主人公は、博多にある金丸産業の営業主任・荒岩一味。体は大きく、強面だが、彼には意外な特技がある。それは料理だ。どのくらい料理ができるかというと、彼が持ってくる弁当と取り換えるために、常務の東山徹思が、彼の持ってくる弁当を食べたいがために、一流の店の出前と取り換えにくるほどなのである。
彼には誠という7歳の息子と、虹子(年齢不詳)という地元ニチフク新聞の文化部記者をやっている妻がいる。一味は、この二人を溺愛していて、妻にはいつも彼のつくった弁当を持たせている。この虹子、普段は、牛乳瓶の底のような眼鏡をかけているが、眼鏡をはずすと結構美人である。
なぜか、料理が得意なことは会社では内緒にしているようで、彼がつくるうまい弁当は、虹子がつくったことになっているのだ。
そんな一味のことが気になっているのが、木村夢子という22歳のOL。彼女は一味が料理ができることを知っている。
それにしても、一味、見た感じは硬派なのに、夢子が貧血で倒れたときには、衣服を緩めるため、手際よくスカートのファスナーを下ろしたり、ブラのホックをはずしている(1巻p54)。他のOLからは「んま、おじょうーず」とか言われているが、うますぎるだろう。これはかなり実践しているな。(笑)
この漫画は、一口で言えば、一味が色々な料理を紹介するというものだが、どの料理にもレシピが紹介されているので、自分でも作ってみることができる。もしおいしそうだと思うものがあればつくってみるといいかもしれない。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。