虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

年長さんの算数レッスン

2018-07-13 23:50:58 | 算数

年長のAちゃんとBくんといっしょに1~50までの数カードを並べました。

子どもたちはこうして数カードを並べるのが大好きです。

 

問題を出して、答えの上に絵カードを置いてもらいました。

15たす10は?

29たす20は?といった問題です。

ふたりとも答えが一段下の数字になることに気づいて、うれしそうでした。


勉強が好きになるまでのプロセス 

2018-06-21 15:52:23 | 算数

過去記事です。

 

 熊本の遊びのアトリエさんのところにお邪魔してきました。写真は、連れて行っていただいた素敵なカフェです。

「九州に行く際は必ず寄りたい!」と感じた素敵なお店でした。

 

熊本の子どもたちと工作や算数をとおして

わくわくする時間をたくさん過ごしてきました。

虹色教室で人気の「高さ(長さ)と重さ」のバトルカードは、

熊本の子どもたちにも大好評でした。

バトルカードの裏には、

ポケモンの体重と身長が書いてあります。(ポケモン以外に、身長(長さ)と体重がわかれば、

どんなものも参加しているカードです。船舶や人間の子どもなども参加中。)

 

<遊び方> 

順番に、高さで勝負するか重さで勝負するかを宣言し、

カードを出しあいます。

基本は、一番大きい数値のカードを出した人が勝ちですが、

逆転勝ちのチャンスもあります。

体重の勝負で 負けてくやしいから逆転勝ちしたい場合、「勝ったカードの体重が、

自分のカードの体重の何倍か」

近い数字を当てられたら逆転できます。

正しいかどうかは、電卓で出します。

(勝ったカードの体重÷負けたカードの体重)

 

↑すごく上手に描いたカードとイラストをおみやげにもらいました。ありがとう!

 

 

学校で習ったりワークを解いたりする前に こうした学習ゲームで遊んでおくと、

苦手感が薄れて意欲的に学習に取り組めるという声をいただいています。

AはBの□倍か?といった問題は、4、5年生が、

「どっちからどっちを割ればいいんだったかな?」と首を傾げたり、

「難しい!無理!」と突っぱねたりする部分です。

でも、電卓を使ってでも、こうした遊びで触れていると、

「何倍か?」という問いにどう対応すればいいか、すぐにピンとくるようになります。

 

熊本で算数のレッスンをしていると、見慣れないものを目にするたびに、

よく見もしないで……また、数秒、考えてみることもしないで、即座に、「習ってない!そんなのわからん!」と

突っぱねる子……(「習ってない!くんタイプ」とします。) と

やる気まんまんで、積極的に参加しているんだけど、考えていく手立てが身についていなくて、

答えを間違ってばかりいる子……(「やる気がからぶりくんタイプ」とします。)の2タイプの子たちがいました。

 

「習ってない!くんタイプ」と「やる気がからぶりくんタイプ」が、

能力もできていることも同じくらいだったとすると、

これから先の伸びとか可能性という面では、「やる気がからぶりくんタイプ」の方が

利があるのです。

「習ってない!くんタイプ」は、チャレンジする前から、耳をふざいで、目を閉じて、心にシャッターをおろしちゃってますから。

でも、「やる気がからぶりくんタイプ」の方は、夢中になって関わっているうちに、

体感が身についていったり、気づきが生まれたり、

的確に指導することで、理解に至ったりするでしょうから。

 

ここで書きたいのは、だから、こんな口癖の子はダメだとか、

この子の態度は丸でこの子はバツといったことではありません。


そうではなくて、子どもが「習ってない!くんタイプ」だった場合、

次にとおるべきプロセスは、間違っていてもいいからやる気があふれだしている状態で、

それを存分にやりつくしてから、次の

「理解した上で答えを導きだす」「慎重に忍耐強く考え抜いていく」「考えるための技能を身につけて解く」

というプロセスへと移っていくといいのかな……と考えています。


よかったら続きも読んでくださいね。

勉強が好きになるまでのプロセス 2



年長さんたちの算数レッスンと小2のお兄ちゃんの知恵

2018-05-22 20:30:37 | 算数

年長のAちゃんとBちゃんの算数レッスンの様子です。

ハムスターの人形をきれいに並べていく作業は子供たちに大人気です。

10ぴきずつ、5列並べた後で、Aちゃんに、「何びき?」とたずねると、10,10,10……と塊ずつ数えていって、

「50ぴき」と答えました。

「50ひく1は?」

「49」

数についてよくわかっています。

たくさんの数を眺めるのはわくわくするようです。

 

