大震災で、多くの子供たちが亡くなった。
妻子を同時に亡くした人達も大勢いる。
一瞬の出来事で、あまりにもその数は多すぎる。
今後の生活のめども立たない、三重苦は想像を絶する。
そんな多くの人々が、同じ日本で苦しんでおられるというのに、
わたしは、また、こうやって、ブログを書いている。
しかも、その内容は・・・いつもながらに、どーでもいいこと。
「わたしは、わたし」、とも開き直れない。
さて、
仕事のことでもない、家庭のことでもない、親戚や近隣のことでもない、
もっとも、どーでもいい、趣味の話で、不謹慎きわまりないのだが・・・
通い始めて1か月の社交ダンスレッスン、目を凝らして、さらに、よーく見てみると・・・
目だけではなく、耳を澄ませてみると・・・
毎回、キラキラドレス婦人は、おひとり様だった。
未亡人ではないかと想像する。
見た目の推定年齢は、70歳手前。
レッスンが始まる前、着替えをする部屋でクラスメートの女性たちが話している。
「ご近所さんが回覧板を回してくるんだけれど、回すのが遅いと、文句を言われるので困わ。
回覧板が楽しみで、こころ待ちにしている人もおられるようだけど。
そんな人に、つき合わされるのは、まっぴらごめんやわ」
そう言うのは、キンキラ未亡人。
「ひとり暮らしのお年寄りを訪問するんだけどね、訪問される側は、迷惑よ。
来てほしくない人達は、あれこれ、口実を作って、家に入らせないようにしているみたいね。
人の生活に首をつっこむのも、考えものやわ」
こうおっしゃるのは、スタイルがいい、年齢不詳の大柄女性。
この体格のいい方、無理やり年齢を推定すると・・・
引き締まった体は、どう上に見ても50代前半、顔がなければ、30歳代にも見える。
つやつやお肌は、50代中頃、それより下かも知れないが、上には見えない。
くっきりシワは60代前半、
寂しげツムジあたりは、60代後半。
パーツ、パーツに、ばらつきがあり、想定年齢を絞りきれない。
各部門、統一してくれると、わかりやすいんだけど。
でも、発言や、話し方、表情は、「おばちゃん」。
住んでおられる地域や住まいの形態、家族構成、経済状況が違うと、
意見や感想も、まちまちなんだろう。
わたしの住んでいる地域の自治会では、班のなかで1軒ずつ順番に班長が回ってくる。
わたしは2009年度、順番が来たので、あれこれお手伝いをした。
班長も煩わしいが、
もっと、やっかいなのは、全班長の中から毎年、抽選で無理やり決まる、会長。
その、会長をしたくないために、どんどん高齢世帯が、自治会を脱退する事態が起こり、
会員の数が減少したので、最近、わたしのまわりの2班が合併した。
回ってくる班長の順番も、7年毎だったが、合併後は、10年毎になった。
近年、脱会した世帯は、なんと6世帯。
わたしの班と、隣の班を合わせて、半数近くが、自治会から抜けている。
活動の一環で、お年寄り世帯を訪問する動きが起こった。
訪問してほしくないというお年寄りも多いようだった。
生死にかかわるほどの重大事に至る可能性があっても、でも、立ち入りを拒まれる。
わたしは、わかるような気がする。
もともと、無機質な街に越してきた住民たち、
ムラならいざ知らず、マチでは、心地よい距離感を大切にしたいのだろう。
だが、自分たちは、地域の人さまのお世話になることを感謝するほど、年寄りではない、
そういう自立心や、誇りがあるのだと思う。
すっかりお世話になると決めているのは、
家から出て、すっぽり身体そのものを預ける、介護施設の介護スタッフなのかも。
要支援、未満。
そのあたりの方々が、訪問を拒絶されるのだろう。
大災害があると、どんな人も、そんなことは言っていられないだろうけれど。
ダンスに来られる方々は、当然、要支援にも及ばない、身体は現役バリバリ。
仕事や子育て、介護など、身をしばるものもなく、自由な人が多い。
いつ何時、自由の幕は下ろされるかもしれないので、
束の間の自由時間を謳歌しているということか。
年齢不詳の皆さま方、
自分の状況を最大限、活かした楽しみ方をされているようだ。