週末にテレビを見ていたら近所で面白そうな企画展をやっているのを発見。
そこで週明けの平日に早速おでかけ。
やって来たのは目黒雅叙園。
ロビーに入るとすぐに企画展の受付があるので、オンライン・チケットを見せてエレベーターへ。
もうこのエレベーターが内にも外にも唐獅子の蒔絵で豪華なのだが、3階で降りて靴を脱ぎ、向かったのがこのホテル自慢の百段階段。
1935年に建てられた目黒雅叙園3号館には99段の階段の脇に趣向を凝らした部屋が並び、階段の天井にも美しい絵が描かれているのだが
途中にあるお手洗いまでこの広さ!
階段を上がって、一番下にあるのは天井に荒木十畝の花鳥画のある「十畝の間」。
天井画はもちろん素晴らしいが、建具や長押の装飾の凝っていること。
次の「漁樵の間」は派手派手!
壁から欄間、天井まで極彩色に金をふんだんに使った立体感ある絵で覆われ、柱の彫刻も立体的。
この部屋にはたくさんの吊るし雛が飾られ
中央には女の子たちの生活場面を表した人形。
そしてこの部屋で一番かわいかったのは狐の嫁入りの行列。
もうこの部屋では見学者から「かわいい~」の大合唱。
「草丘の間」も天井画はあるもののぐっと落ち着いて障子建具が美しく
この部屋にはさまざまな手毬が飾られているが、天井からつるされた白い手毬がまるで惑星が並んでいるよう。
「静水の間」の天井画は扇子模様。
次の「星光の間」の欄間には四季の果物や草花が描かれているのが楽しいが、それ以上に楽しいのがこの部屋の展示で
もりわじんという作家の日付入りの招き猫が366体。どれもふざけた格好の猫たちの中から当然、自分の誕生日を探す。
この上にあるのが鏑木清方の絵で飾られた「清方の間」。
天井も欄間もさすがのたおやかさ。
この部屋には干支のうさぎにちなんだものが並んでいたが、アルチンボルドのような招きうさぎはちょっと不気味かも。
99段を上がった最後の頂上の間は休憩室になっていたが、こちらにも天井画があって
細部まで凝った造りの部屋に現代作家の「めでたい」工芸品を合わせたこの企画展は期待以上に面白かった。
百段階段の見学を終えたら華やかな館内を通って
このホテル名物のおトイレへ。赤い橋を渡って入る個室は
漆塗りの扉に凝った窓、天井からはきれいな舞妓さんが見下ろしているのだ。
雅叙園は実はその隣のビルに何年か通勤していたことがあるのだが、百段階段は見学したことがなかった。
灯台下暗しとはこういうことを言う。
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