虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

★個性的な資質を伸ばすのに大切な3歳児 3

2010-04-25 14:53:35 | 教育論 読者の方からのQ&A

3歳の時期、親御さんの考えと「ずれ」が生じる時があります~と書いたのは、
ちょうどこの頃から、
「難しいことはさせていないので、楽しくやらせているので、
~~をさせても大丈夫ですよね?」とたずねられることが増えるからです。
内容は、
ピアノや文字のワークや英語やリトミック、体操などです。

どの内容なら良いのか、どれくらいするのなら良いのか、さまざまな意見があるので、迷うそうです。

私が、う~ん、と返事に悩んでしまうのは、

子どもって、1歳でも、2歳でも、3歳でも、「楽」なことなんてしないで、
自分の能力の限界まで力を出しきっていろんなことをしているな、と感じているからです。
1歳児は懸命に歩こうとするし、2歳児は手を使う仕事に一生懸命です。

3歳児はというと、記憶したことを取り出したり、
自分で選んだり、
決定したり、目的を定めたり、自分の気持ちを言葉にしたり、
経験したことをごっこ遊びのなかで再現してみたりと、
自分の頭を使うことになら何でも真剣そのものです。

そのどれもが、録音、録画機能のある機械にも、計算機にも、ロボットにも
できないことばかりです。

そうした3歳児が「自分の頭を使いたい」と思っていることに
理解のある親御さんたちは、できるだけ子どもの言葉に耳を傾けて
周囲よりのんびりと生活しています。

子どもが上手にしたら、「上手に自分で達成できた事実」を、教えてあげています。

失敗したら、子どもが自分で気づくように見守っています。
あれこれすることを指示するのでなくて、
子どもがやりたい、達成したいと思う内容を
自分で見つけて
探求していくのを支援しています。
のんびりペースで、5歳、6歳を迎えると、想像力豊かで、思考力が高く、手先も器用で、意欲的な子に成長しています。また個性的なその子しかない才能は、その頃にはもう輝きだしています。


前の話題にもどって、
私が何をう~んと悩むのかと言えば、

3歳の子は、まだ自分の頭で考えることを始めたばかりですから、

しょっちゅう、考えるのを中断されたり、

自分で選んだり、決めたりできない場所でいろいろ指示されて真似することを繰り返したり、

自分の考えを実行に移すよりも
大人の求めるものを真似した方が褒められる体験をしていると、
「考えること」自体をやめてしまうからなのです。

集団でリトミックや英語などを体験するのが悪いわけではないのです。
大人の価値を置くものが外に向いていて、
お家でも、移動中も、お外でも、
あまりにも幼児の「頭で考える」時間が奪われている場合、
問題なのです。

脳の基本の操作がきちんと実行できるように、
この時期の子にはこの時期の子の
やっておかなければならない大切な仕事がたくさんありますよね。

見たり聞いたりしたことを、
遊びの中で再現しなおして、
記憶したことを、きちんとアウトプットできるようにしたり、
手で何か作ることで、
イメージしたものをアウトプットすることもそのひとつですね。




次回に続きを書きますね。にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

個性的な資質を伸ばすのに大切な3歳児 2

2010-04-25 12:40:16 | 教育論 読者の方からのQ&A
3歳の時期、子どもの遊びは、
だんだん「意味」と「目的」を持ったものに
変化しはじめます。
遊んでいるうちに、「こうしたいな」「ああしたいな」と思いがふくらんだり、
前にうまくいった方法を発展させて何かしようとしたりします。

写真では、3歳の★くんが、ビー球が転がる先に鉄琴を置いてみて、
音を楽しんでいます。
その前に、鉄琴の上にいろんな物を落としてみて、音を面白がっていたのです。
それで、ビー球を転がしている時に、
それを思い出して、「転がったボールが鉄琴に当たるとどうなるだろう?」と
考えたようなのです。

