11月7日
早朝5時半に起きて昨日の春巻きの残りで朝食、6時40分にホテルを出る。
本日は7時半の列車でマレーシアとの国境に向かうのだが、念のためにと6時45分に駅に着いた。
駅前に張り出している建物はステーションホテル。
構内にはタイで最初に鉄道を通したラーマ5世の肖像画も見える。 さて、ハジャイから国境の町、パダンベサールまでの切符は当日券のみ、予約もいらないと前日確認しておいたのだが、この切符、なぜか出発30分前にならないと売ってくれなくて、お客さんが次々に来ても頑なに「30分前」を厳守する。1分前でも「まだ」って、なんでこんなことだけ厳格なのやら。
7時になってやっと切符(50バーツ)をゲット、すでに待機している客車に乗り込む。
4両編成の車両は相当年季の入った3等車のみ。
駅員が「先頭車両に乗れ」と案内しているのでこの車両だけ乗客が多いが、あとはほとんど無人。こんなに空いているなら早く来る必要もなかった。
ホームには食べ物や飲み物を売る店がたくさん並んで、車両の中にも売り子が来る。
そこで昨日は食べなかったハジャイ風チキンを1つ購入、10バーツだったか、まだ温かくてしっとり、おいしかった。
やがて先頭にこれまた年代物っぽいディーゼル機関車が連結されて、定刻の7時半に出発。
窓は全開、南国っぽい景色の中を風を受けながらゆっくり進んで、今回の鉄道旅で実はここが一番楽しかった。
やがてタイ側の小さなパダンベサール駅に着くがここでは誰も降りない。 2分で着く大きなマレーシア側のパダンベサール駅が終点で、ここまで乗車50分。
降りたらすぐにタイの出国審査、その後にマレーシアの入国審査。マレーシアは事前にオンライン登録を済ませているので、パスポートを見せるだけ。25分で通関した。
駅の2階に上がるとがらーんとした待合室がある。
SIMカード売りの屋台がある他は自動改札の横にカフェが一つあるだけ。ATMもない。
さて、この駅に到着したのはタイとは一時間の時差があるマレーシア時間9時20分だが、自分が次に乗る列車は13時40分発でなんと4時間もある。ハジャイからここまでの列車が一日2本しかなく、ここからクアラルンプールまでの列車も少ないのでこうなるのだ。
外にも出てみたいが、荷物を預けられそうな所もないので覚悟を決めてカフェに長居させてもらうことにする。
軽食屋にコンビニが付いているようなカフェ。 カリーパフとアイスコーヒーが3.6リンギット(約110円)。
しばらくしていただいたナシレマはたったの1.5リンギット(約45円)。この三角に包まれた姿がかわいくて、どこで食べてもそこそこいけるナシレマはおにぎりのようなものだろうか。
ネットを逍遥し、本を読んでいるうちになんとか時間も過ぎて、1時間前になったらKLからの折り返し列車が着いてかなり大勢のお客さんたちが降りてきた。
そこでこちらも改札を通って下のホームへ。
広々としたホームにスマートな列車が停まっている、これがKL行きの特急。
清掃をしていたので車内に入れたのは出発の10分前。
テーブルも付いた座席は新幹線っぽく、座席の下には電源もある。
自分の乗った車両の後ろにはカフェテリアがあったが、食事はすべてレンチン式。 トイレもバリアフリーで広々、きれいだ。
定時の13時40分に出発すると、スリムな女性がやってきた。 派手なシャツを着ているのでカフェの注文取りかと思ってしまったが、これがマレーシア国鉄の車掌さんの制服。この列車のチケットはHPからオンラインで買っておいたのだが、スマホの画面を見せるだけでOK、タイ国鉄とはだいぶ差が付いているようだ。
ちなみに座席は乗客の入れ替わりはありながらほぼ満席。立ち席はないのでやっぱり前もって買っておいてよかった。
列車は山や川を見たりしながらヤシ畑の続く中を行く。 車内の表示で速度も確認できるが、最高で140㎞ぐらい。
やがてイポーやキャメロンハイランドも過ぎて、出発から5時間半でクアラルンプール駅に到着。
終点はKLセントラルだが、宿に少し近いので旧駅で降りた。
これが大間違いだったとは、改札を出てから気が付いたのだった。 ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。