チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ピーマン

2014年09月20日 | 香港

曇、28度、83%

 最近、ピーマンの3色詰め合わせが、こうしてパックやネットに入れられて売られています。スーパーばかりか市場にだってあります。5色を考えて食卓を調える時には、手軽に3色手に入ります。このピーマン中国産です。北京オリンピック以来、中国ではこうした洋野菜の栽培が盛んです。以前はグリーンのピーマンは中国からでしたが、赤や黄色のピーマンはアメリカやオランダのもので、値段もとても買えるようなものではありませんでした。赤いピーマンや黄色いピーマンのおいしさは格別です。皮ごと、真っ黒に焼いてマリネしたピーマンなんて、日本の皮の薄いピーマンでは考えられません。

 香港に来た当初は、カボチャやサツマイモは食べられた代物ではないとか、大根は矮小、人参、キュウリは巨大、肉魚より土に根ざした野菜に不満ばかりでした。土地も気候も違うので当り前のことですが、気持ちはげんなりしていました。その中で、日本の野菜と比べ物にならないくらい美味しかったのが、ピーマンともやしでした。

 日本のピーマン、まるでししとうがらしを大きくしたような皮の薄いピーマンです。ところが、こちらのピーマンは西欧でパプリカと呼ばれる品種ですから、身の厚さが、5ミリ程もあります。焼いても、炒めても生だって甘みを感じます。日本のチンジャオロースーとこちらのチンジャオロースーとでは、このピーマンの旨味と歯ごたえの違いで、全く違ったチンジャオロースーになります。野菜ひとつで、こんなに美味しくなるなんて驚きでした。

 もう一つは、もやし。もやしの種類は3種類、そのまま、ひげ根を取ったもの、豆とひげ根を取った高級な「銀芽」と呼ばれる3種類。もやしはスーパーでは売っていません。市場のお豆腐屋さんです。どれを取っても生きのいいこと。ピンとして太さも充分。普通のもやしの値段の3倍はする「銀芽」は、雑味が無く品のいいもやしです。豆とひげを取る手間が値段に反映します。日本のもやしのように、冷蔵庫で2日もすればダメになるような柔なもやしではありません。大きな竹籠にどさり入って売られています。昔は市場の片隅に、おばあさんたちが一列に座って、この銀芽をセッセと作っていました。

 ピーマン、今でも、アメリカオランダから輸入されます。私は、この中国産で充分美味しいと思います。オレンジのピーマンだけは、未だにアメリカのものを買います。先日、オランダからの紫のピーマンを見ました。きれいな色です。欲しいけど、3個入りピーマン2袋分の値段には呆れます。

 こんないい野菜が手に入るようになったのも、なんとかの星付きレストランが、あちらのこちらに出来ているからでしょう。

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四角いトイレ

2014年09月19日 | 日々のこと

晴れ、27度、90%

 四角いトイレに初めて出会ったのは、4年前。香港のお隣中国の深圳の5星ホテルシェラトンででした。5星といってもご利用なさるのは中国人、どんな素敵なデザインのお手洗いでも、いやはやという使い方です。ドアは開けっ放しで用を足す、便座の上に靴のままのって用を足す。5星ホテルにみえる方達ですらこれです。げんなりしてしまいます。除菌のウェットティッシュは、必帯です。

 中国人の一団が出て行ったあと、やっとお手洗いに駆け込みました。ドアを締めて振り返ってみたトイレは、四角。見出し写真のトイレより角張った真四角でした。ちょっと見ただけで、心配なことが。ズボッとトイレにお尻が落ちそうです。何分にも小さなお尻なもので。案の定、座り心地が悪いトイレです。その後、一度だけジムキャリー主演の映画「I Love You Phillip Moris」の中でこの四角いトイレを見ました。今や「American Standerd」なんて書かれたトイレも中國やベトナムで作られるご時世です。

 しばらくご無沙汰していた四角いトイレ、久々にお目にかかったのは、香港国際空港、キャセイパシフィックのラウンジのトイレです。完全自動、トイレのドアも前に立つと自動で開きます。トイレに入りドアが閉まるとトイレの蓋が自動で開きました。きれいな静かなトイレです。かえって不気味なくらいです。あら、また四角のトイレ。使い慣れた卵形のトイレとは違い、蓋の近くまでしっかり広く穴が空いてます。ズボッと落ちては困ります。今から飛行機に乗るのですからね。おそるおそる前の方に腰掛けました。ちっとも落ち着かないトイレです。立ち上がると水が自動に流れるかと思えば、あれ?ハンドルもありません。ボタンもありません。水は流れません。ふとトイレの前方の壁の目の高さに、 こんなものが、大小のCの字のようなもの、軽く触れると水が流れました。

