文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

海の極小! いきもの図鑑

2020-06-17 20:03:05 | 書評:学術教養(科学・工学)

 

 本書は伊豆大島の海に生息する小さな生き物の写真を集めたものだ。著者の星野さんは、伊豆大島に住み、年間500本以上の潜水監察を行っているとのことだ。小さな生き物と言ったが、どのくらい小さいかというと、例えば海の中には、わずか1cm四方の空間に、コケムシやゴカイの世界が広がるし、7cm四方の砂場の中にも、クーマやイソヤムシなど多種多様の生き物が見つかる(もちろん目に見えない細菌の類は除いて)。

 掲載されている写真はどれも美しい。おそらく実物を見れば鳥肌が立つくらい気色が悪いものもあるのではないかと思うが、写真にするとものすごくきれいになるのは驚きだ。副題に「誰も知らない共生・寄生の不思議」とあるように、寄生しているような生き物も載っている。

 私は昔釣りに嵌っているころ、住んでいたところの近くで10cmくらいのサヨリが釣れた。その中にはエラに寄生虫を持っているものが結構な割合でいた。これはサヨリヤドリムシという寄生虫のようだ。この寄生虫は一応白いダンゴムシのような形をしており、ウネウネもしていないので気色悪さは大分無くなると思う。私は平気だったが、苦手な人は苦手だと思う。

 しかし、この本にあるようなホシノノワキザシやイノヅナアミヤドリなんかが寄生しているのを見つけたら、気色悪くて捨ててしまうと思う。

 ゴカイなんかも、私などは釣りの餌としか認識していなかったが、こんなにきれいな種類もいるのかと認識を新たにした。

 海の中というと、ついつい魚類に注意が行きがちだが、こういった生物も生息しているのだと思うと、「母なる海」という言葉が実感を持ってくる。 

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ヨコハマ買い出し紀行(1)~(3)

2020-06-15 08:49:07 | 書評:その他

 

 

 

 主人公は、アルファというのほほんとした女性。実はアルファはロボットで周りも皆知っている。ロボットといっても、見かけも内面も、殆ど人間と変わらない。喜怒哀楽はあるし、食事もする。違うところは歳を取らないことくらい。旅をしているオーナーの留守を守って、けなげに喫茶店を切り盛りしている。

 このアルファのところに、オーナーからカメラを言付かったのが、運送屋のココネというロボットの女性。アルファは、A7M2型機で、ココネは、その後継機で普及型のA7M3型だという。

 ちなみに、アルファは、ココネがロボットであることを見抜けなかった。ココネの言うことには、雰囲気や、髪の色とかで見分けるらしい。ということは、お婆さんなんかが、髪の一部を紫なんかに染めていることがあるが、実はあれはロボットだったり(笑)。ロボット同士の情報の伝達方法が面白い。なんと舌を使って行うらしい。だからココネもオーナーからのメッセージをアルファに伝える際にアルファとchuを・・・(百合や(笑))。ちなみに、ケーブルを口にくわえれば、カメラの情報を見たり、機械の操作ができるらしい。

 舞台となっているのは、どんどん海が陸に侵食してくる時代。これが温暖化のせいかどうかは3巻まででは分からないが、大変な時代なのに、作品を流れる空気はとてものどかで優しい。

☆☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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半七捕物帳 27 化け銀杏

2020-06-13 09:36:18 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 「半七捕物帳」といえば、岡本綺堂の代表作で、捕物を扱った者としては、野村胡堂の「銭形平次捕物控」と双璧をなす作品だろう。何度もTVドラマ化された。この「化け銀杏」もそんな「半七捕物帳」に収められた話のひとつだ。

 この話も、明治の世になって、「わたし」が半七老人の目明し時代の思い出話を聞くという体裁になっている。この「わたし」というのは、どうも新聞記者らしい。

 「わたし」が半七老人のところを訪ねた際に、ちょうど客を送り出すところだった。客は横浜から来た水原忠三郎父子で、この「化け銀杏」は、その忠三郎に関する話だ。

 彼が、日本橋の河内屋十兵衛の店で番頭をしているころ、本郷森川宿の旗本稲川伯耆の用人から、狩野探幽斎の鬼の絵を500両で売りたいと言って来た。忠三郎は350両までなら買い上げてもいいと、胴巻きに金を入れて稲川の屋敷に行った。

