枕草子 第百六十二段 野は嵯峨野
野は
嵯峨野、さらなり。
印南野。交野。狛野。
飛火野。標し野。春日野。
草深野こそ、すずろにをかしけれ。などて、さつけけむ。
宮城野。粟津野。小野。紫野。
野は、
さが野、いうまでもなく素晴らしい。
いなみ野。かた野。こま野。
とびひ野。しめし野。かすが野。
そうけ野は、何とはなく可笑しい。どうしてこのような名前を付けたのでしょう。
みやぎ野。あわづ野。お野。むらさき野。
いずれも古歌などから連想されたものです。
実在、あるいは実在していると思われるものが列挙されているようですが、果たして少納言さまは、このうち何か所くらい訪れているのでしょうか。
他の章段などから推察しますと、当時の女房方の行動範囲は意外に広いですから、相当数訪れているような気がしてしまいます。
野は
嵯峨野、さらなり。
印南野。交野。狛野。
飛火野。標し野。春日野。
草深野こそ、すずろにをかしけれ。などて、さつけけむ。
宮城野。粟津野。小野。紫野。
野は、
さが野、いうまでもなく素晴らしい。
いなみ野。かた野。こま野。
とびひ野。しめし野。かすが野。
そうけ野は、何とはなく可笑しい。どうしてこのような名前を付けたのでしょう。
みやぎ野。あわづ野。お野。むらさき野。
いずれも古歌などから連想されたものです。
実在、あるいは実在していると思われるものが列挙されているようですが、果たして少納言さまは、このうち何か所くらい訪れているのでしょうか。
他の章段などから推察しますと、当時の女房方の行動範囲は意外に広いですから、相当数訪れているような気がしてしまいます。