谷川岳ロープウェイを降りたらバスに乗り、乗車10分のうのせ温泉で下車。
今夜の泊りはバス通りから一つ下の道にある「ゆの宿 上越館」さん。和モダンの建物に近づくとちょうど外に出ていた宿の方が名前を呼んで迎えてくださるので驚いた。
すっきりとしたフロントには小柄でとても上品な大女将がいて、その脇でチェックインした時にいただいたお煎茶が驚くほどおいしい。これはいい予感。
部屋は2階に4室、他に離れが1室だけれど、今は一日3組しか客を取らず、今夜は他に1組しかいない様子。すぐに名前を呼ばれた理由がわかった。
10畳の部屋にはすでに布団が敷かれ、もうこたつが入れられているが館内は暖房も入って暖かい。
玄関脇のスペースはゆったり、冷蔵庫にはぐんまちゃんの水の他にビールやお酒、ジュースも入って、これらは無料。
部屋に用意されたケーキやクッキーもおいしい!
と確認した所で、すぐにフロントで鍵をもらって外へ。
宿の前を通る道沿いには民家が何軒かあるが、100mほど行くとおしゃれな建物がある。ここは本来カフェなのだが、今は宿泊者の休憩所になっているとのこと。
さらにその先、川沿いにあるのが貸切の露天風呂。脱衣場は狭いけれど、ハンドタオルや足袋まで用意されて至れり尽くせり。
そして扉を開けるとシンプルながら端正な露天風呂。
なめらかな石の浴槽の縁だけ木が使われ、単純温泉のお湯は何の癖もないけれど適温の40℃がかけ流されて、紅葉まであと1,2週間という目の前の山を見ながら浸かると何とも気持ちがいい。
左手には大きな建物が見えるが、この大型旅館は既に廃業しているので入浴中を見られる心配はなし。さらにその奥に見える背の高い建物はなんと、埼玉県川口市の研修施設なのだそうだ。
この露天の使用は一応一回40分なのだが、つい時間を過ぎてしまったのは気分よく、友人とのおしゃべりが弾んでしまったせい。
夕食は18時半から、1階の個室食事処で。
掘りごたつ式のテーブルに二人で並ぶと、ご主人が反対側からお料理をサーブしてくださる。
先付けは鮭のリエットや栗の乗ったガレット、きれいな前菜の皿にはスペイン産のチーズも載って、食前酒の梅酒のグラスもおしゃれ。ご主人の胸にはソムリエのバッジが見えて、ここはワインが飲めたらかなり良さそうだ。
焼き立ての岩魚にお造りもさっきまで生きていたという岩魚。これが隣の鯛よりおいしかった。
鴨の治部煮にはきのこがいっぱい。ローストビーフだけは差しが入りすぎてちょっと苦手だった。
カラリと揚がった野菜天ぷらの隣は鱧の南蛮漬け。大葉ご飯と共に出されたナスの味噌漬けが豆板醤なども使っているという変わり種で、これはもっと食べたかったぐらい。
和梨のタルトのデザートまで大満足。
寝る前には内湯に行ったが、2つあるこれらも貸し切り使用。
一人一つづつ使わせていただいたが、夜はちょっとぬるめだった。
触っただけで質の良さのわかるシーツでゆっくり休ませてもらい、翌朝も露天で目を覚まして
朝食のテーブルに着くとさわやかなジュースと暖かい昆布茶が運ばれ
洋食を選んだのでたっぷりのサラダにスープやオムレツが自家製パンと共に登場した。
こちら和食を選ぶこともできるけれど、たった2組か3組のお客に2通り用意するのは大変だろう。
さらに朝からデザートまで登場して、このガトーショコラが濃厚でうまい。
今回はラッキーにも旅行割が使えて、一人3000円のクーポンももらえたので
早速このガトーショコラとビスコッティのお土産に使わせてもらった。
上越館さんは普段自分が使う宿に比べるとお高いけれど、派手ではない質の良さが至る所に見える素敵な宿だった。
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