 トイレは清潔が一番です。スタイリッシュなトイレなんて結構。私ぐらいの体型の方は、この四角いトイレを見たら、浅めに腰掛けてください。ゆっくり腰掛けると、大変なことになりかねません。トイレに塡まった自分の姿を想像して、笑ってしまいました。

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ハースブレッド

2014年09月18日 | パン

曇、25度、90%

 昔々のパン作り、パンの種を取り分けて、冷蔵庫もない中、大切に保存していたと聞きます。何の菌からできたパン種でしょうか。リンゴかな、ブドウかな。今は、イースト菌がフリーズドドライの状態で簡単に手に入ります。作りたい時にすぐ作れます。

 初めてパンを焼いたのは、小学5年でしたっけ。「科学」の付録にパン作りセットが入っていました。読むと、コタツで発酵させるように書かれています。残念なことに、我家にはコタツがありませんでした。そこで、コタツのある母の友人宅にパンを作りに行きました。私よりひとつ年上の女の子もいます。書いてある通りにコタツに入れて待ちますが、一向に膨らみませんでした。何の菌だったかも忘れています。夕方まで待っても膨らまないので、膨らまない生地をオーブンに入れて焼きました。ぺちゃんこのちっともおいしくないパンで、大人たちも子供もほとんど食べなかったように思います。結局、夕飯まで食べて一日その家で遊んだことの方が、楽しかった記憶があります。

 イーストを使って焼くパンは手軽です。それに、よほどのことが無い限り、少々分量を違えたって、そこそこにおいしいパンが焼けます。昔々のパン種を取っていた頃のパンはどんなパンだったのかな?と想像します。イーストの量を減らすために、実は私もよくパン種を少し残して、次のパンに加えていたことがありました。たまたま、豚まんの昔の作り方を見ていたら、「老麺」という、パン種のことが出ていました。中国でも饅頭を食べる北の地方では、この「老麺」を大事に保管していたそうです。

 そこで、老麺を作ってみました。 粉と水とイーストを会わせて半日程置いてみました。これをパン生地に入れて焼きます。

 初めてですから、出来るだけシンプルなパンをと思い、ハースブレッドを焼くことにしました。ハースブレッドは直焼きパンともいわれる、水と粉と塩だけで作る型に入れないパンです。

 発酵途中から香る香りは、イーストだけのときと違い甘みを帯びた香りです。思ったより、膨らみも充分にでます。

  切り口の目は細かく、フランスパンのように蒸気を注入して焼いたのですが、外の皮がとても柔らかです。

 今、食べながらキーを打っています。香りが深く、ソフトなパンに仕上がりました。しめしめ。

 この老麺を使って、しばらくいろんなパンを焼いてみましょう。

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ひょうたん島

2014年09月17日 | 日々のこと

雨、27度、95% 雷注意報

 ひょうたん島、もちろん「ひょっこりひょうたん島」のことです。昨日の私のブログは、ひょうたん池でした。ひょうたん池をひょうたん島と勘違いなさったと、コメントがやって来ました。すると、自分の中にはその連鎖がなかったのに、ひょうたん島のことが思い出されます。

 私は、昭和32年生まれ、早生まれですから昭和31年生まれの方達と一緒に学校に上がりました。さて、何歳の時にあの「ひょっこりひょうたん島」番組が始まったのかは記憶にありません。「チロリン村」に至っては、うっすらした記憶しかありません。『ひょっこりひょうたん島」は毎日夕方確か5時15分に始まりました。時計を読むことが出来ない私が、どうやって毎日欠かさずあの番組を見てたのやら。今は、デジタル時計があって便利です。昨日、香港、大型台風の通過で町中の交通機関が止まる、シグナル8が出ていました。外は強風と時折の大雨。そんな中、いただいたコメントのおかげで、「ひょっこりひょうたん島」のテーマソングを歌って、楽しく過ごしました。覚えている方は唄ってみてください。元気が沸いて来ます。

 今日は、「ひょっこりひょうたん島」の話ではありません。こうして、私のブログに皆さんがくださるコメントについてです。ブログをほぼ毎日書き始めて、5年程でしょうか。お名前もお顔も知らない方達が、読んではコメントをくださいます。最初は、ちょっと戸惑いがありましたが、頂いたものは、お返しします。そんなお付き合いの果てに、香港まで会いに来てくださった方もいます。ありがたいことです。

