文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

ストップ・ザ・オリンピック

2016-11-02 13:48:48 | オピニオン

 2020年開催予定のオリンピック開催費用を検証するとの調査チームが、1日に最終的な見直し案を小池都知事に示したという。なんとも期待外れの内容で、ほぼ想像通りである。どれをとっても数百億円で3箇所合計すると1千億円を遥かに超える内容だ。検討した人間は、完全に金銭感覚がマヒしているのではないか。どうして1千億円以上の金をドブに捨てたいのか。

 ボート、カヌーなんて、このブログで何度も主張しているように、あれだけの金をかけてまでやる価値はない。うだうだ言うのなら、切り捨てればよい。

 バレーや水泳にしても、これまで日本で何度も国際大会が開かれているのではないのか。どうして新たにつくるという発想になるのか。私自身は全く興味がないので、その辺りの高校のプールや体育館を借りてやれば十分だと思っている。

 どうして、文化に関することを軽視して、スポーツばかりそれほど優遇するのか。いくらでも金があればそれでも良いだろう。しかし今の日本にそれだけの余裕はない。日本の将来のために、何に金をつぎ込むべきか。今賢明な判断が求められている。

(余談)
 なぜ、記録計の誤差のようなタイムを競うのか理解できない。泳ぐのが速いのがいいのなら、マグロにでも金メダルをやればよいし、走るのが早いのがいいのなら、チーターか競馬馬にでもやればいいと思うのだが。また、強いのがいいなら、熊かライオンでも相手にすることだ。

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金融政策は限界

2016-11-02 10:30:20 | オピニオン
 日銀は、達成時期を「2017年度中」から「18年度ごろ」に先送りしたものの、相変わらず物価2%にこだわっている。しかし、現在のようなマイナス金利下で、物価が2%も上がればどうなるのか。日本の経済はむちゃくちゃになるだろう。特に年金生活者のような弱者には死活問題になりかねない。

 なぜ、日銀は伝統的な経済学にこだわるのだろうか。既に金融政策がうまくいかないことは、これまで散々実証されてきたことにも拘わらずだ。物価を2%上げたいなら、金利は2%以下に下げる必要はなかった。しばらくは景気が停滞しただろうが、じっと我慢して経済の復元力に期待すべきだったのだ。それを超低金利政策というまるで麻薬のような政策を導入したものだから、いつまでたってもそこから抜け出せずにいる。

 このブログでも何度も書いたが、経済学者やエコノミストというのは、自分が信仰する経済モデルに異常にこだわるきらいがある。経済構造自体がどんどん変化しているというのに、しょせんはモデルにしかすぎないものに、いつまでこだわっているのか。だから日本では、いつまでたってもノーベル経済学賞受賞者が出ないのである。もっともモデルへの信仰は、なにも日本に限ったことではないのだが。

 経済を活性させたいのなら、現在の社会構造に応じた新しいモデルを構築する必要がある。それは必ずしも永久不変的なものでなくても構わない。今現在の危機的状況を脱するための一度だけのモデルで構わないのだ。そしてそれは世界大不況時にケインズがやったことでもある。

 ともあれ、既存の経済学など、今の日本には殆ど役に立たないことは、これまで散々実証されてきたことだろう。そんなものはスッパリ捨てて、新たな視点からの政策が求められているのだ。

 
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