旅の視点
旅日記にも本当に、いろいろある。
どういうところに、どういう風に行ったか、というのは、旅の参考になるが、
ガイドブックに載っているようなことばかりでは、ガイドブックを読む方が効率がいい。
やはり、旅人の、個人的目線が面白い。
別の方で、世界中に素晴らしい旅行をされている旅ブログを読んだ。
それはそれは、あちこちに行かれている。
西洋美術、歴史がお好きということで、特にヨーロッパが多い。
確かに、時間、労力、準備など、膨大なエネルギーとお金が費やされていることだろう。
ただ、読んでいて、素晴らしい感動、その人独自の感性を感じることはなかった。
これなら、ガイドブックのほうがいいかな、と。
しかしながら、ガイドブックは、有料だが、ブログは無料で閲覧できるところがいい。
切り口、テーマが必要だ。
単に旅をつらつら紹介するだけなら、ガイドブックで十分。
世界中のあちこちに行かれている場所を、そのブログ内で詳しく追って行っても、
これという目を引くオリジナル写真や、記述はされていない。
さらさらと心に残らない、オーソドックスな、ごくあっさりした説明と写真。
ホテルや旅行社の、PRがぺたっと貼ってあるだけ。
これって、ヤラセか?と思うぐらい。
ご本人にとってみると、単なる記録、備忘録のために作っておられるのだろう。
おそらく時間が経っているものもあるのだろう。
なので、しっかり見ごたえのある鮮明な写真や、イキイキとしたリアルな描写などはないので、
読む側には、臨場感や、感動は全く伝わってこない。
(文章もさることながら、一瞬で伝わるや写真の効果は絶大だ)
充実した旅を楽しまれたと思うが、
行った都市の多さはわかるが、ブログにアップされると、表現としては途端につまらなくなる。
文章のティストから察すると、そこそこご高齢になられているようなので、
年齢的にも体力的にも、過ぎた旅の記録をあれこれ加工する作業は面倒くさいのだろう。
残された時間も限られているので、
室内でのそんなチマチマした後作業より、旅の実践を最優先されるのだろう。
それはそれとして、自分に必要な情報だけをピックアップすればいい。
自分はこういうスタンスの旅を求めているのではない、ということに気付くには、有意義だ。
何事も、なにか、たたき台のようなものがないと、自分の考えをまとめたり、検討できないから。
人気ブログを読むと、読む人を楽しませる要素が盛りだくさん。
そういうブログを楽しむ一方で、
書きたいことや、言いたいことだけを連ねる自分のブログは、
サービス精神ゼロ、と、再認識した。
書くだけ書いたあとで、ナンなんですが。