京都市はなかなか行動的だ。私権の看板掲出を制限しており、ラブホテルの看板を行政代執行手前まで対応、東山区産寧坂地区の「伝統的建造物群保存地区条例」に違反する町屋の壁無許可変更を行政代執行の経緯がある。
今回、右京区で「ごみ屋敷条例」による私道と建物内のごみ撤去で初の行政代執行が行われた。( http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000186058.html )
長屋の通行、消防の危険性、悪臭の問題が根拠だ。家主は「なんでだ!」と息巻いているらしい。
都市に住むものは、マナーが必要だ。この家主の主張は「私権があり自由だ」という論拠と推察するが、都市においては周辺の調和や街並みの景観や居住者、利用者の集団としての「利益」を個人より重んじる必要がある。これはコミュニタリアン(サンデルなど)の主張に近いが、集団利益の追求は社会経済学では当然だ。
今までの行政は私権を重視しすぎていた。例えば道路整備で最後まで反対し完成を延期させた住人がある。昔は「しょうがないな」だったが、今は「みんなの迷惑」だ。
京都の行政は「おとな」だと感じる、私権に拘るのは「こども」だ