都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

兵庫と新長田を歩く:神戸の先は活力がない

2015-11-26 04:44:11 | 都市開発

 開発視察に。兵庫駅は三菱電機発祥の地である和田岬の工場への引きこみ線の乗換もあり川崎に似ている。市場へ向かう経路で、2号線の下にはアンダー・パスがある。この2号線は都市計画のエッジになっており、鉄道と海側を遮断している。

 兵庫には土塁で囲まれた集落があり、兵庫城もあったという。柳原惣門などの発掘調査もなされていた。明治期において三宮の居留地などは新規開発であったのだろう。横浜も鉄道が海沿いに天橋立みたいに走っていただけだった。

 新長田は震災で工場住居の混合で木造密集地が焼失し、再開発がなされている。一部に、路地と長屋が残るがなるほど道路が狭い。片や、再開発は2階のデッキもあるが、人影が少なくシャッター街になっている。ハコモノでは賑わいがでない、しかも高層住宅が林立し、スリランカのシャンディ地区の再開発を思い出した。2階のデッキは無用の長物で、エンジン・ドアとともに維持管理費用がかかる無駄な設計だ。これからの重荷になるのではないか。再開発の商業はマーケティングやテナント・ミックスに難があるうえ、閉店する店も多い。対して、民間のマンションの1階にテナント入居しているのは盛業のようだ。

 アーケードの商店街がコの字型にあり歩くが、ハートの商店街のみ賑わいがあった。昔は商店を支える人口と産業があったのだろう。駅前の住宅も高齢者が時々見かける位で賑わいがまったくない。

 この街に兵庫県と神戸市の行政機能一部移転のビル開発が計画されている。しかし、大阪南港でも、WTC, ATCに府と市の一部機能を移転したが、不便なだけで活性化にはつながっていない。

 街の活性化には産業の育成を考えるべきだ。需要のないところに賑わいはない

コメント
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