3月3日 続き
別所温泉駅前には店などあまりなく、中心部に向かって歩くと四辻に地蔵堂がある。
七苦離地蔵堂と名付けられたこのお堂は最近作られたものっぽい。
このお堂の右手に入って行くと道の両脇に立派な屋根付きの仁王堂があり、そのずっと先の階段を上がると
見事な茅葺き屋根の常楽寺。庭には樹齢350年という御舟の松があって、確かに舟の形に見える。
本堂の脇、苔むした石塔を見ながら先に進むと石造多宝塔というのがある。
この場所は別所温泉で一番有名な北向観音が出現した場所とされているのだそうだ。
常楽寺を出てさるすべり小道なる遊歩道を行くと、眺望が開けて塩田平とその先の山の景色がとてもいい。
途中にあるフレームには山の形と名前が彫り込まれていて、これはわかりやすくて気が利いている。
遊歩道は石畳の道に突き当たるが、道の先の方には雪がいっぱい残っている。上田周辺は長野の中では雪が少ない所なのだけれど、今年は雪が多かった、とはますやのご主人の話。
その手前を右手に折れてまた階段を上ると
これも立派な屋根の本堂が見えて、常楽寺は天台宗だったが、こちらは曹洞宗の安楽寺。
本堂の脇には拝観料を収める受付があり、その先、お地蔵様の並ぶ階段を上がって行くと
途中の白いお堂の中に安楽寺の初代と二代目の和尚の像がある。鎌倉時代に作られたという写実的で見事なもの。
さらに上がった所に見えてくるのが国宝の八角三重塔。
八角形と言うのが珍しく、屋根は4つあるが初層は裳階と言ってひさしに数えるので三重塔とのこと。
朝見た大法寺の三重塔より少し古いそうで、これはうっとりするほど美しい。
安楽寺を降り、来た時には通らなかった黒門を通ると右手には大型旅館が並んでいる。
正面には北向き観音への門があって、階段を降りると土産物屋が並ぶ短い参道。
そしてその先が北向観音堂。
お寺の創建は平安時代初期と古く、お堂が北を向いているので北向観音。ご近所の善光寺さんは南を向いていて、向き合った両方をお参りするのがいいとされているとか。
境内の愛染かつらの木は今や縁結びのパワースポット。手水は温泉で温かい。
北向観音は厄除け観音だそうなので、しっかりお参りせねば。
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