内村セツ子さんのこの作品はコラージュを作り始める前の作品だと思うが左側のサイカチの実に古代文字で克己復礼と書かれたのを反対に使っているのはセツ子さんが買ってくれた私の作品だ。
素材として組み込まれて私のもとへ帰ってきた。
どの素材よりこの作品を作ろうと思ったのか聞きたいが聞けないのが残念だ。
左に写っているブルーのボックス作品”春光のひと”は”天空のあわいで”を作るきっかけの作品だと思っている。
2月にお母さんを亡くしその思いを込めた作品で3月の搬入時に間に合わず彼女が持ってきた。
その時は書かれてなかったがガラス面に菜の花をイメージした黄色がほどこされている。
出来上がった作品にも気の向くままに手を加えているようだ。
”谷間の読経”はセツ子さんの生前最後の作品だ。
第9回クラフト展(イエツァオグルプによる)が始まる前日に送られてきた。
からだに痛みを感じながら作ったと思う。
私が送った漁網のきれっぱしが素材として使われている。
これが送られてきた遺作の中に入っていた時はうれしかった。
左上の作品”なんの木の花かしらねど匂うなり”にも私が送った漁網と浮が素材として使われている。
その素材を私は使えず洗濯干し場に置いたまんまだ。
懐かしい作品がたくさんある。
妹さんは全部写しましたと言っておられた。
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