虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

学ぶ意欲を引き出す 育てる 大切さ♪

2008-10-25 16:51:02 | 教育論 読者の方からのQ&A
昨日、テレビで、クッキー(ビスケット)しか食べられない
男性についてのドキュメンタリーを見ました。
クッキー以外の食べ物を見ても、どうしても食べる気持ちになれず、
生まれてから大人になるまで、
クッキーしか食べた事がないのだそうです。

脳の中を映し出す機械で、さまざまな食べ物と、食べ物でないもの、クッキー、
を見たときのその男性の脳内を調べたところ、
クッキーを見たときだけ脳全体が興奮して大きく変化していました。

おいしそうな食事を見ても
男性の脳内では、食べたいという動機につながる何の変化も見られなかったのに、
クッキーの時だけは、大量のドーパミンが放出されていたのです。
ドーパミンは、快感を与えて、食べたいという意欲を導き出すものです。

幼児教育をするとき、少しでもたくさん教えたい、マスターさせたい
という思いを抱きがちです。
でも本当は、幼児期というのは、

どれだけ他の子より進んでいるか、できているかより、

集中して作業をするとドーパミンが出る、
やり遂げたときにドーパミンが出る、
不思議に出会ったとき、
本を読んだ時にドーパミンが出るような
脳を育てる時期…すなわち学びと快感を結びつけることが、
何より大切な時期なのだと思います。

もし幼児期にいやいや学習させてしまったら、
クッキーしか食べないで成長した男性のように
学ぶ事を拒絶するようになるか、
ものすごい苦痛を味わいながら学び続ける人生を歩まなくてはならないでしょう。

考えることは楽しい
一生懸命取り組むことは楽しい

という体験をたくさんさせてあげたいですね。

写真は手を使って作業をすることに困難を抱えている発達障害を持った子が
スティックモザイクという教具に取り組んでいるところです。
こうした教具は、ハンディーを抱えた子ほど
喜んで繰り返し取り組んだりします。
こうした作業が、たくさん必要な子ほど、
こうした作業をとても好んだりするのです。
人にそなわった伸びようとする力に驚きます。

ハンディーを持っていない子らも、自分の脳に一番必要な作業に
いつも夢中になります。
そうしたその時期に最適なお仕事をすることで、
学ぶと快感を感じる
という脳が作られていくのでしょうね。
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ブロックを買ったものの、ひっくり返して「おしまい~」です…

2008-10-25 12:50:22 | 虹色教室の教具 おもちゃ
2歳1ヶ月の☆ちゃん、
お誕生日にデュプロブロックを買ってもらったそうです。

何個かひっつけてみたり、はずしたりして遊ぶ事はあるものの、
たいていは「ブロッコリー(ブロック)だして~いい?」
と聞いたあとで、ブロックの入っているバケツをひっくり返して、
「おしまい~」となることが多いそうです。

☆ちゃんは今、大きなぬいぐるみを抱えて移動したり、
子ども椅子を動かしたり、

腕全体に力を入れて物を抱え、歩く

お仕事に夢中の時期です。ブロックも

自分の力を出し切ることに使われているのだと思います。

たくさん入る手提げぶくろや、かごを与えて、
「ブロックを詰めて移動する」
という遊びをしやすくしてあげるといいかもしれません。

ブロックで何か作る楽しみを教えたい場合は、
同じ形のブロックを10個ほど、他とは別の入れものに分けておくといいです。
写真のように、

つないでいく
つないであるものをわける

などシンプルな遊びを繰り返します。
ポッキンポッキン ズンズンズン~など
擬音を入れると
遊びが楽しくなります。

ひとつの作業がしっかりできるようになると、自分から複雑な作業に
取り組もうとはじめます

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言葉の表現力を高めるために幼児期にできること。

2008-10-24 17:38:28 | 国語

5歳の☆くんは、幼い頃から読み聞かせのおかげか、
読解力が高い子です。
絵本のストーリーの意味や
算数の文章題の意味を正確に理解する事ができます。

ですから、答をいくつかから選ぶ時は、難しいものでも的確に解いていけます。
しかし、
普段の会話を聞いていると、
言葉で自分の思いを表現することが少なく、
単語で話がちなことが気になりました。
この年齢の子はだいたいこんなものなのですが…