 結局借金250両の質(かた)として5年間預かるということになった。ところが、その帰り、森川宿で名高い松円寺の化け銀杏のところで、何者かに投げ飛ばされ、残りの100両の金も、絵も自分の羽織さえも無くなっていたのだ。

 この事件を解決するのが我らが半七親分という訳である。実は、盗みを働いたものと忠三郎を投げ飛ばしたやつは別人でお互いにまったく関係がない人物だった。盗みを働いたやつは市中引き回しのうえ獄門になったそうだが、投げ飛ばしたやつは何も書かれてはいない。私としては、こいつも同罪だと思うのだが。

 この話に、化け銀杏の下に女の幽霊が出る話や、鬼の絵に関するちょっとしたどんでん返しなどの味付けがされている。長さ的にも短いので、ちょっとした空き時間に読むには最適だろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

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ダークエルフが黒ギャルとして生活する漫画

2020-06-11 10:44:35 | 書評:その他

 

 異世界から来たダークエルフのミューナさん。なぜ彼女が異世界からやってきたのかは描かれていないが、一人でこの世界にやってきたらしい。だから元の世界の知り合いは、この世界にはいないようだ。なぜか、たこ焼きの移動販売店でバイトをしている。

 ミューナさんは、そこの店長のリョウ君といっしょに暮らしているらしい。黒ギャルをやっているのも、リョウ君が、この世界で浮かないように勧めたかららしい。実はリョウ君が黒ギャル好きなだけだったようだ(笑)。そんな訳で、二人はラブラブ・イチャイチャ。でもエッチな場面はまったくないので、期待しないように(笑)

 正直、絵はそれほどうまいとは言えないと思うが、このミューナさんがとっても可愛いらしいのだ。エルフといえば、あの特徴的な耳だ。ミューナさんの感情は直ぐ耳に出る。そして表情にも。そのときの仕草がなんともいえない。確かにダークエルフが黒ギャルになってもそれほど違和感は感じないし、黒ギャルが実はダークエルフだとしてもそれほど驚きはないだろう。

 この作品を読んでいると、ほのぼのとした気持ちになってくる。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

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半七捕物帳 59 蟹のお角

2020-06-09 08:44:57 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 この「蟹のお角」と言うタイトルから何を連想するだろうか。おそらく、顔が蟹のように角々しているのではないかと思うだろう。実は違う。情夫が次々に出来ているのだから、蟹のような顔ではなかったのだろう。実は、この二つ名は彼女が体に彫った彫り物から来ているのだ。蟹が胸の先にあるポッチを鋏で挟むような彫り物を彫っているのだ。なんでも背中に彫るより、胸に彫る方がかなり痛いらしい。

 お角は、胸にまで蟹の彫り物を彫っているので、悪党仲間からは一目おかれていたらしい。今で言えば「根性焼き」の跡が沢山あるようなものだろうか。まあ、その世界には詳しくないのでよー分からんが。最も、上半身裸にならないと、蟹の彫り物は見えないのだが。

 珍しく舞台は横浜。半七は江戸から横浜に出張している。今回の被害者も外国人。幕開けは、半七の子分の多吉が横網で早桶を担いだ二人連れの男に出会たこと。念のために言うと横綱ではなく、横網(よこあみ)である。早桶というのは、間に合わせで作った粗末な棺桶のこと。事件当時は、江戸で麻疹(はしか)が大流行し、早桶自体はそう珍しいことではなかったが、なぜか早桶を担いでいた男たちは、多吉の顔を見ると、早桶を大川に投げ込んで逃げ出してしまった。この早桶から出てきたのが、横浜で写真屋をやっている島田庄吉の死体。島田の額には犬という字が書かれていた。

 そして横浜にある異人館に住んでいたハリソン夫婦が変死した。女房のアグネスの方は何かの獣に右足と喉を噛まれて死んでいた。そしてハリソン家で飼っていた大きな洋犬が行方不明になっていた。この事件に挑むのが我らが半七親分という訳だ。

 実はお角はハリソンの情婦で、それに嫉妬したアグネスが、島田と共謀し、お角を部屋に洋犬といっしょに閉じ込めたという事件があったらしい。その時何があったのかははっきり書かれていないが、洋犬はお角に懐き、結果としては、アグネスは洋犬に噛み殺されることになった。しかし、お角は洋犬を憎み、毒殺した挙句、目玉をくりぬいたり、さんざんに切り刻んで川に投げ込んだ。何があったのか想像はできる。きっとそんなことがあったのだろう。いくら男たちの間を渡り歩いたお角でも、まさか雄犬とは・・・・・・。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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秋田大学通信教育2科目の学習単位認定問題が返ってきた

