虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

夏の水実験 2

2008-07-23 14:42:44 | 理科 科学クラブ
穴の空いたビニール袋で、
シャワーを作って遊んでいます。
ビニール袋だけだと、水を自分で入れにくいので、
半分に切ったペットボトルを中に入れてビニールを結び、
ペットボトルの口の部分のビニールに穴を空けています。

水がどんな形を描いて流れて行くのか
よく見るように促してくださいね。

言葉の発達の遅れが少し心配だった☆くんのママからのうれしいメール

2008-07-22 10:31:22 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達
2~3ヶ月に1度、親子レッスンに来ていただいている最近3歳になったばかりの☆くんのお母さんからうれしいメールをいただきました。


ご無沙汰してます。
5月に親子レッスンでお世話になり
そのときに言葉の遅れを心配してましたが
先生に教えていただいた 私自身の話しかけを気をつけて単語でなく
文章で伝えるようにしてました。

そうしたら今までの単純な単語だけでなく
あらゆる名前を覚えようと 一生懸命に聞き取り 言いにくそうだけどマネしだしました。
そして1ヶ月余りで1語でしか話さなかった息子が2語どころかかなりの長文まで
(ちょっとデタラメな文章のときも多々ありますが・・・)話だしました。
今では悩んでいたのが嘘のようです。
本当にありがとうございます。

よく話し出すとうるさいと聞いてましたが
悩んでいたのもあったのですが
毎日思わぬことを言ってくれ
家族を笑わせてくれて楽しいです…

前回のレッスンの様子とアドバイス
で、☆くんの言葉の遅れを心配するあまり、
単語を教える形でコミュニケーションしがちだった☆くんのお母さんに、
☆くんの知能と理解力に見合った声かけの
仕方をアドバイスさせていただきました。

すると、短期間にすばらしい発達を遂げたというお話をうかがい、
とてもうれしく感じています。
ひとことに「言葉の遅れ」と言っても、
原因はさまざまです。
心配のないものも、配慮が必要なものもあります。
よく子どもの様子を見て、
その子に合った働きかけをすることが大切ですね♪

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数学オリンピック選手を育てた母親たち

2008-07-20 18:00:54 | 本の紹介
図書館で、「数学オリンピック選手を育てた母親たち」杉山由美子 小学館
という本を借りてきました。

著者がはじめに、

中学受験も大学受験もラクラクこなし、東大理Ⅰに現役で合格してしまう
ような子にどうしたら育てられるのか、この本はヒントになるでしょうか。

と書いている通り、
エリート中のエリートの8人の子どもの母親が
幼児期の教育法を語ってくれています。

驚いたことに8人とも、英才教育や塾とは無縁で育っています。

その子たちの幼児期の育て方、育ち方についての
お母さんたちのお話を紹介します。
数学オリンピックで良い成績をおさめた子達のお家の教育法です。

小学生の天才数学者とメディアにも取り上げられた 片岡俊基くん

砂場で遊んだり、足こぎ自動車でどこまでも進んだりと
遊びこむ幼児期を過して集中力をつけた。
数字、時計、計算など、興味を示せば、その場で教えた。
父のサポート。

東大理Ⅰ現役合格  足立潤くん

ゆっくり考えることを大切にした。
オセロ、パズル、文字の積み木などふんだんに与えた。
スイミングで、目標に向かって努力する力をつけた。
受験勉強を強制せず、自力で考える楽しさを教えた。

世界数学オリンピックで日本一 長尾健太郎くん

祖父母も含め、家族に愛され、情緒が安定した中で、知的刺激を受けて育った。
空間把握ができる玩具。囲碁や野球の打率を学ぶ。
子どもの進みたい道に自由に進ませた。

世界大会5回参加 5回銀賞 大島芳樹くん

無理強いしても伸びないことを長女で学んだお母さんは、あくまで子どもが喜んですることを応援した。数字遊び、文字遊び。
くだらなく見えることも飽きるまでさせる。
才能を伸ばす適切な教材や先生を探す助力は惜しまなかった。