☆くんのお母さんに協力してもらい生活や遊びの中で言葉で表現するシーンを増やして、

自分の言葉で相手にわかるように表現したい
心に浮かんだ思いを言葉で表したい

そうした気持ちを引き出していくことにしました。
親子の会話の中で、そうした欲求を育てようと思うと、
3年生くらいまでが限界かなぁと思っています。
もちろん、それまでそうした気持ちが育っている子は、
3年生以後も、さらに論理的に言葉を組み立てて
親と議論したり、
自分の体験や感じた事を親御さんに向かって話そうとすると思います。
でも、3年生までに、
ゆっくり自分の話を聞いてもらうのでなくて、
親の話や指示に相槌を打つような会話をしてきた子に
それから言葉の表現力をつけようと思うとかなり難しい気がするのです。

写真は☆くんとお題を出して表現遊びをしているところです。
「面白いって思うものを探してきてね」とお題をだして、
お人形達に何か取ってこさせます。(☆くんには、3匹のぬいぐるみを担当してもらいます)
それぞれにどうしてそれを選んだのか、
どこが面白いのかたずねるのです。
「ハローウィンのカボチャバック、どういうところが面白いと思ったの?」
「面白いところ!う~ん、こわいところ」
「こわいのに面白い、ってあるね。ワクワクする感じかな?」
そうした会話のあと、面白いには、
へんだな~おかしいなに近い面白いと、
興味ある、へぇ~すごいなに近い面白いなどいろいろなものが
あることがわかりました。

☆くんのなかに、もっとお話したい!
という気持ちが育ってくるといいなと思っています。



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3歳児のための IQ を高める遊び♪

2008-10-24 14:08:02 | IQ 小学校受験
カードは何でもかまいません。
100円ショップのカードやお持ちのトランプなど何でもOKです。

カードを並べてお店屋さんを開いてもらいます。

じゃんけんの絵のついたウルトラマンカードで、
「ちょきで、こわい顔の怪獣のカードをちょうだい」(こわいかどうかは、本人の判断です

など、2つの指示を聞いて、商品を選んでもらいます。
また、「グーのカードを3枚ちょうだい」といった注文も、
グーのカードを見つけるだけではだめだし、
適当なカードを3枚選ぶのもだめなので、
3歳児の頭をフル回転させてくれる問題です。真剣に選んでくれます。
3歳くらいの子は、
適度な複雑をとても喜びます。
知能を使うことがとても楽しいんですね。

カルタで、「赤い色の食べ物のカードをくださいな。」(苺とトマトなど)
といった注文を出すのもいいです。

カードではなく、ままごとのレストランの注文で、
「お茶ではない、飲み物をください」といったものもいいですね。

子どもがちょうど面白いと感じる複雑さを
見つけてあげてくださいね。

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メールでのお問い合わせのお返事(おもちゃのこと)

2008-10-24 13:51:57 | 虹色教室の教具 おもちゃ
ビー玉を転がして遊ぶクーゲルバーン風のおもちゃについて、
商品名を教えて欲しいという
問い合わせがありました。(お返事が遅くなってすいません)


株式会社エド・インターの
ころころキャッスル

です。いただき物なので、値段はわかりません。

幼い子にも扱いやすく、とても質のよいおもちゃです♪

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幼児教育がうまくいかない…と感じる時

2008-10-23 22:22:02 | 通常レッスン
☆ 親子レッスンと「幼児教育のお悩み相談」


☆ 「自分で考えて行動できる子」に育てたいのですが、すぐにママして~!状態、困ります。


☆モンテッソーリ教育 誤解していませんか?

☆家庭でワークをさせるときにやってしまいがちな失敗


☆ <相談へのお返事> 子どもがルールを守らずに勝手な遊び方をします~


☆ 完璧な幼児教育だったはずが だんだん成績が下降…問題点はどこにあるのでしょう?


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2歳児はどうして悪さばかりするの?

2008-10-23 15:15:34 | 教育論 読者の方からのQ&A
だめよと言われていることばかりする
わざと逆らってばかり…
自己主張を始める時期なのは、わかるけど、

2歳児ってどうしてこんなにややこしいの???

子育てってこんなはずじゃなかった!!
とため息をついてる親御さんもいますよね。

「Newsweek 新・0歳からの教育」
によると、親が最も頭にくるのは、
子どもが親の目をまっすぐのぞき込みながら、いたずらを続けたとき
なのだそうです。

なんとも生意気でわがままに写る行動ですね。
ただ、これにはちゃんと訳があるのだそうです。


最近の研究によれば「恐るべき2歳児たち」の反抗は、
他の人間が物事をどうとらえているかを
探るための手段であり、
子どもの認知能力の発達における重大なステップに
なっている可能性があるそうです。

子どもは植物のひげのような根が面白いと思う。
パパはどう思っているのだろう?
その答を知ろうとして、
2歳児は禁じられた行為をして
大人の表情をじっとうかがうのだそうです。

「いや!」とわざと逆らうのも、
他人の心を理解するための
トレーニングなのかもしれないそうです。

「2歳になると、同じ物事でも人によってとらえ方が違うことを学ぶ。
わざと親が嫌うことをして、反応を観察している」と発達心理学者の
アリソン・コプニクは言います。

親の役目は、適当な限度を定め、
それを守らせることだそうです。

2歳児のすることだからと、甘やかして放っておくのも
子どもに間違った学習をさせてしまうし、
干渉しすぎて、人の心を学ぶ機会を取り上げてしまうのも
問題ですね。

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知能指数は高いほどいいの??

