文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

はんなりギロリの頼子さん 3

2020-06-05 09:04:32 | 書評:その他

 

 主人公は新堂頼子という美人だが、ギロリと人をにらみつけると、相手は怖くて怯む。しかし、このギロリとにらみつけることを別にすれば、基本的には優しく面倒見がいい。ちなみに祖母から受け継いだタバコ屋をやっている。バツイチで、結婚していたときには、東京で暮らしていたことがあるためあまり京都弁は出ない。

 このギロリ、どうも祖母から受け継いだようで、祖母の言うことには「ええか女は愛嬌やで!!」だそうである。もちろん祖母は、これを言うとき、頼子をギロリとにらんだ。頼子は、「ばーちゃんには言われたないわ!!」と突っ込んでいる。

 本書には京都民特有の選民思想が出てくる。京都人の選民思想とは、住んでいるところによって優劣があるかのようにふるまうというものだ。しかし私に言わせればナンセンスなものだろう。もうウン十年昔のことになるが、私自身、大学、大学院修士課程と6年間京都に住んでいた。しかし私が学生だった時代ころ、同級生には京都人はほとんどいなかった(私の友人で京都出身者は1人しかいない。)。同級生は、大阪人や名古屋人ばかりなのだ。地元の大学にも行けないのに、住んでいる場所だけで選民思想を披露してもむなしいだけだと思うのだが。だから私は住んでいる場所しか自慢するもののないような連中はバ〇だと思っている。

 知らなかったが、この作品、2018年に関西テレビでドラマ化されているらしい。私が今住んでいるところでは放映されなかったようだが、放映されることがあれば視てみたいと思う。コミックスも全部で7巻ほど出ており、この巻では元旦那が出てくる。これからどう展開するのか楽しみだ。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

コメント
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