 そのコメントなんですが、私のブログを読んでもそれぞれに感じることは違います。おかげで、昨日はイチジクの話から、ひょうたん池が飛び出して来て、ひょうたん池の話から、今度は『ひょっこりひょうたん島」を思い出す。皆さんからのコメントが、私の頭のどこかを、突いてくれる、くすぐってくれる、要するに刺激をいただいています。嬉しいこともあります。時には、辛いなっと思うこともあります。

 ずっと以前、生まれ育った福岡の実家の菩提寺の近くの商店街の話を書いたことがありました。父母と通ったその商店街がまだ華やかだった頃の話です。そのブログに寄せられたひとつのコメントは、全く知らない女性からでした。その方が結婚なさって間もなく、その商店街から歩いて10分程のところに住まわれたそうです。よく通った商店街だったそうです。今ではその方とは離婚なさって、もう二度と通ることはない商店街だと書かれていました。随分、胸に来るコメントでした。

 その後も、福岡に帰る度、墓参りに行きその商店街を抜けます。お顔も知りません、名前も知りません、きっと、私よりお若いその彼女が、この近くに住んでいた頃、どんな思いを胸にこの商店街を通ったのか、そこに行く度に思います。その方の人生の一コマ、一時期が私の中に入って来ています。

 本を読む、映画を見る、そんな完成されたものからもらう感動とは違います。ぼつぼつ、ごつごつした生きた人の心をもらっているように思います。彼女からのコメントは、その一回きりでした。

 私のような世界の狭い人間は、市場に売られているの野菜や果物から世界を見ようとします。最近では、いただいたコメントから急に世界が拡がることがあります。自分が気付かなかった、自分の中の世界にも連れて行ってくれます。  皆さん、ありがとう。

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ひょうたん池

2014年09月16日 | 日々のこと

雨、27度、82%   シグナル8

 昨日、イチジクのことを書きました。読んでくださった方からのコメントで、その方が、以前教えに行っていた小学校の話がありました。その小学校の校庭にはイチジクの木があり、そこで、この方は初めてイチジクのおいしさを知ったそうです。しかも、その小学校の校庭にはヒラタケが出来て、生徒の家のお豆腐屋さんのお豆腐とでお味噌汁を作り給食で振舞われたそうです。田舎の小さな学校での話だそうです。その話を読ませてもらい、その小学校の様子を思い浮かべていました。10年、いえ、もう少し前の日本でしょう。それなのに急に私は、自分が2つ目に通った公立の小学校の中庭を思い出していました。

 半世紀近く前の福岡の田舎でもない、どちらかというと町中の小学校でした。それでも、5分も歩けば、玄界灘の浜辺に出ます。学校の前の道に立って北を望めば、佐賀に向かう山並みだってみることが出来ます。校区も広く、生徒も多い学校でした。校庭の奥には松林がありました。中庭は、講堂と校舎の間にあって、ひょうたん型をした池がありました。中くらいの大きさの池です。中に中之島があり、岩場が築かれていました。その岩の中にいたのは、コウモリでした。中之島には渡れないようになっていたのですが、うんと飛べば島に着陸。男の子と競って中之島に飛び移っては、コウモリが岩の中でぶら下がって寝ているのを見ていました。逆さまにぶら下がっている様子は、可愛いものです。時々片目を開けてこちらを見ます。下校が遅くなると、コウモリがひょうたん池の上を飛ぶのが見られました。独特の水平飛行です。

 今、毎朝走る、香港のボーエンロードにもコウモリがいます。早朝だから見ることが出来るコウモリです。一時、姿が見えなくなりました。同じ頃、ホタルも姿を消しました。空気の汚染が原因だと思っています。昨年辺から、コウモリは戻って来ました。このコウモリを見ても、ひょうたん池は思い出さなかったのに、どうした私の思考回路か、昨日のイチジクやヒラタケの出来る田舎の小学校から、ひょうたん池がヒョイと顔を出しました。

 先日、私の通った小学の前を通りました。きれいな立派な学校になっています。だって、私が通っていた頃は、木造の校舎でしたからね。もう、ひょうたん池は無くなっていると思います。