2008-10-22 20:41:48 | 教育論 読者の方からのQ&A
知人が、トラネコの穴という『くじびき勇者さま』の作者 清水文化さんのホームページのコラムを印刷して持ってきてくれました。
知能指数についての興味深い記事でした。
簡単に要約させていただくと、

IQ140以上は凡庸化するという内容で、
欧米で英才教育の問題点として浮上し、
追跡調査が行なわれた結果、導かれた結果なのだそうです。

過去のノーベル賞の受賞者には、IQ140を超える人は(判明している範囲内で)1人もいないそうです。著名作家、国際的に評価される政治家、成功した企業家についても、IQ140を境にして、
そこから上はほとんどいなかったそうです。

IQとは、頭の良さではなく、
同時に処理できる情報量の多さ。
それが他人より優れている分、
別の何かを失っている可能性が高くなるのだそうです。

失われやすいのが「応用力」
学習能力は高いものの、独創性がなくなり、自分の見聞きした範囲でしか考えられなくなるそう…。

次に失われやすいのが、「想像力」
よく国会の答弁で、官僚が「何が悪いのかわからない」なんて発言することがあるけど、文章の読解力はあっても、背景までは考えられないからで、
バカにしているようで、大まじめにわからないのかもしれないそうです。
想像力の欠如が思考力の弱さにもつながるのだとか…。


この話、英才教育に端を発しているので、
乳幼児を育てていらっしゃる親御さんにも
大切な話ですよね。

私にはIQの高い子が、もともと応用力や想像力や思考の問題を抱えているので
はなくて、
IQの高い子がその吸収力の高さから教育を急がされるうちに、
平凡な能力になっていくように思えてなりません。
高い能力を、より高めようとする大人たちのお世話で、
自由にのびのびと子どもらしい遊びをする時間が
少なくなってしまう気がするからです。
周囲がどうしても放っておかず、
ばかばかしい失敗や、ぼんやり空想して過す無駄な時間を、
たっぷり取れるとは思えないのです。

アメリカのようにたくさん英才児を育てるのに熱中している国が、
問題を感じて追跡調査をしているということを
肝に銘じて、
子どもに子どもらしく過す時間をたっぷり与えてあげなくてはならないなぁ!
幼児期から、想像すること、独創的であること、
ゆっくり思考すること
を大切にしてあげなければならないなぁ!

と感じました
また、知能指数や、暗記力や計算力など情報処理能力ばかり
あげる努力をすることに危険も感じました。

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高価なゲームの代わりにおうちのおもちゃで~

2008-10-22 18:57:07 | 教材作り
バスストップというゲームを見つけて、
面白そうだし、足し算引き算が学べていいな~と感激しました。

さっそく教室にあったおもちゃのバス(人形が5体しか乗らないので、バスを2台使っています)
とさいころ、ソフビ人形の
オセロの駒でゲームをしてみました。

とても面白くて5歳の☆くんが大喜びしていたものの、
引き算の時、さいころの目を引いているとマイナスになってしまう時が
あるので、引き算のマスを減らしたり、
引かないときは、引かなくてもいいなどのルールを加える必要が
あるようでした。

オセロの黒は+、白は-にしています。



おうちのおもちゃで簡単に出せる推測する力をつける問題 2

2008-10-22 18:18:38 | 通常レッスン
5歳の☆くんのレッスンの続きです。☆くんは計算が得意な子です。
足し算も引き算もしっかりできます。
それが、
「推測する」のはちょっと苦手な様子です。
ワークで

2回ボールを投げるゲームで、
得点が7点になりました。
1回は、3点でした。もう一つの回では、何点だったのでしょう

という問題につまずいて考え込んでいました。

そこで、☆くんと、
簡単な数当てゲームをしました。
5枚ずつチップを配り、相手に見えないようにふたつに分けて
皿をかぶせます。1枚だけ皿をめくってみせて、
もう一方の数を当てるゲームです。

数を大きなものに変えると難しくなります。

☆くん、次第に見えないものを推測する力がついてきました。


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