3歳の時期には、

どんなことがやりたいか見つける(自分がやったら楽しいものがわかっている)
「こんなことがしたい」という思いを持つ

遊びながら工夫して、「さらにこうしたい」「こんなこともためしたい」と思いがふくらんでいく

前の経験を思い出し、今の遊びに活用する

ということができはじめます。

2歳の頃なら、ただ絵を描くだけだったのが、
いろいろな経験の幅を広げてあげると、
絵を描いたあとで、
「飾ってほしい」と言ったり、「切手を貼ってポストに入れよう」と言ったりします。

他の人のアイデアと、
自分のアイデアとに、ものすごく大きな興味の違いをしるすときでもあります。
他の人がすることよりも、
自分がすることは、「すごくてすばらしくて大満足!」
という時期でもあります。

面白いなと思うのは、3歳児の描いた何だかよくわからないプリキュアの
絵を3歳の子たちに見せると、
大人の描いた上手な絵よりも感心して、
「じょうず~」「りぼんじょうず~」と絶賛したりすることです。
この時期の子は、「自分でできそうだ」ということに
心が揺さぶられるようです。

次回に続きます。
にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る



個性的な資質を伸ばすのに大切な3歳児

2010-04-25 08:50:57 | 教育論 読者の方からのQ&A
個性的なその子その子の資質を伸ばしていく上で、
とても大事だな~と感じているのは、3歳の時期です。

1,2歳から親子レッスンで、子どものお世話をさせていただいている場合、
親御さんの考えと私の考えに微妙なずれが生じやすいのも、
この時期でもあります。

3歳の子というのは、
2歳のころの「大人の言うことや環境からの刺激を
吸い取り紙のように何でも吸収する姿」がまだ残っている上に、

「本人の意志でやりはじめること」は、
折り紙でしたら、ぐちゃぐちゃっとして、
名前をつける程度の
大人からすれば目を引かない……見栄えのよくない行動が多いのです。

3歳の子に、英語を習わせたり、音楽を習わせたりすると、
家に帰ってから習った英語を真似てみたり、
楽器を弾いたり、本人も楽しそうだし、親御さんも次はどんなことをさせてみようかとわくわくするようです。
また、幼児用のプリントを与えると、喜んで何枚もしたりして、
このまま学習習慣をつけてあげたいとも思うようです。

こんな風に3歳になったとき、
さまざまなことに積極的に集中してチャレンジできるのは、
2歳の時期に、目と手を協応させて、
遊びにじっくり関われるように育んできた結果でもありますから、
「いろいろやれる」のだから、無理強いはせずに「いろいろさせてみる」のは
何の問題もないように
見えるかもしれません。

私にしても、「これはまだ教えるのは早い」とか思うものはなく、「いろいろさせてみる」こと自体には何の問題も感じていません。

それなのに、親御さんと私の間に考え方の「ずれ」が生じるのは
なぜかというと、
親御さんが3歳の時に感動してあれもこれも伸ばしたいと注目しているポイントが、植物でいうと子葉の部分……つまり、3歳までの子の特有の長所に注目していることが多く、

私は、3歳ごろから芽を出し始めたばかりの
植物でいうと本葉の部分を見ていて、
まだ目立たない個性的な資質のあらわれを、守って、磨きをかけ、
大事に育んでいきたいと考えていて、

そこで、どちらに重点をおくかで、何度か話し合いになることがあるのです。

もちろん、どちらも大事にしていくことはできますし、私もそれを目指しています。
気をつけなくてはならないのは、
3歳という時期は、
「あまり重要でないもの」が立派に見えて、
「その子にとって重要なもの」は、生まれたばかりで目立たない
ということなのです。

この「重要でない」「重要」の差は、
写し絵と、本物の絵のちがいのようなものです。
まだ上手に絵が描けない子に、写し絵ばかりさせて褒めていれば、
何だか立派なものができたというパッフォーマンスにはなっても、
絵を描く能力を衰えさせていくのは目に見えていますよね。

これは写し絵をさせてはダメだということでは、ありません。
写し絵をして伸びるかもしれない、手先の巧緻性を無意味だと
言っているわけでもないのです。

「重要でない」ことをさせて良いかどうかの問題ではなく、

「重要」なことは、他の何に気持ちが奪われていても
無視してはいけない

ということなのです。

私の場合、子どもと接しているときは
私の強みのひとつである成長促進という資質がうずうずして……

今、伸びようとしているその子の個人的な可能性にのみ惹きつけられているので、
親御さん自身が興味を持っている「子どもにやらせたいもの」が、
子どもについての会話の大部分を占めている場合、こちらまで息苦しくなってしまうのです。
子どもが何に興味を抱いていて、何が伸びそうか、を見つけることには、
長けているものの、
それ以外のことはうまくお返事できないのです。

