NHKのBSプレミアムで「ねこ育て いぬ育て」という番組を見ました。
保護ねこや保護いぬを迎える家の様子を、ドキュメンタリー風に作られた番組ですが、今回が第4回ということですから、かなり前から放送されているのでしょうが、私は初めて見ました。
捨てられたり放置されるなど、様々な経緯を経て保護されたねこやいぬは、いずれも辛い時間を経験したうえで保護されたことを考えると、少々胸が痛みました。
今回の番組では、ねこやいぬを貰い受けた三家庭の様子が紹介されていましたが、それぞれの家庭の受け入れ態勢が素晴らし過ぎて、ペットを飼うためにはあれほどの受け入れ能力がなければならないのかと、少々ひけてしまいました。さらに、飼い主となられた方々の、ねこやいぬに対する接し方は並大抵のものではなく、ねこやいぬをペットなどと言えばお叱りを受けそうです。
それにしても、いずれも一歩間違えば命を失う危険さえあっただろうねこやいぬが、並の家族以上の歓迎を受けていることに嬉しくなり、何の関係もないはずの私までが、ひととき暖かく優しい気持ちになることができました。
一方で、捨てられたり放置されるペットの数はますます増える傾向にあるようです。ねこやいぬに限らず、最近で爬虫類や魚類など珍しさにひかれて飼ってみたものの、大きくなってしまったり、世話を仕切れなくなってしまったり、中には飽きてしまったという飼い主さえいるそうで、人間に危険を及ぼす物や生態系を著しく壊す物さえ数多く捨てられているそうです。
そうした飼い主も、そのペットを手に入れた時には、その愛らしさに強く魅せられて、自分自身も救われたはずだと思うのですが、捨てるときには、それぞれにも命があることさえも忘れてしまうものなのでしょうか。
私の住む街では、ねこやいぬの殺処分ゼロを宣言していて、ボランティアの人を中心に、ねこの場合には捕まえて避妊手術を施したうえで「地域ねこ」として放す運動をされているようです。毎日ボランティアの方がエサを与えたり、飼い主を見つけることなどもされているようです。わが家の庭にも、定期的に一匹が、時には二、三匹が絶好のトイレ場所として利用してくれていますので、ちょっとした日よけ場所や水を用意していますが、エサを与える決心がなかなかできません。
やって来てくれるねこたちは、私たちの顔を認識してくれているのかどうかは分かりませんが、近づくと逃げてしまいます。
彼らが、小さな命の灯を必死に輝かせていることは十分わかっていますし、私たちが姿を見せてもらうだけで癒されていることも認識しているのですが、これ以上距離を縮めた先の悲しみを思うと、もう一歩踏み出すことが出来ない日々を送っています。
( 2020.06.29 )
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