国際数学オリンピック 金メダル獲得 清水俊宏くん

パズルや折り紙などすきなことを自由にさせた。
ドリルは大量に与えず、子どもがもとめれば、1冊ずつ与えた。
ほめて、やりたいことをさせる。
目標を持って努力する大切さを教える。
検定。

ジュニア数学オリンピック金メダル獲得の 栗林司くん

塾反対派の父のもとで、自力で解いてこそ力がつくと、
受験算数を自力で解いていく。
母親の闘病生活を助けるために、自立した性格に。
運動、国語、など苦手があっても矯正しなかった。

マルチな才能を持つ数学青年 入江慶くん

凝り性を見守り、心ゆくまでさせた。
集団スポーツが苦手だったが、嫌がることはさせなかった。
自由に孤独に考える時間がたっぷりあった。

小5でジュニア算数オリンピック第一位 松本雄也くん。

早くから才能をキャッチ。算数教材や絵本を入手。
知能指数の高い子のいる聖徳学園に入れるなど、よりよい環境を与えた。しかし、お仕着せの勉強を強いる塾には近づけなかった。
ピアノ、将棋と親しむ。

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「虹色教室通信」とうとう一周年です~♪

2008-07-20 14:10:56 | 通常レッスン
昨年、7月にはじめた「虹色教室通信」が、
1周年を迎えました~♪
いつも見に来てくださっている方々、
どうもありがとうございます。

考えてみれば、私とわが子だけの小さな「学校ごっこ」からスタートした
虹色教室が、今やアメリカや東京在住の方までが、
レッスンに来てくださるほどになりました。

ブログを始めるにあたって書いた
虹色教室が生まれるまで

が懐かしい…

ブログを続けていくなかで、たくさんの素敵な出会いがありました。
教室の生徒が増えたり、出版のお話をいただいたりして、
ブログが手抜きになったり、
きちんとコメントのお返事ができない日も増えてきました。
それでもいつも楽しみに見に来てくださる方々がいるのがうれしくて、
なるべく毎日更新することを心がけています♪

これからもどうぞよろしくお願いします

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子どもに教えていると飲み込みの悪さにイライラします~!!

2008-07-20 08:12:55 | 教育論 読者の方からのQ&A
ドッツ記事をお待ちの方~明日にでも書きます。ちょっと待っててくださいね。

子どもに勉強を教えていると、
何度言っても、ポカ~ンとしてるし、
何十回も言ったことがすっかり抜け落ちているし…この子
もしかして頭悪いのかしら?

という相談をよく受けます。
小学生の子が主ですが、
2~3歳の幼児でも、その質問は後を絶ちません。

その真偽のほどは、まず他所に置いておいて、
こうした疑問を親が抱いてしまう時に注意しなくてはならない
2点をお話します。

まずひとつは、
「子どもの才能を見つけるヒント」のアドラー博士のお言葉から…

子どもに「わからない」と言われると、この子は飲み込みが悪い子だとか、
頭が悪いのではと思ってしまうのは、
「子どもを信じていない親」の特徴なのだそうです。

子どもへの不信感は、叱る、怒鳴る、という態度になって
現れる場合もあるようです。
これって、塾の教師や、学校の先生でも、わが子を前にすると、
陥りやすいことなのだとか…。
学校では良くても、親子間で支配は禁物。職業病に気をつけなければ
ならないのですね。

もうひとつ大切なのは、<「親力」で決まる!>の親野智可等先生が
紹介している
「学習曲線と呼ばれるグラフ」を理解しているか??
だと思います。

学習曲線というのは、人の学習量を横軸に
成果を縦軸に表したものです。
人は無意識に比例関係があるように感じてしまうのですが、
実はそれは間違っているのだそうです。

少し上がっていくと、その後長い足踏み状態、
また急に上達し始め、また足踏み状態…

この足踏み状態の時期を心理学用語で「プラトー現象」といい、
どんな学習においても表れるのだそうです。
何ヶ月もやってもやっても伸びない時期は、後で爆発的に伸びる時期
をその中に秘めてます、