 

 

年長さんたちのグループに小学2年生のお兄ちゃんのCくんも参加していました。

ハムスターを10ぴきずつ並べようと思うと、1ぴき多かったり、1ぴき少なかったり

したので、その都度、「+1」「ー1」と列の横に紙を置いていきました。

 

Cくんは算数の規則を発見するのが大好きな子です。

「このたくさんのハムスターをいちいち1ぴきずつ数えなくても、何びきいるか

わかる?」

とたずねると、少し考えてから、いいことを考えてくれました。

 

ハムスターは15列です。もし、全部、10ぴきずつ並んでいたら、150ぴきいるはずなんです。

Cくんは、まず、+1とー1のカードを合わせて、消していき、ー1だけのカードの

上に余ったハムスターを乗せていきました。

そして、「10ずつなら150だけど、それより、引くカードが4になるから146だよ。でも、

ハムスターの列の前にも2ひきハムスターがいるから、答えは148ぴき」と言いました。

Cくんは、こうした計算方法などのアイデアを練るのが大好きです。

学校では、こうした算数のセンスを持っている子が、「そんな能力があってもまったく無意味で、

優しい問題をミスなく早く解くことだけが大事なこと」と叩き込まれるので、

だんだん自分に自信を失ったり、学ぶことに興味をなくしたりしていくので

とても残念です。

難しい問題をじっくり考えることが好きな子や

独創的な解法を思いつく子が、勉強嫌いにならないような

授業のあり方を望みます。


時間内に正解しなかったことを褒める時

2018-05-20 20:10:03 | 算数

1年生の女の子たちのグループレッスンで。

どの子もこの半年ほどで考える力がとても伸びてきました。

『最レベ問題集』を解いている時、こんなことがありました。

 

Aちゃんは言語能力や理解力が高くややこしい文章題も、自力で解いていく子です。

が、この日解いたのは、水を大きさの異なる容器に移し替えた時に、

水の中に立てた棒が濡れる高さがどう変化するか選ぶものや

棒に針金を巻き付けた絵がいくつかある中から2番目に短いものを選ぶ際、

違いが微妙なもの。

どちらも言葉を介さず考える問題だったため、何を基準に判断したらいいものか

困ったようです。

「これかこれ」というところまで答えを絞った段階で、

どうも腑に落ちない様子で首をかしげたり、

「ああでもない、こうでもない」と迷ったりしていました。

 

よく似たいくつかの答えから正しいと思うものを選んで丸をつける時、

たいした根拠もなく、「これかな」と丸をつけてみて、大人の表情を見て、

「ちがってそう、やっぱりこっちかな」と変える子や

「ほかの子は何を選んだのかな」と隣の子のプリントを覗き見て

丸をつける子は多いです。

点数や評価にこだわる子や、「時間内に正解しなくてはならない」

「間違えてはいけない」という気持ちで問題を解く子は、特にそうなりがちです。

 

Aちゃんは大人のいうことをよくきく真面目な優等生タイプの子なので、

少し前までは、何かするごとに、良い成果を出さなくてはならないと思うあまり、

わからない問題にぶつかると、考えて納得するより、先に書いたような困った態度に

陥ることがたびたびありました。

でも、この半年ほど、自分の頭で考えることに自信がついてくるにつれ、

時間内に正解しようと焦らず、「何がどうわからないのか、どのような理由で迷って

いるのか、何に納得していないのか」を言葉にして考えを練るようになりました。

 