2020-06-08 18:05:49 | 秋田大学通信教育

 相続した実家のもりをするために、1週間ほど帰っていたが、帰ってみると秋田大学から「電気・電子工学概論」と「土木・環境工学概論」の2科目の学習単位認定問題が返って来ていた。それぞれ、B83、B84だが、前者は問い合わせ中だ。ともあれ、これで9学習単位分。

 そもそも履修案内には、「試験問題も教科書の基本部分の学習だけで合格できるように配慮されています。中にはより高度な部分に関する問題もあるでしょうが、これへの解答は別枠で評価され、基本部分の解答に不足があればその補いとみなされます」(p8)と書かれているが、実際には、教科書に載っていないことがかなりあるし、別枠で評価されてもいないと思う。昔の大学の教師は、自分が、曖昧な問いをしているくせに、出題者の意図と違えば、減点するというのが多かった。適切な答えが欲しければ、問自体もそのようになっていないといけないと思うのだが。

(6/9追記)

 本日メールにて問い合わせしたものの返答が返ってきた。これは問題に再提出と書いてあったが、全体では合格基準に達しているので、面倒臭いのでやりたくないという趣旨の問い合わせだ。結論としては出さなくても良いが、出してもいいということだった。

 あれだけ曖昧な問いに、出題意図を理解していないと言われてもなあ。採点者は秋田大の教授のようだが、自分の方が電気のことは良く知っていると思うので、提出しないことにした。

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ラメルノエリキサ

2020-06-07 08:45:26 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)

 

 主人公は、小峰りなという女子高生。りなが普通の女子高生と違うのは、「目には目を」という復讐体質なこと。なにしろ、されたことは絶対にやり返さないと気が済まない。そんなりなが夜道で背中を切られた。その時犯人が残した言葉がタイトルの「ラメルノエリキサ」という言葉。いったい「ラメルノエリキサ」とは何なのか?

 この作品は、りなが「ラメルノエリキサ」の謎を解き明かし、犯人を捜すというもの。面白いのはりなの姉。なにしろ、りなが犯人に復讐を企てて逃がしてしまったときに、

「だからね、誰かを傷つけて犯罪者になるくらいなら、いっそ殺されて欲しいな。お姉ちゃん、被害者の姉の方がいいもの。もちろんすっごく悲しいけどね、そっちの方がマシ。お姉ちゃん的には。」(pp145-146)



と言っていたのに、りなが犯人宅に行ったときに、色々迷ったようだが、結局車にスコップとブルーシートを積んで迎えに来る。死体遺棄をする気満々なのだ。りなは一遍に幸せな気分になる。もちろんりなは、犯人を突き止めたが、殺してはいない。

 「ラメルノエリキサ」とは意外なものだった。犯人は、文字通り「中二病」。なんだかよく分からないタイトルにそんな意味があったのかとびっくり。

 面白いし、それほど厚くないので、時間をかけずに一気読みすることができるだろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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はんなりギロリの頼子さん 3

2020-06-05 09:04:32 | 書評:その他

 

 主人公は新堂頼子という美人だが、ギロリと人をにらみつけると、相手は怖くて怯む。しかし、このギロリとにらみつけることを別にすれば、基本的には優しく面倒見がいい。ちなみに祖母から受け継いだタバコ屋をやっている。バツイチで、結婚していたときには、東京で暮らしていたことがあるためあまり京都弁は出ない。

 このギロリ、どうも祖母から受け継いだようで、祖母の言うことには「ええか女は愛嬌やで!!」だそうである。もちろん祖母は、これを言うとき、頼子をギロリとにらんだ。頼子は、「ばーちゃんには言われたないわ!!」と突っ込んでいる。

 本書には京都民特有の選民思想が出てくる。京都人の選民思想とは、住んでいるところによって優劣があるかのようにふるまうというものだ。しかし私に言わせればナンセンスなものだろう。もうウン十年昔のことになるが、私自身、大学、大学院修士課程と6年間京都に住んでいた。しかし私が学生だった時代ころ、同級生には京都人はほとんどいなかった(私の友人で京都出身者は1人しかいない。)。同級生は、大阪人や名古屋人ばかりなのだ。地元の大学にも行けないのに、住んでいる場所だけで選民思想を披露してもむなしいだけだと思うのだが。だから私は住んでいる場所しか自慢するもののないような連中はバ〇だと思っている。

