金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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146:益田ミリ 『お茶の時間』

2019-09-15 21:45:59 | 19 本の感想
益田ミリ『お茶の時間』(講談社文庫)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

ふらりと入ったカフェ。
そんな息抜きのひと時に―。
女子会の話題に耳を澄まし、カップルの初々しい雰囲気に憧れ、
仕事をしている男性をチェックし、自分について思索にふける。
大人気、益田ミリが描く、さまざまな人生の断片と輝き。
ゆるふわ楽しい人生エッセイ・マンガ。
文庫描下ろし作品も巻末特別収録。

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読むものがなくなって、出先で購入したもの。

ちょうど、年に数回あるかないかという
不愉快な出来事が起こった直後だったので、
「不愉快」というものについて
「その多くは無下に扱われたことのなのではないか」
と書かれていたのに、本当にそうだ、と思った。
自分を不快にするその行為は
さまざまな形をとっているけれど、
不愉快の根本にあるのって
「舐められてる、軽く見られてる」
という認識なんだ。

随筆として文章で書いたらオチもなく終わってしまう話が、
漫画だと、手腕によっては
「間」や「雰囲気」でうまくおさめることができるのだな、
と思った。

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大河ドラマ『いだてん』#35

2019-09-15 21:22:58 | 大河ドラマ「いだてん」
1940年のオリンピックが東京開催に。

政治的なわだかまりが、ありすぎるほどある中、
支持してくれた中国の委員にお礼を言う嘉納先生。
握手を拒否しながらも、

「同じアジア人として支持するしかなかった」

という彼のアジア人としての葛藤、理性、
スポーツを愛する者としての信念よ……。

アジアでのオリンピックはアジア共通の悲願といえども、
中国の委員である彼が国で批判されることは
嘉納先生たちにもわかっている。

拒否されても無理矢理握手してしまう先生、
とても「らしい」ね。

* * *

ベルリンオリンピックでは、ナチスの存在感大。
行進は軍隊のようだし、
大会の期間中だけユダヤ人は差別を緩和されて
スタッフとして配置される。
日本人選手は隔離され、
検閲のために郵便物は開封され、
選手村では「ハイルヒトラー」のセリフが流行。
次の開催地として東京が選ばれたのも、
日本に恩を売ろうとするヒトラーの
圧力によるものであったことが示され、
まーちゃんに
「好きじゃない、このオリンピック」
と言わせるほど。

朝鮮半島出身の選手が「日本人」として出場し、
祖国の国歌を歌うことも国旗を掲げることもできない。

政治とオリンピックを切り離すことの難しさを描いた今回、
明るさや希望も見せつつ、やっぱり重苦しい45分だったわ……。
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