 昨日の午後から、香港、台風の影響で雨風がひどくなりました。夕方はそれでもまだ外に出ることが出来たので、そそくさと、モモさんのお散歩です。時折、激しく吹く風で傘がひっくり返ります。福岡では「チャンポン傘」と言います。大きくバサッと振ればまたもとに戻ります。あの、ひょうたん池の中之島に飛び乗っていた頃は、この「チャンポン傘」をわざと作っては、下校途中遊んだものです。

 昨夕から私はどうも50年程前に、タイムスリップしています。

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イチジクのパン

2014年09月15日 | パン

曇、28度、81%  シグナル1

 イチジクが食べたい、その一心でイチジクの木を育てました。日本での話ではありません。ここ香港は、生のイチジクが売っていませんでした。生のイチジクが果物屋に並ぶようになったのは、ここ数年です。我家のイチジク、夏の終わりには3つか4つ実を付けました。「無花果」と広東語では書きます。花をつけずに実がなるからです。イチジクが熟れるのを楽しみにしていると、コウランという小鳥がくちばしで突きました。そこで、コウランたちにパンをあげるようになりました。イチジクの木はコウランたちの止まり木になり、三夏、小さな実を付けてくれました。ところが、植木鉢が小さかったのか、枯れてしまいました。

 ちょうど、我家のイチジクの木が枯れた夏から、市場の果物屋の店先にイチジクが入って来ました。トルコからです。結構、高値の果物です。今ではイスラエルからもやって来ます。生のイチジクはなかった香港ですが、干したイチジクは、アメリカ、イギリスからのものが以前からありました。あの丸っこいイチジクの形そのままが干されて小さくなったものです。ヨーロッパからの干イチジクは、少しオイルが塗られているようです。ところが、トルコの干イチジク、 なんだか、パウンドケーキのようです。30個以上入っています。干したイチジクをペタンと押したお餅のような恰好です。このお餅型干イチジクが、とても気に入って、そのまま食べていました。イチジク入りのライパンがフランスで流行中と聞いたので、よしとばかりに、トルコのイチジク入りパンを焼くことにしました。

 イチジクに合うオイルは何かな?と考えます。バターはある意味オールマイティー、オリーブオイルではつまらない。そこで、アボガドオイルを使うことに。 パンは加えるオイルによって香りが全く変わって来ます。最近香港では、ショートニングが売り場から姿を消しました。トランスファットが問題だからです。アメリカ程規制はありませんが、食べ物には敏感です。

 イチジクの種がプツプツと歯にあたります。 残った干イチジクで、ジャムでも作ろうか、赤ワインで煮ても美味しそうです。いつか、庭にイチジクの木をもう一度植えてみたいと思います。今度は、少し鳥たちにも分けてあげましょう。

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HERMES LEATHER FOREVER 香港

2014年09月14日 | 香港

曇、27度、90%

 香港、1997年の中国返還を境にして、政府官吏の宿舎が取り壊されたり、民間に賃貸されたりしました。英国からの官吏は帰国します。宿舎の必要が無くなったのでしょう。我家の近くのその手の建物は、民間に賃貸されていると聞きます。高級官吏の宿舎だけあって、山に面した静かな場所です。そんな、セントラル界隈の宿舎のひとつ、ハリウッドロードからアバディーン街に沿ってある宿舎の使い道は、あれこれ取沙汰されながら一向に決まらず空き家のまま10年近く放置されていました。上環の方へ買い物に出るときは、この横を必ず通ります。昨年、この建物を利用して香港ベースのデザインの展示場にすることが決まりました。建物をそのまま使うので、リノベイションはあっという間でした。

 この官舎は、一般の官舎なので、ひとつのユニットがそう広くありません。 この一部屋一部屋に、デザイン工房が店を出しています。名付けて、「PMQ」

 「LEAZER FOREVER」という展示をしますとエルメスからお手紙が来ました。場所は、ハリウッドロードの宿舎の跡地「PMQ」と書かれています。

 以前中庭だったところにコンテナが積まれ、そこがエルメスの会場になっていました。革物が本来のエルメスのお仕事、革に対する思いがこの展示には現れています。

 フランスから来た鞄作りの女性が、作る行程を見せてくれています。 色も種類も様々な革の展示です。2階部分には、ヤマハのオートバイに革で羽根を作ったオブジェが展示されています。 一面ガラスのこの展示室から今にも飛び出して行きそうな、ヤマハのオートバイです。