 知らなかったが、この作品、2018年に関西テレビでドラマ化されているらしい。私が今住んでいるところでは放映されなかったようだが、放映されることがあれば視てみたいと思う。コミックスも全部で7巻ほど出ており、この巻では元旦那が出てくる。これからどう展開するのか楽しみだ。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

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サガレン

2020-06-03 10:14:52 | 書評:その他

 

 タイトルのサガレンとは樺太、今で言うサハリンの古い言い方だそうだ。宮沢賢治なども、彼の作品の中でこの呼び方を使っている。

 かってはこの島の南半分は日本の領土だった。今も国際法上は、南半分の所属は決まっていないが、ソ連とこれに続くロシアが全島を実効支配している。サハリンの北緯50度線には、かって日本とソ連の国境があった。南樺太が日本領土だった時代には、この国境が、観光資源になっていたのだから面白い。

 鉄道が大好きな人を「テツ」という。これには「乗りテツ」、「撮りテツ」などの種類があるが、特に、女子のテツを「鉄子」という。梯さんも鉄子だったようで、本書中に次のように書いている。

「既にお分かりと思うが、私は鉄道ファンである。列車に乗って旅することをこよなく愛しているが、一方で”歩く鉄道旅”も趣味としている。ほかならぬ宮脇氏によって広まった廃線探索である。」(pp24-25)



 この本の取材のため、著者は2回サハリンに行っている(実際にはその後もう一度行っているらしい。)。初回は寝台急行に乗って島を縦断し、北部のノグリキまで行く。二回目は1923年(大正12)にサハリンを旅した宮沢賢治の足跡をたどるというものだ。

 樺太南部が日本領だったために起こった悲劇もある。岡田嘉子の事件である。35歳の嘉子は杉本良吉という5歳年下の演出家といっしょに、当時のソ連に亡命を図った。共産圏が地上の天国だというデマがあのころからあったのだろう。しかし案の定、スパイ容疑で杉本は銃殺、嘉子も自由はく奪10年の刑を受けることになった。

 ところで、著者名に何か覚えがあると思ったら、以前レビューした「原民喜 死と愛と孤独の肖像」の作者だった。知らずに読んだのだが、こういったことがあるから面白い。寒いところが苦手な私であるが、本書を読んで、いたく旅情を刺激された。寒くない時期なら、機会があればサハリンに行きたいなと思った次第である。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

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山嵐

2020-06-01 09:00:33 | 書評:小説(その他)

 

 富田常雄さんによる柔道小説の傑作「姿三四郎」のモデルとなったと言われる講道館四天王の一人西郷四郎の一代記。ちなみに富田さんの父は、同じく講道館四天王の一人である富田常次郎である。この作品にも実名で登場している。なお、タイトルの「山嵐」は四郎の必殺技である。

 富田さんは、姿三四郎のモデルは西郷四郎ではないといっていたようだが、あまりに共通点が多く、どう考えてもモデルにしているのではないかと思う。

 会津藩士の子として生まれた四郎は元々の姓は志田だった。しかし会津藩家老だった西郷頼母の養子となったことから、姓が保科、西郷と変わっていく。陸軍士官学校に入るために東京に出てきたが、小柄な体格だったため果たせず、講道館を創立した嘉納治五郎に見いだされて、天神真揚流柔術の井上道場から講道館に移籍し、講道館の発展のためになくてはならない人物となる。

 しかし、四郎は苦悩していた。軍隊も警察も薩長の出身者で占められ、師の嘉納に対しても色々思うところがあった。嘉納が海外へ視察に行き、その間講道館の師範代を任されたが、四郎は出奔してしまう。彼の夢は大陸にあった。しかし、嘉納にはアンビバレントな感情を持っていたようで、その一方で、四郎は嘉納のことを慕ってもいたのである。彼の心が作品から伝わってくるようだ。

 本書の内容は、どこまでが史実で、どこからかフィクションかよく分からないが、大東流合気柔術の武田惣角と稽古をして、ころりとやられたり、八極拳の李書文と戦い辛勝したというのはフィクションだと思う。

 四郎は持病のリウマチが悪化し、その最後を尾道で迎える。享年56歳。早すぎる死であった。嘉納は、その死に際して講道館6段を追贈している。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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