Aちゃん、よく悩んだので、

「棒に針金を巻き付けた絵がいくつかある問題」の場合、何となく直観的に

長短を比べるのではなく、巻きつけるスタート地点になっている部分と

巻き付け終わりの地点のそれぞれを慎重に見比べて判断することを理解しました。

こんなふうに、判断の根拠を理解した上で正解すると、今後、どんな応用問題が出ても

大丈夫でしょう。

もし適当に選んだものが正解してしまうと、今日の成績は良くても、

応用問題の引っかけにかかってしまうかもしれません。

 

「水を大きさの異なる容器に移し替えた時に、

水の中に立てた棒が濡れる高さがどう変化するか」の問題は、

Aちゃんだけでなくほかの子らも混乱していました。

そこで、実際にサイズの異なる容器で問題をシュミレーションしてみたり、

みなで「こうじゃないか」「ああじゃないか」と話しあううちに、

「わかった!」とひらめいた子らが一生懸命、ほかの子らに説明しようとしていました。

 

でもAちゃんは、どうしても腑に落ちない部分があったようで、

「こうだし、ああだし……」と言いながら、考え込んでいました。

その言葉から、Aちゃんは、家に帰ってもじっくりこの問題を考え、

近いうちに、心から納得する瞬間を迎えるに違いない、と思えました。

 

そこで、時間内に正解した子らを褒めたのはもちろんなのですが、

Aちゃんが、時間内に正解せず、腑に落ちない部分を何としても突きとめて分析して

答えようとがんばっていた姿勢を褒めて、

「家に帰ってから、お風呂で実際に試して、答えを出してね」と、

その問題は答えを書きこまない状態で持って帰るように勧めました。

Aちゃんの表情には自信と意欲がみなぎっていました。

 

キラキラしたものが大好きで、鉱物図鑑を持ってきていた子がいたので、

化石や鉱物を発掘する絵本を作ることになりました。

 

 

化石は、古生物や恐竜の骨のフィギアや本物の貝殻を

紙の下に敷いて、クーピーペンシルでこすって型を取っています。

 


「競技プログラミングがやってみたい!」

2018-05-18 18:27:00 | 算数

 小学3,4年生の男の子たちのグループレッスンが終わりしばらくした時のこと、

子どもたちと親御さんが忘れ物をしたとのことで、教室まで戻ってきました。

ちょうど息子がいたので、軽い雑談をするうち、息子が熱中している競技プログラミングの世界について

子どもたちにちょっと触れさせてあげよう、という流れになりました。

 

 最初に、子どもたちと、

カシギの数え方』 おねえさんといっしょ! みんなで数えてみよう!

 という動画を見せてあげると、年長の弟くんまで、かじりつくように見ていました。

「組み合わせ爆発」という言葉が、小学生たちのツボにはまっていました。

そして、最後の「現在のアルゴリズム技術を使うと……」のくだりで、

子どもたち全員、歓声をあげて喜んでいました。

息子が競技プログラミングについて、説明すると、小4のAくんは、「やってみたい!!」と

真剣な顔で言っていました。

 

競技プログラミングについて

プログラミングをやったことがないという方にもわかるようにていねいに解説してくれている初心者向けのサイト

息子に教えてもらいました。

 

コードを書いてみて、すぐに試してみることができるサイト

教えてもらったので、わたしもちょっとずつ勉強してみようかと思っています。

 

 

 

 


恒例の虹色アルバイトで盛り上がる

2018-05-14 18:35:46 | 算数

小学1年生のグループの算数レッスンでアルバイトごっこをしました。

やりたい仕事を選んで、何時から何時まで働くのかと時間給を決めます。

どれも本人の自由ですが、時給の設定を誤ると計算が大変です。

AくんとBくんは、1時間1000万円で10時間とか12時間働いて、

一日で、1億以上稼ぎました。

ここの遊びで午前と午後をまたぐ時間の計算がしっかりしてきます。

 

くわしい遊び方と課題の問題は、

http://nijiiroonline.moo.jp/senden/

虹色オンライン算数の『虹色算数』のコーナーに載せていますので、

こちらをご購入いただいた方は、覗いてみてください。

 