 お店のディスプレイのような飾り方、 普段はお目にかかれない特注の革製品が見られます。最後は、代々のケリーバックの展示。 兎に角、見てるだけで引き込まれる革の持つ魅力と色遣いの技です。それに一つ一つが手仕事。改めて、手仕事の大切さを思います。

 こんな私ですが、ひとつだけ、 お宝のバックです。

 この宿舎の建物を残したわけがよく解りました。2階から降りる時階段を使いました。おそらく人が住んでいたときは、この階段しか上り下りの手段がなかったと思います。途中、 明かり取りの素敵な窓です。この向こうの緑は、私が好きな道のひとつ城皇街です。フレンチのレストランも入っています。

 今月の28日まで、朝11時にオープンです。入場無料。

 観光で、文武廟にお越しの際は、ちょっと足を止めてみてください。香港の一面がご覧になれます。

 

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チクチク 始めました

2014年09月13日 | クロスステッチ

雨、27度、95%

 私のブログのタイトルは、チクチクテクテクです。テクテクは、毎日、否が応でもモモさんと朝夕出かけます。実際にはテクテクではなく、チンタラチンタラとみえるそうです。モモさんの行くままにチンタラチンタラ。

 ところが、チクチクは年に1度か2度しかしません。主人のズボンの当てをチクチク、裾上げをチクチクではなく、クロスステッチです。クロスステッチ用の大きな枡の刺繍布に刺すものなら、こんなに長く興味を持っていられなかったかもしれません。私が刺すのは小さな目の麻布です。この穴9点で、ひとつの枡と想定しながら刺していきます。このデンマークのクロスステッチが日本に紹介されて以来始めましたので、かれこれ30数年。刺した数は家にあるもの以外にも、人に差し上げたものもあり、さて、どれくらいでしょうか。

 麻布を木枠に張ります。 今回はかなり大きな作品ですので、横40センチはある四角い木枠を使います。上下を横棒に仮縫いして、クルクルと回してスライドさせながら使います。この木枠、なかなか見つからないそうです。どこのものかは知りませんが、香港に来て間もなく、イギリス人のおばさんが一人でひっそりとやっていた手芸店で買い求めました。香港島南のスタンレーの村はずれ、なんであんな場所でお店をしていたのか、不思議です。珍しい刺繍の図案も沢山ありました。ところが土地開発にかかったそのお店、次の月で閉めるとおっしゃいます。慌てた私は、四角い木枠大小2つに、沢山の図案を買い込みました。木枠ばかりは出何処が明らかではありません。木枠にピンと麻を張ると、気持ちが緊張します。この瞬間が大好きです。

 糸は、デンマークのギルドから出ている花糸を使います。 花糸、自然素材の染料で染めているかと思っていたら、このデンマークのクロスステッチを世界に広めた、ゲルダベングトソンが花の刺繍で有名なので、花糸と呼ばれるようになったそうです。数年前から花糸を作る会社が変わりました。糸は染めるお釜が変わると、色が微妙に違います。ロットの違いと言いますが、以前の会社の色よりやや鮮やかな糸に変わって来ました。この缶に入っているのは全て古い糸です。

 私はほとんど、ゲルダベングトソンの図案を使いますが、今回は別の人の図案です。何を刺すかは、内緒。これを刺し終えるのにどれくらいかかるでしょうか?この刺繍と辞書を見る時だけは、眼鏡が必要になって来ました。刺繍をずっと続けたい、本をずっと読んでいたい一心で、目を大事にして来たつもりですが、やはりいいお歳ですから、眼鏡のお世話になります。この作品、期日があります。皆さんにお見せするのは、ずーっと先になりそうです。

 針を持つと、気持ちが納まります。音楽もかけません。ビデオも見ません。ただ、私が座り込むと、モモさんがこれ幸いと、膝の間で昼寝を始めます。聞こえるのは時計の音とモモさんの寝息だけです。さあ、夕方のテクテクに出かけようと立ち上がるとき、いけません、10キロ近くのモモさんのおかげでしびれが切れています。

 じっとして、手を使う仕事は根を必要とします。時々、この根が底をつきそうになりますが、ひと針ひと針に気持ちを込めて、長い仕事が始まりました。

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しまほうずき

2014年09月12日 | 日々のこと

雨、25度、94%   雷注意報

 食べられる小さなほうずき。形が可愛くて、甘いとも酸っぱいともいえない不思議な後味が残る果物があります。日本では、しまほうずきと呼ぶその果物が庭に生っていると友人が知らせてくれました。空気のきれいな群馬に住む友人です。

