虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

自閉っ子が月曜日に学校に行きたがらない時に 3

2013-12-03 17:51:10 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

前回の記事に、★くんのお母さんからうれしい報告をいただきました。

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先日はレッスンありがとうございました。久しぶりに先生にお会いできて

親子共々とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
昨日の月曜日は、びっくりするくらいスムーズに学校に行けました!

前日就寝前に「ママ、心配しないでね、明日はちゃんと学校行くからね」と

言いながら寝ました。教室での先生とのやりとりを聞いていたからでしょうか。

もしそうならば想像以上に内面が成長しているなと感じました。
人形劇は以前のレッスンでも何度かしていただきましたが、

今回ほど反応がよかったのは初めてでした。これからも自分の事として受け

止めるのがキツイと感じるであろうものは人形劇で再現してみたいと思います。

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これまでも自閉症スペクトラムの子たちに簡単な人形劇を見せることで、

学習を嫌がったり、友だちの物を奪い取ったり、

困った癖がなかなか治らないといった問題が解決したことがたびたびあります。

ずいぶん前になりますが、こんなこともありました。

足をねんざしていたアスペルガー症候群の子が、

病院ではすっかり治っていると診断された後も、

「歩けない」と言い張って、1人でトイレに行けなくなっていたことがあるのです。

教室でゾウのぬいぐるみの足に包帯を巻いて、「がんばって!立ってみて!きっと歩けるよ」

と応援して、トイレまで歩いて行かせる人形劇を見せるうちに、

「がんばれ!がんばれ!」と真剣にエールを送り始め、

それまでは意地でも自分の足で歩こうとしなかったのに、

立ちあがって、トイレまで歩いて行ったのです。

 

人形劇を見せることは、コミュニケーションが取りづらい子に

自分で考えさせる時にも役だっています。

 

人形劇を見せる時、いくつかポイントがあります。

 

① 劇の内容は、ひとつだけに絞ってシンプルでわかりやすいものにすること。

 

② 教えるために見せるというより、子どもが自分の置かれている状況を

客観的に眺めて、緊張したりこだわったりしている部分を和らげるような

工夫をすること。

 

③ 人形に子どもが言いたかったことや、やりたかったこと、否定されてきたことなどを

やらせて、「困ったね。どうしたらいいのかな?」といっしょに解決法を探ること。

 

④ 擬音語、擬態語をたくさん使ったり、見ている子のよろこぶシーンをたくさん入れて、

思わず夢中になって見るような演じ方にすること。

 

 

 

 


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