不動明王奥の院から5分ほど歩くと今夜の宿の看板が見えた。
車道を下ると駐車場があり、さらに鬱蒼とした緑の中を歩いて行くと
おなじみ「秘湯の会」の提灯の下がる「旅館 山河」さんの玄関。
囲炉裏の脇には薪ストーブもあり、チェックインしておいしいよもぎ餅をいただく。
15時になって案内されたのはピカピカの廊下を渡った西棟の「吊花」というお部屋。
玄関を入るとすぐに流しがあり、お部屋は8畳、縁側の先は川だけれど眺望はない。
こちらの部屋には小さいけれど石造りのお風呂が付いていて
これが二人で入るには小さすぎるほどなのだが、ちょっと金氣臭のする琥珀色のお湯が40℃の適温で肌に柔らかく、とても気持ちいい。このお湯はこの宿独自源泉の薬師の湯。石の浴槽は鉄色に染まっているが単純硫黄泉だそうで、源泉温度49.3℃のお湯が滔々とかけ流されている。
が、実はこのお風呂に入ったのは夕食の後。
部屋に入ったらチェックインの際のくじ引きで友人がもらったサイダーを飲んで一休み。ちなみに自分はお米を2合いただいた。
ですぐに向かったのはチェックインと同時に予約した貸切風呂「六尺桶風呂」。フロントで鍵をもらい
玄関を出てちょっと階段を上がる。
名前の通り、桶だけれど六尺あるので二人で入っても悠々と足を延ばすことができ、屋根はかかっているけれど緑の風が通って爽やか。
こちらは部屋のお風呂とは源泉が違って「ナトリウム塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉」の美肌の湯。源泉温度が73℃あるそうだが適温に調整され、こちらもちょっと金氣臭がした。
さらに広い敷地の先にある女性専用露天「四季の湯」へはしご。
こちらも美肌の湯で、源泉の落ちる辺りはアツアツ。ちょっと緑がかったお湯の中を適温を探して落ち着くが、六尺の湯やこうの湯が良すぎたのでさほど感動しない、とは贅沢。
食事はちょっと遅く19時から食事処で。
今夜は満室のようで、とても柔らかい話し方の仲居さんも忙しそう。しかし外国人の多かった時期に比べると国内の個人客は二人連れが多いのでまだ楽なのだとか。
きれいな前菜に続いて今夜も馬刺し。かんぱち、海老の海の物も付いてきた。
お椀はスズキに、大好きな蓮根饅頭。
演出がかわいい山女に、ローストビーフ。
豚汁が鍋仕立てになっているのが珍しく、ブルーベリームースまで今夜も完食。
翌朝はフロントの先にある内湯の「薬師の湯」へ。
造りが部屋のお風呂をそのまま大きくしたような感じでとても落ち着くが、なにしろ部屋風呂が良すぎた。
それより感動したのは朝食。
女将特製というセロリたっぷりのグリーンスムージーに始まって蒸し野菜や焼き味噌など御飯の友がいっぱい。特にからし蓮根の横にちょっと乗せられていた麹漬け豆腐というのがとてもおいしくて、どこかで買えるかと聞いたのは自分だけではない。しかし残念ながら買える所はないのだそうだ。
食後は暖炉の前でコーヒーをいただいて、チェックアウトの10時までゆっくりさせていただいた。
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