教室の1年生たちとは、他に『算数工場遊び』(大きな数の計算)をします。

2年生以上の子たちとは、『商売』(仕入れ値 売値 利益の計算)をします。

割りばし鉄砲作りで盛り上がる1年生たち。


点対称の理解に役立つ100円グッズ

2018-05-11 20:29:12 | 算数

 自閉っ子のAくんは、線対称は理解できたものの、点対称を教えても

さっぱりできるようになりませんでした。

そこで、100円ショップの囲碁セットを使って、「駒をひとつ置いて、それと点対称な

場所に駒を置かせる」という練習を何度かしていると、しっかりマスターすること

ができました。

 

ただ、できるようになるまでに、「縦と横のマス目を数えていく」という作業が

かなりいい加減で、あぶなっかしいこともわかりました。

物ではなくて、線なので、何となく、「12346」のように適当に線を抜かしたり、

縦と横をごっちゃにして数えていたりするのです。

そんな場合は、こうした実際に触れて学べるもので、正確に数え上げることができるようになるまで

つきあうことが大事です。

点対称ができるようになると、なぜかできていた線対称を忘れていました。

それで、こちらも学び直しました。

 

自閉っ子のBくんの作品。すばらしすぎて、いつも感動しています。

Aくんが作っていた焼き鳥の屋台です。


年長さんたちの算数のレッスンの様子です

2018-04-27 21:06:44 | 算数

年長のAちゃん、Bちゃん、Cちゃんの算数のレッスンの様子です。

みんなでパン屋さんごっこ。

どれも1つ100円です。

「3つください」「5つください」と注文すると、

「300円です」「500円です」と答えてくれます。

難しかったのは、買い物役をする時です。

300円を出したいけれど、100円玉が一枚足りなくて、

50円2枚を100円ということにして買い物をしました。

この50円2枚で……というのは、右手と左手にそれぞれ50円ずつ持って、落とさないように

ぱちんと手をあわせて、「50円玉と50円玉をあわせると、100円!」という遊びで

学んでいます。

他に「500円玉と500円玉を……」にもチャレンジしました。

 


もうすぐ1年生の子たちの算数レッスン

2018-03-29 21:31:11 | 算数

もうすぐ1年生になる子たちの算数のレッスンの様子です。

パンのおもちゃでお店屋さんごっこ。

「20円」「25円」「50円」「70円」「120円」の値札をつけています。

 

140円のお金をちょうど使って2つパンを買うよ。どれとどれを買うことができるかな?

 

100円で4つパンを買うよ。どのパンを4つ買うといいかな?

 

といった問題を考えています。

Aちゃんは、うまく買い物できてうれしそうでした。

Bちゃんは難しそうだったので、ヒントをあげると買い物していました。

AちゃんとBちゃんといっしょにサイコロの数あてゲーム。手前に転がすと、どんな数になるのか

考えています。

 

<おまけ>

Bちゃんが作ってきてくれた「春のずかん」です。

Bちゃんが見つけたハチの巣。

 

今回、教室で作った投影機です。

Bちゃんは将来、映画をたくさん作ってお金持ちになりたいそうで

Aちゃんが作ったリモコンカーです。

リモコンにつけた磁石を使って動かします。

リモコンをかなり近づけないと動かないけど、かっこいい出来です。

 


くりあがりのある計算を予測する遊び(年少さんグループの)

2018-03-27 23:25:45 | 算数

年少さんたちのグループで

くりあがりのある計算の答えを当てるゲームをしているところです。

 

ひよこの学校の机は10。

ひよこたちが椅子ではなく机に座っていることが子どもたちに大受けです。

 

★ 最初に、ひよこが何羽いるのか、数えずに

パッと言えるようになる練習をします。(その時、指で数を作るようにします)

 

★ 「学校に8羽いるよ。

後から、5羽きたよ。

座れないのは、何羽かな?」とたずねて、座れないひよこの数を当てます。

答え合わせは、実際にひよこを乗せて、座れなかったひよこの数を確かめます。

 

学校の壁を作って、ひよこの様子が見えないようにして、

8+5の問題をしているところです。 

年少さんグループの子たちは、とてもよくできていました。

 

数の分解ゲームをしているところです。