文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

書評:とろける鉄工所(1)

2016-11-01 19:39:40 | 書評:その他
とろける鉄工所(1) (イブニングコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

・野村宗弘

 広島出身の作者が、広島弁で描いた「溶接工あるある」。講談社の漫画雑誌「イブニング」に連載されていたもので、実際に作者が溶接工をやっていた時の体験がもとになっているらしい。

 舞台は、広島のどこかにある鉄工所「のろ鉄工」。ここで働く溶接工たちの悲喜こもごもが、ユーモラスなタッチで描かれる。

 主人公は、一応北さんという新婚の溶接工だが、小島さんという工場の責任者や、北さんの後輩の吉っちゃんなども作品の中で大きな役割を占めている。

 溶接工というのは大変な仕事なようだ。スパッタ(溶けた鉄の玉)が服の中に飛び込んできて、体はいつも焼けどだらけ。溶接の光で、顔面は日焼けでボロボロ。目もやられるため、激痛で涙ボロボロ状態も珍しくない。

 「のろ鉄工」の責任者の小島さんは、数年前に、サンダーという針金のブラシが高速回転する機械で、ちぎれて飛んだ針金が突き刺ささり左目を失明。ご隠居と呼ばれる社員は、若いころ機械でスッパリやったそうで、右手の指がない。おまけに、「山ちゃんの幽霊」まで出るらしい。

 こんな過酷な労働環境に輪をかけているのが、「のろ鉄工」の社長だ。安全第二でイケイケの工場だから、労災隠しなど当たり前。しかし、その一方で、社員のことを思って、色々物入りだろうと仕事を取ってくる。しかし、その仕事というのが、無茶な納期だったりで、ますます社員を過酷な状況に追い込むという空回りぶり。

 しかし小島さんの娘であるさと子ちゃんはとってもいい娘だ。父親の弁当を作ったり、入院している祖母のめんどうを見たり。地元の国立大への進学を希望しているが、これも父親のめんどうをみるため。親父の小島さんと血が繋がっているとはとても思えないような美少女である。

 こういった面々が繰り広げる溶接工ドラマは、笑いとペーソスで溢れているが、これに一層の面白さを与えているのが、担当編集者のK添嬢が欄外に書いているコメントだ。作者に何でも自由にやりたい放題にマンガを描かせてくれる代わりに、自分も自由に欄外でやりたい放題している。このコメントが爆笑ものでつい吹き出しそうになる。

☆☆☆☆

※本記事は、「風竜胆の書評」に掲載したものです。

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日本三景が一つ、安芸の宮島4

2016-11-01 09:54:33 | 旅行:広島県
〇宮島の鹿


 宮島といえば、奈良公園と並んで有名なのが「鹿」。しかし、今回久しぶりに宮島を訪れてみると、なんだか鹿の数が少ない。以前なら、そこかしこに鹿がたむろしており、うっかり弁当でも広げようものなら、あっという間に盗まれたりしていたものだ。

 ところが今は、いることはいるのだが、あちらにぽつん、こちらにぽつんといった感じ。調べてみると、廿日市市が、鹿に餌をやらずに山へ返す政策をとっているとか。だから、鹿の餌などどこにも売っていないようだ。あまり多すぎても困りものだが、少ないのもなんだか寂しい。弁当を取ったりしなければ、見た感じはとっても可愛いのだから。


〇宮島大鳥居


 最後にもう一度厳島神社の大鳥居。向こう岸に広がるのは廿日市市の街並み。宮島は、以前は単独の町制をひいていたが、現在は廿日市市と合併して、その一部になっている。


〇関連過去記事
日本三景が一つ、安芸の宮島3
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