 珍しい果物です。なかなかお目にかかれない果物です。私が初めて見たのは、香港のケーキやさんがチーズケーキの上にのせていたしまほうずきでした。もう、随分前のことです。友人にご馳走になりました。ほうずきみたいだけど?とチーズケーキと相性のいいおいしさでした。

 しまほうずきはケープグズベリートもいわれます。南米が原産。それが、オーストラリアに渡って、ケープグズベリーと呼ばれるようになったのだそうです。またの名がハックルベリー。香港では、今も、 こうしてケーキの飾りに使われます。このケーキの作り手はオーストラリアの女性です。

 昨日、いつものようにセントラルの市場に出かけました。世界中から集まって来る果物が並んでいます。この時期、中秋節の贈り物として一番高く売られているのが日本の梨やメロンです。韓国の梨や中国の梨の倍以上の値段がついています。そんな中、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴがアメリカからやって来ています。その横に、ありました、しまほうずきです。 ANDES FRUITSと書かれていて、コロンビアからやって来ています。長旅ご苦労さん。ひとパック買いました。袋にも入れてもらわず、手に持って群馬の友人の庭を思いながら家に帰りました。

 ケーキにのっているしまほうずきは、外の薄皮がむかれています。自分で薄皮を剥くのは初めてです。きれいな宝石みたいなほうずきが顔をのぞかせます。甘いでもなし、水ッ気はほとんどありません。後に残る不思議な味がします。匂いもほとんどない。でも、このかわいい姿を見たら、誰でも食べてみたくなる、そんな果物です。

 香港のどの市場でもあるわけではありません。セントラルの市場は、近くにSOHOやランカイフォンの飲食街を控えています。レストランに卸す八百屋や果物屋が並んでいます。レストランのシェフが朝から野菜の買い出しに来る姿も見られます。高級食材を扱うオリバースやシティスーパーの棚に並ぶと、急にお値段が高くなります。市場の果物屋の店先、このしまほうずき、私でもヒョイと買えるお値段でした。

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マッサマンカレー

2014年09月11日 | 料理

曇、27度、85%

 タイのカレー、黄色に赤に緑と辛さもさることながら、ココナッツの香り豊かな私の好きな食べ物です。あまり有名でないのがマッサマンカレーやペナンカレーと思っていたら、つい先日、マッサマンカレーが世界一おいしい料理に選ばれていたことを知りました。

 アメリカのCNNが2011年に選んだ一番おいしい料理がタイのマッサマンカレーだそうです。それを知った時、やや首を傾げました。そうかな?というわけで、久しぶりに作ってみる事にしました。香港ちょっと市場を探せば、タイ料理の食材を扱うお店が見つかります。そこでは出来上がった、カレーペーストが売られているので、簡単に作ることが出来ます。

 いつも使うのはメイプロいというメーカーのペースト、タイの女性の絵がトレードマークで日本でも一番見かけるのもです。メイプロいのマッサマンカレーペーストはどこを探しても売り切れ、仕方なく、 このペーストを使ってみました。随分いろいろなメーカーのペーストを食べ比べましたが、メープロイのものが美味しいように思います。マッサマンカレーは、マッサマンが表すようにイスラム教徒のカレーです。タイ南部のカレーで、香り付けがインド影響かコリアンダーが強く感じられます。イスラム教徒のカレーですからブタは避けました。

 思い立って、すぐに作ったので少し辛みや香りがきつく感じます。とはいっても、グリーンカレーよりは数段まろやかです。私が一番好きなのは、グリーンカレー、辛みが強いばかりでなくあの香りが好きです。少し時間を置いて、このマッサマンカレーを食べると、ふむふむ、なんだか美味しいと言われるのが分かる気がします。レッドカレーよりまろやかです。かといってイエローカレーよりは複雑な味がします。それでも、なぜ、マッサマンカレーが世界一美味しいのかは、納得できません。もちろん、私は毎日食べるタイのご飯ジャスミンライスと一緒に食べました。

 今回使ったカレーペーストは、塩ッ気が強く感じます。やっぱり、メイプロイのペーストを探して今一度作ってみましょう。

 我が家のタイ人のお手伝いさんは北のチェンマイの出身です。マッサマンカレーのことは、ほとんどご存じない、どこの国でも、北と南では味や素材が違った料理があります。しかも宗教の違いもあれば、食べ物は変わります。いつものことですが、私は食べ物を通して、その国その国を見ているようです。

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