それが大人は、自分が勉強する時には、この「プラトー現象」の時期に
学習を投げ出してしまうけれど、
子どもに学習させるときには、
「プラトー現象」の時に、子どもの飲み込みの悪さや頭の悪さを疑って、
けなしがちです。

でもプラトー現象は全ての学習に共通することなので、
親にこの知識がない場合、
子どもの教育の足を引っ張り続けることになります。

プラートー現象と言えば、幼児が言葉を習得する時期にも
よく起こる現象ですね。
余裕を持って、ゆったり子育て♪が大切です。

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折り紙を自分勝手に折ったり切ったり…折り方を覚えようとしません

2008-07-19 16:06:01 | 工作 ワークショップ
4歳の☆ちゃんは、折り紙が好きで何度もやりたがるのだそうです。
でも、幼稚園でならった「三角」と「長しかく」の折り方以外
覚えようとせず、あとはでたらめにくちゃくちゃ折っていくのだそうです。

☆ちゃんといっしょに折り紙遊びをすると、
お母さんのお話通り、
三角まではよくて…あとはくちゃくちゃ折って…
「なあに?」とたずねると、
「ペンギン」との答え。

そこで、☆ちゃんとぺんぎんの檻を作ることにしました。
折り紙の周囲に切り込みを入れて、折ったら出来上がり♪
次に、鉛筆に折り紙をくるくる巻いていき、
「かたつむり」を作る方法を教えました。
☆ちゃんは、真似てカタツムリを作ってから、
再び、折り紙に適当にはさみを入れ始めました。
そうして偶然できた形を「ちょうちょ」「○○~」など命名するのが、
楽しそうです。
今は、巧緻性を高めることより、
想像力の成長を見守る時のようです。
それでも、放っておくのではなく、
☆ちゃんにマスターできるレベルの楽しいスキルを
少しずつ見せてあげて、伝えてあげる必要も感じました。

写真は、☆ちゃんが切って偶然できた形を
☆ちゃんが作れる「長しかく」の帯にテープで貼って作った
「かんむり」です。

幼児教育の弊害…再度しっかり考えなくては…!

2008-07-19 06:55:22 | 教育論 読者の方からのQ&A
同じ月齢の子より、少しでもたくさんの知識を持って、
できることを増やしてあげたい!
目的地に向かって、1日でも早く出発すること、
少しでも先に行けば行くほどいい…
と感じる方は多いです。
それが、幼児教育!とも思いがちです。

でも、そうした働きかけは、乗り物に乗せて子どもを先へ先へと
進ませているのと同じで、
他の子よりずいぶん先に進んでから、
「さあ、ここからは自分の足で歩いて行くところですよ。」と告げたとたん、
「歩き方を忘れちゃった」という
返事が返ってくる場合があるのです。

子どもが自分で考えたり、
自分で疑問を見つけたり、
自分で何かをしつこくしてみたり、
手で何かを創り出したり、自分にとって何が幸せか楽しいかを探し当てたりする
時間を与えずに、

大人が教えたいことを提示し、課題を与え、することを指示し、インプットに励み、
いたずらを取り上げ、
楽しいことは大人から贈られるもの!!

という態度で接していると…

幼児期の終わりには、同じ年齢の子と比べ物にならないほど多くのことが
できるかもしれません。

しかしそれは、幼いころは「神童」
大きくなったら「ただの人」というコースを進ませているだけの
場合が多いのです。

これほど幼児教育が流行していても、
いまだに幼児教育産業の方法に従った結果、世の中で成功した…
という人物はあらわれないのだそうです。

別ブログで何度か紹介させていただいている
教育の窓・ある退職校長の想いで、
今教員の間で流行っているという、TOSSという教育法の問題点が
取り上げられていて、それがそのまま幼児教育の問題点でもあるんじゃないか…?
と考え込んでしまいました。

