King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

賑わいと007

2019年08月13日 09時33分32秒 | 珈琲

今BSで007シリーズをやっており、気になっては見てみたりしていました。

そうして今『慰めの報酬』を見てダニエル・クレイグの時代になったのですが、

この異形のボンドにかなりの抵抗が世間ではあり、批判サイトが山ほどでき、

抗議が殺到したと評判になり、それでも当時は世間は度肝を抜かれアクションのすばらしさは

そういうものを覆い隠し、中でも象徴的な追跡から最後ロープアクションから転落しながら

ワルサーで射殺するというシリーズのシンボリック的シーンとなり印象に残ります。

 

今までの007が殺しの番号とか殺人許可とか言われてきたものの、英国紳士であり、

洒脱と女好きでエスプリが効いた大人の男という魅力があったのです。ところが

ダニエル・クレイグのボンドは唯の殺し屋という感じで、今までよりアクション重視の

非情の殺し屋の面が強く、かかわる手がかりを事如く殺してしまい、今までのバカらしい

新兵器や女に救われたりするボンドと違いまるで悪役かただの暴力装置のような感じなのです。

 

これは当時のアクション映画がTAXIやジェイソンボーンシリーズやミッションインポッシブル

シリーズがリアルアクション化して007だけがおちゃらけたもっともいそうもない英国紳士を

いつまでも排出していられない雰囲気があり、英国という引退したような国の諜報員がやること

をもう一度示さなければならなかったのでしょう。

 

それでも英国紳士で持ち物や飲み物の趣味とか泊まるホテルの部屋にもこだわるという姿勢は

残っており、時代を感じさせる資源の争奪戦も悪の首魁が環境団体のCEOで慈善事業で寄付を

集めて政情不安の国に取り入り資源を簒奪するという新しいんだか古いんだか解らないような

筋立ても血の復讐のみで取引場所に女スパイが乗り込んで行ったりするのは昔の日本のやくざ

映画そのままです。

 

この映画はシリーズの中でも象徴的な感じでロケで実際のホテルなんだかセットなんだかよく

解らない建物が舞台になっていたり、今までスパイが活躍する場所ではないようなボリビアの

砂漠とか活動を制限されたボンドが関係した引退したスパイを頼り、海辺の別荘で引退生活を

していたのに現場復帰して殺されてしまうというなんともすっきりとしないストーリーが続き

ます。

 

極め付きは『007スカイホール』で色々と批判のあるボンドという制約を一応取り入れてなにかと

ブランドとしての小道具なども愛用はワルサーppkやアストンマーチンという車などという道具立てを

して見せたもののストーリーは野蛮な荒野での打ち合いを連想させる西部劇であり、最後は砦に

籠り一騎打ちするという設定など007としてのこだわりとか制約を受けているんだというアピールと

目新しさのないストーリーなど完全にミッションインポッシブルに面白さを奪われてしまいそれを

凌駕できない限界を示してしまったかのようで非常に寂しい思いをしたのも思い出します。

 

そこで英国ものはもはやダメなのかという懸念の中世界ではダウントンアビーのヒットがあり、

中世の騎士の物語というファンタジーと大河ドラマを合わせたゲームオブスローンズなども

作られました。

 

そういう映像作品もよりパーソナルな供給形態をとるようになり、自ずと作風にもそれが反映され

今までの変なお上品さや不自然な表現の物が増え、最初から会員専用チャンネルやネット配信を

考慮されたものは逆にエロとグロに容赦なく表現されたりと世の中の変化を感じます。不思議なのは

オバマ時代からもそうだったのですが、リベラルで世界平和を推進した政権下でもテレビや映画での

表現はかつての良心がこもる良きアメリカの風習とかがことごとく失われてなんとも殺伐とした台詞

回しが増えた事かという事です。

 

具体的に言うと米のドラマなどで家庭内でshitとかfuckなどという言葉を使うとその家の主が家で

そういう言葉を使うことは許さないとたしなめるというシーンがありました。会話でも瞬間的に

そういう言葉を使うと相手が汚い言葉を使うなと注意するというシーンも最近はなくなったのです。

 

つまり古き良き良識という観念が米でも普段の会話から変わっているという実感とさらにトランプの

登場でより相手を思いやるとかより自分に仕事がなくなったのは中国や日本のせいだという姿勢で

移民を攻撃したり、人種的排斥をちらつかせたり、とにかく今の繁栄やかつての豊かさを保つには

自分以外を攻撃し、相手が嫌だと思うことを優先するという攻撃的な姿勢と過激な自国主義がまかり

とおり、この姿勢を助長させているようです。米のドラマはとにかく台詞が画一的であり、語彙が

少ないのにびっくりします。

 

日常会話などいくつも単語を必要としないのです。形容詞にも先のfuckは多用されます。日本語に訳され

るのはいつもくそだとかくそったれ仕事とか言われるのですが、そんなに米国人はくそ好きかという

のともうそういうのも制止する精神も残っていないのかというのもセリフから感じるのです。

 

まあ昼間はそんな映画の録画などを見てお客様をお待ちしているのですが、最近は夏休暇らしい風景も

見かけられ、土日は市役所の広場でフードフェスというイベントをやっていてこの間の七夕より人が

溢れていました。近所の庭では家族や友人とバーベキューをする賑わいがあったり帰郷してきた人や

お盆らしい風景を見かけます。当店にもこの暑さの中でも観光らしい人が訪れたり、夏を楽しむ人が

普段はドライブで来るがのんびり電車で来たとかそんなことを語る人もいました。

 

町が賑わい人出があることは良い事ですが、当店の主人はとかく行列とかが好きでなく、人と同じも

気に食わないたちなのでつい愚痴などもこぼすのですが、それでもせっかく秩父へ訪れたのですから

その魅力を紹介したり、最近感じた新たな魅力などを紹介して試飲タイムをこなしました。

 

水出し珈琲などは作るのに手間と時間がかかるので事前の連絡をいただくとうれしいです。

 

試飲は三時までとなっています。

コメント
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