King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『破綻した神キリスト』読了

2011年05月24日 09時23分27秒 | 読書
連休の時にまとめて買った本の一冊です。



『破綻した神キリスト』です。

永年、なぜこの世は苦しみに溢れているのかと思って
色々とずっと考えてきました。

ですが、同じような事を誰も気にしないし、ずっぽり
宗教にはまってしまうかして普通に生きています。

宗教にかかわらず、これをひとつの問題として誰も
考えないのかと思っていたところ、全く同じような
テーマで本が出ていることに感動しました。

先月のローマ教皇のビデオ会見で千葉の日本の女の子の
質問に答えたシーンにこの本は重なります。

私の周りでは誰も教皇の答えにうろたえもせず平然と
生活をしています。

もしかして震災について、福島原発の事故について
何も思わず何も考えずなのでしょうか。

私はずっと千葉の少女が問うた事を考えていました。

今まで同じようなテーマを書いた小説を読みましたが
あの少女のようなインパクトがないばかりか、教皇の
こたえのようにありきたりで素っ気のないものばかりでした。

この本は、素朴な疑問から哲学的思考まで、聖書では
こうなっているということからその答えを探ります。

これを聖書上の整理とみるかキリスト教との決別と見るか
人それぞれでしょう。

ただ、現実に起きている事と今ある政治判断と是非
並べて考えてもらいたいということです。

ジョージブッシュの日経上の履歴書で語られた事と
震災と原発とテロ。

10年もかかってバングラディシュでオサマビンラディン
を殺害した米国。

その後、イスラエルに自重を促したオパマ演説。

アメリカの映画にしろ物語にしろ、特長としては
正義はあくまで徹底的に正義であり、常に正義は強く
最後には勝利するというテーマが全てのものに行き届いて
います。

一方ヨーロッパの映画や物語では、例え警察や政府を
主人公にしていても、観客には最初から真犯人や真相が
最初から明かされているのに、捜査当局やその機関には
解決能力がなく、挙句は悪と繋がっているという構図が
多く見受けられます。

それでは日本はどうなのか。

日本ははっきりいわない。

いわないで済ます。

それでも考えてもらいたいです。

多くの人に。そして止められる理不尽な不幸はみんなで
止めて行こうと必ず思うはずです。

多くの人がなぜこんな事が起こるのかと考えてくれたら。
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