TOSSという教え方は、ある意味、ムダがなくて理想的とも見える教育法です。

指導者から、一方的に発問がなされる。

指導者の発問の意図は、授業のねらいに迫ること。発問で子どもの
学習意欲を刺激する。

しかしこの教育法のなかには、子ども側から生まれる興味や疑問から出発する…
という発想はあまりないようです。

『子どもの関心事は何か。』『今、知りたがっていることは何か。』ということをしっかり吟味することは、ないのだそうです。

こうした教育法が流行っているということは、
こうした教育のあり方に疑問を抱かない教員、
親、子ども、が増えているということでもあるのでしょう。

ただ最も怖いのは、こうした大人寄りの偏った考えが当たり前となって、
幼児の世界にまで浸透していることです。
自分の人生を自分の足で歩みだそう、自分の頭を使って切り開いていこう
とする最初の段階で、
大人の一方的な働きかけのシャワーに、
適応していくことが自分となってしまう幼児。
自分のなかから生まれてくるものを感じる経験もないまま、
期待に応えること、親に褒められることを、
喜びと誤認してしまう幼児が、
幼児教育の流行とともに増加しているのです。

何かしなきゃ、乗り遅れる…と子どもをあせって電車に乗せる前に、
まず、子どもの声に耳を傾け、個性から学ぶ
ことが、全てにまさる幼児教育となるように
感じています。


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将来の学力につながる幼児教育♪

2008-07-18 22:54:28 | 教育論 読者の方からのQ&A
「虹色教室」はとりあえず幼児教室なのですが、
夕方には中学受験の子も高校受験の子も
学習に来ています。
幼児期、親がいろいろ教えた結果、
周囲を驚かせるような才能をしるしていたけれど、現在は学習につまづいている子
幼児期ゆっくりさんだったけど、すばらしい才能を開花させている子などいろいろです。

それなら幼児教育って意味がないのか…?というと、
そうでもありません。
正しい幼児教育をしないと、
いくら幼児期にうまくいっていても将来学習で苦しむこともあるし、
幼児教育とも思わずしていたことが、将来の才能となって
花開く場合もあるようなのです。

なら、どんな教育が…??

私が一番大事かな…と感じているのは、
親自身の学習についての捉え方です。
幼いうちから、より学習を先に進めること、より難しいことをさせることに
気持ちを奪われていると危険なように感じています。


勉強も将棋と同じで、「複雑で難しく見えるもの」を
いかに「シンプルで簡単なもの」として
捉えなおすことができるか…?がとても大切です。
数学だけでなく、英語においても難しいレベルになるほど、
そうした力が要求されるように思います。

先日も息子が東大の受験問題を持ってきて、
解き方を解説してくれたのですが、

まずある数字を入れてみる、もうひとつ数字を入れてみる、
もうひとつ数字を入れてみる…を繰り返して、数字と数字をの関係を
よく観察する…

という えらく原始的な解き方でした。
この解き方、日頃、1~3歳の子が、
おもちゃで遊ぶ時のやり方そのものです。
一見、わかりきったことも、いちいち何度でも試していくのです。
数も見たら3とわかるものも、いちいち1から数えて言う…
それが幼い子どもです。そうして幼児は
ただ頭で覚えるのでなくて、身体で体感して学ぶのだと思います。

中学生の関数なども、傾きを「こわーい滑り台」「ゆるゆるの滑り台」という
体感による捉え方ができてる子はつまずかないのですが、
幼児期に数字や記号を操作して問題を解いてきた子は、
すぐに混乱して解けなくなります。

ちょっと実験です。
大から小をイメージして

パパ ママ 子ども ネコ という言葉を覚えてください。

それから

リヌ ポル ドリオ マキ

という言葉も大から小をイメージして覚えてください。

1週間後に、大きい順に並べてくださいというテストで
きちんと答えられる方はどちらでしょう?

きっとパパママ…の方ですね。なぜかというと、これまで経験した知識の中に、
イメージがしっかり根付いているからです。

いくら覚えられるからと、後の文字のような
体感できないものをどんどん与えていると、
子どもが物事を難しい方へ難しいほうへ考えて、
わからなくなっていくことがわかるのではないでしょうか?

子どもに暗唱や記憶をたくさんさせて良い脳を作るという
考え方があります。それは間違っているわけではありません。
しかし、それらは日常生活や遊びや自由活動が豊かであってはじめて、
良い効果が期待できる学習法だと思います。

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