雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

お米が高すぎる ・ 小さな小さな物語 ( 1828 )

2024-11-26 08:00:21 | 小さな小さな物語 第三十一部

お米の値段が高くなっています。
昨年の不作の関係もあって、新米が出る直前に、お米不足がささやかれるようになったと思っているうちに、かなり広範囲の地域で、スーパーなどの小売店からお米がなくなるという、何とも情けない状況が出現しました。
その時も、一部の首長の方からの「備蓄米を放出して欲しい」という要望に対して、政府は、間もなく新米が出回ること、備蓄米を流通させるには時間がかかる、などと言って実現しませんでした。
案の定、賢い輩はいるもので、お米の値段は高騰しました。なかなか手に入らず、言い値で買うしかなかった一人暮らしの高齢者の方のインタビューに答える姿に、実に腹立たしい気がしました。

お米の高騰の原因には、様々な要因があるようです。これまで安すぎたものが修正されているに過ぎないと宣う人もいます。
しかし、直近のニュースでは、昨年の1.5倍の価格になっていると報じられています。
まさか、まだ新米が出回っていないというのではないのでしょうから、諸物価の高騰が影響しているとは言え、どこかで作為的な力が働いているとしか思えないのです。年々お米の消費量は減少傾向にあったとは言え、私たちの生活にとって、必需品のトップといえる品物です。政府が、現在の価格は妥当なものだと考えているのであれば仕方がありませんが、そうでないのであれば、今すぐに備蓄米を放出すべきです。値崩れが心配だと反論するのでしょうが、値崩れ結構、減税論議より速効性がありますよ。値崩れがひどくなれば、また備蓄米を増やせば良いだけですから。
でも、きっと、「備蓄米は価格操作の為のものではない」などと、素人の意見など聞いてくれないのでしょうね。

「勘定合って銭足らず」という名言があります。
死語になりかかっている言葉のような気もするのですが、昨今、その状況を見せつけられることが多すぎるような気がします。
「2%の物価上昇」を錦の御旗のように掲げ、それによって、私たちの生活が豊かになるようなご高説を聞かされてきましたが、現在、その立派な政策は見事に達成していますが、確実に結果が出ているのは消費税額が増えて税収増に寄与しているくらいです。給与が増えているというご意見もあるかもしれませんが、物価が上がれば、トボトボとでも給料が上がらなければ国民生活は破綻しますので、当然の現象に過ぎません。
目下、「103万円の壁」という言葉が大受けですが、この問題も落とし所を模索中でしょうが、「銭足らず」の部分をどうするのか、お手並みを拝見させていただきましょう。

まあ、ぼやいてばかりいても仕方がないと、少々反省していますと、こんな見事な句が見つかりました。
『 米の高い時 双子を生んで お米・お高と 名を付けた 』
どなたの作か知らないのですが、いつ作られた都々逸なのでしょうか。お米が高い中で双子をお生みになったのですから、現代日本の模範生と言えそうです。
そう言えば、無断使用の連続になりますが、こんな都々逸もあります。
『 あきらめましたよ どうあきらめた あきらめられぬと あきらめた 』
『 隅田川さえ 棹さしゃ届く 何故か届かぬ 我が想い 』
庶民の想いが届く政治を期待しつつ、都々逸でも勉強しますか・・。

 

コメント
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