文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

セミナー「経験価値でユーザーの心をつかむ商品企画」受講

2016-11-09 19:15:59 | セミナー、講演会他


 今日は、午後から、広島工業技術センターで「経験価値でユーザーの心をつかむ商品企画」というセミナーを受講してきた。久しぶりのセミナー受講である。

 経験価値とは、その商品の直接の価値というのではなく、その商品を使う場面や感動などを通じて得られる価値のようである。今日やったのは、その経験価値を、どのように割り出して、商品開発につなげていくのかといったようなところか。

 そのためのツールとしてKA法というのがあるらしい。聞いてみると、よくQCサークルなんかでも使われていたKJ法の変形のようなものだなあという感じだ。

 これは、お誘いのメールが来たので申し込んだのだが、申し込む際には、グループワークがあることに気が付かなかった。よくチラシを読めば、「ワークショップ形式での商品企画プロセスも予定しております」と書かれてあった。グループワークは、昔うんざりするほどやらされたので、今更あまりやりたくなかったんだけどなあ・・・。

 行くときはそうでもなかったのだが、帰りはもうかなり寒くなっていた。まだ11月というのに、雰囲気はほとんど冬だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書評:「超」入門!論理トレーニング

2016-11-09 08:21:06 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
「超」入門!論理トレーニング (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房

・横山雅彦

 日本語はもともとロジックの運用に向いていないとして、それをロジカルに運用するために本書が紹介しているのが「三角ロジック」というものだ。

 この「三角ロジック」は、元々ディベートで使われていたもののようである。特徴は、「クレーム」、「データ」、「ワラント」の3つから成り立っているということ。ここでクレームとは、何らかの「主張」や「意見」のことである。「データ」と「ワラント」は、「クレーム」に対して論証を与えるもので、それぞれ、「事実」と「根拠」のことだ。

 これを聞くと、何か目新しい物のように聞こえるかもしれないが、実はこの考え方自体は大昔からあるものだ。著者は、1980年代にはまだ「三角ロジック」という呼称は無かったと書いている。確かに昔はそんな呼び方はなかったろう。しかし三という数字から何かを連想しはしないか。

 そう大昔からある「三段論法」である。私の見る限り、「三角ロジック」というのは「三段論法」の見せ方を変えたものに過ぎない。このことは、「ワラント」=「一般論、ルール」、「データ」=「観察事項」、「クレーム」=「結論」と、よく使われる「三段論法」の用語に置き換えてみればわかるだろう。

 そういった、「三段論法」の観点から見れば、本書の中に「三角ロジック」の例として挙げられているものには、首をかしげてしまうようなものもある。

 「三段論法」というのは次のようなものだ。
①A→B:一般論、ルール
②C→A:観察事項
③C→B:結論

 すなわちC→A→Bという推移律が成り立つので、そのロジックは極めて強力なものだ。①が、科学法則のように普遍性のあるものなら、②が正しい限り、③の結論は異論の余地がない。

 しかし、一般に①は、何らかの価値観を伴ったものであることが多いし、②についても正しい観察事項であるとは言えないこともある。だからそこに反論の余地が生まれて来る。

 著者は、ディベートにおいては、クレームに対してケチをつけてはならず、「データ」や「ワラント」を攻めなければならないとしている。これは上に述べたこととよく整合しているのではないだろうか。

 要は、見せ方はどういう方法でもいいから、普段から論理的な考え方を心がけることが大切だろうと思う。「三角ロジック」で書くのもいいが、それが果たして上に述べた「三段論法」でうまく書き表せるかということも、ロジックのチェックになると思う。 

☆☆

※本記事は、「風竜胆の書評」に掲載したものです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする