『無限記憶』
時間封鎖読了後、すぐに続編が出ているので
注文して手に入れました。
文庫本なのに1000円オーバーで、そんな量もなく
割高の感じがします。
それでも、時間封鎖の面白さを考えれば、そんな
ことも言ってられず注文しました。
そして、このシリーズはこの本で終わりでなく、
三部作で題まで決まっているそうです。
時間封鎖が上下二巻なのに無限記憶は一冊で、第三作は
まだ完成しておらず執筆もされていないようです。
私も感じたように、この本はスタンリーキューブリックの
2001年宇宙の旅のオマージュではないかという感じで
ストーリーもこれからよりその映画をイメージさせて
きます。
それと、スターウォーズの逃亡が砂漠の所とか昔みた
映画をSFを書くから全て借りてきたという感じもあります。
それなのに、仮定体という謎の存在の衝撃は並のSFでは
受け得べくもなくも、このシリーズには圧倒されて
しまいました。
そして一旦生み出された仮定体に一体化するという
段階でこれは2001年のオマージュなんだと気がつき
それはそれは今まで見てきた夢が、どこかで見たもの
という現実にまた愕然とするのです。
しかし、仮定体との通信を試みた人類が、その目的を
果たした時に次に来るものは何なのでしょうか。
それ大変興味深いものですが、それを発展させたSFは
今までありません。
変化技としては新文明と旧文明の衝突とか新人類の
進化とか、仮定体の意思がテーマとなるとか考え
られますが、そんな見たものを持ってくるとも
考えられず、ただ機械の連続とした仮定体の正体
を限定的にしたことにより、楽しみとしてはさらに
増した感があります。
これは、大方の想像を覆す壮大なものを持って
きてくれるものと思います。