次回に続きを書きますね。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る



「てこ」を利用して作るお掃除マシーン 3

2010-04-24 16:59:10 | 理科 科学クラブ
割り箸でほうきを作り、
(毛糸やポリひもを先にはりつけたらできあがり)
てこを利用して作った道具に取り付けると、
少し道具を動かすだけで、ほうきが床を掃きます。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

「てこ」のしくみを利用した工作 2

2010-04-24 16:56:37 | 理科 科学クラブ
割り箸で作る場合、
写真のように交差して、輪ゴムでとめるだけでOKです。
はさみのように力点になる2つの棒をにぎると、
作用点にあたる部分で物がはさめます。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

「てこ」のしくみを利用した工作 1

2010-04-24 16:48:59 | 理科 科学クラブ
年中の☆くん、年長の★くんのレッスンで、
★くんがおもちゃのペンチを出してきて、
「車の修理工場がやりたい」と言いました。道具がペンチだけでは足りないと言うので、いっしょに道具作りをすることにしました。

ペンチの動きは、はさみなどと同じで、
支点(真ん中の交差しているところ)が、
作用点(はさむ部分)と
力点(手で持つところ)
の間にある
『てこ』の働きを使った道具です。

写真のような『ねじでとめるおもちゃ』で再現して遊びました。
こうしたおもちゃがない方は、
わりばしと輪ゴムで作れますから、あとで紹介しますね。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

3について、よ~く学ぶ

2010-04-24 13:12:23 | 算数
年中さんと年長さんのレッスン。

3のカードを見ながら、
「3について、どれくらいよく知っているかな?」というクイズを
楽しみました。

「これはいくつ?」「3」
「あといくつで5かな?」「2」
「あといくつで10かな?」
悩んでいるので、指で3を作ってみせ、折っている指(右左)を数えさせ
確認。「7」
「3分って、1分がいくつあることかな?」
これもわからなかったので、時計で確認。「3個」
「10が5個は?」「50」「10が5個と、3を合わせると?」
「53」(これは工場遊びをしていたので、きちんと解けました)

子どもの理解のレベルによって、3という数を学ぶだけでも、さまざまな問題が工夫できます。

「3人の子にお菓子をくばるよ。2個ずつ。お菓子はいくついるかな?」
「3台の車があるよ。タイヤは4つずつ。全部でタイヤはいくつかな?」
「今3時。1時間たつと何時になるのかな?」
「3個のお菓子。2つ食べてしまうと、残りはいくつ?」
など。

子どもは、このシンプルな3つの玉から、
無限に問題が生まれてくるのを不思議がります。
「数って面白いな~」という気持ちを育てたいですね。


にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

ベルトコンベアーで算数遊び

2010-04-24 13:00:32 | 算数
子どもたちが、『工場遊び』と呼んでいる遊びです。
ベルトコンベアーで
10個ずつ小豆が入った容器を動かしているところです。

100円ショップの透明のテーブルクロスを切って、
大きな輪っかを作っています。
引っ張ると、容器がコトンコトンと、ボウルの中に落ちる仕組み。

10個入り容器が5つで、50!

といった大きな数の学習をしています。

にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

完成するまでの試行錯誤 イメージを形に

2010-04-24 09:46:17 | 記事のまとめ(リンク)

身近なブロックを使って、小学生に「発明」したり「改良」したりする楽しさを
教えることができます♪

★ブロックでポラロイドカメラの仕組み1

★ブロックでポラロイドカメラの仕組み2

★ブロックでポラロイドカメラの仕組み3

★デュプロブロックで 自動販売機を作りました。小2☆くんのひらめき


★デュプロブロックで 自動販売機を作りました。前回の補足です。

★デュプロブロックで 自動販売機を作りました。ジュースが出てきました!