金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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7:中島京子 『小さいおうち』

2017-01-11 18:07:31 | 17 本の感想
中島京子『小さいおうち』(文藝春秋)
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

昭和初期、女中奉公にでた少女タキは
赤い屋根のモダンな家と若く美しい奥様を心から慕う。
だが平穏な日々にやがて密かに“恋愛事件”の気配が漂いだす一方、
戦争の影もまた刻々と迫りきて―。
晩年のタキが記憶を綴ったノートが
意外な形で現代へと継がれてゆく最終章が
深い余韻を残す傑作。
著者と船曳由美の対談を巻末収録。

**************************************

読んだのはハードカバー版。

大好き!!!

年老いたタキがノートに綴る回想で話は進む。
ふわふわしたお嬢様育ちの奥様と彼女に惹かれるタキの関係、
奥様のひそやかな恋、そして最終章でもたらされる混乱。
読了して一日たっても、胸が苦しい。
「小さいおうち」の幸福だった時代の美しいイメージも
くっきりと脳裏に残っている。

アマゾンレビューを読んでいて気付いたのだけど、
なぜこんなに好きなのかと思ったら、これ、
「枕草子で清少納言がつづった、彼女と中宮定子の関係と、彼女たちのその後」
と構造が同じなんだ。

映画の方も見てみよう。


コメント
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