Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「ミセス・ハリス、パリへ行く」

2022-12-18 12:53:55 | 機内食・映画・美術展

久しぶりに劇場で映画を見ようと日比谷へ。
映画館に足を運ぶのは6月以来。気まぐれすぎるね。

 「ミセス・ハリス、パリへ行く」 Mrs. Harris goes to Paris

舞台は1957年。戦争未亡人で掃除婦をしているもう若くないミセス・ハリスが勤務先でみかけたディオールのドレスに魅了され、幸運が重なってなんとか工面したお金を持ってパリのオートクチュールへ行くというお話。
このあらすじから想像する通りにストーリーは展開するのだけれど、舞台となっている1950年代によく作られていたような人情噺がなんとも心地いい。
悪い人は誰一人登場せず、若い美男美女はちゃんと恋人同士になって、たまにはこんな映画でほっこりするのもいいじゃないか、と思わせてくれる。

主役を演じているのはレスリー・マンヴィルという60代の女優さん。この方、ダニエル・デイ・ルイスの「ファントム・スレッド」ではオートクチュールのマネージャー役をやっていて、最近は「ザ・クラウン」の最新シリーズでマーガレット王女をやっている。実はこの人が主役だと知って映画館に足を運んだ。長いキャリアで映画の主役は初めてではないかと思うが、下町訛りの掃除婦を演じてもやっぱりそこはかとなく上品なところ、ディオールのドレスによく似合う。

タイトルの2番目に名前の出るイザベル・ユペールはこんな役にはもったいなすぎるとも思うが、さすがエキセントリックなだけじゃない、ときっちりしめてくれる。
ランベール・ウィルソンがすっかりおじさんになっているのはちょっとショックだったが、昔の彼にぴったりだったろう役を演じたリュカ・ブラボーという若いフランス人も目の保養。

そして目の保養と言えばディオールのファッションショーの場面。当然実際にディオールがデザインした50年代のドレスが次々に登場してうっとり。
他愛ないおとぎ話と言えばその通りだけれど、2時間楽しめた。

ところでこの映画、パリが舞台のわりに食べ物はほとんど登場しなくて、唯一の食事場面ではミセス・ハリスが料理したトッド・イン・ザ・ホールというイギリスの家庭料理をフランス人のカップルがおいしくなさそうにつつくのが笑える。

そこで(?)この日のランチはなんとなく中華の気分になって、日比谷シャンテ地下の「梅梅」で
 鶏と長芋、高菜の餡かけ土鍋ご飯。
香港の土鍋ご飯とはだいぶ趣が違うけれど、アツアツでおいしかった。


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コメント (2)
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