金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ『いだてん』#34

2019-09-08 20:48:28 | 大河ドラマ「いだてん」
二・二六事件によって戒厳令が敷かれたにも関わらず、
「こんな時だからこそ!」
とオリンピックをあきらめない嘉納先生。

「どんな時でもオリンピックだろう!」
とまーちゃんに突っ込まれながらも、
世界情勢も日本国内のムードもおかまいなしに
我を通す嘉納先生の、
無邪気さというか軽やかさというか、
なにがなんでもわが道を行く感に胸を打たれたよ……。

日本に視察にやって来たIOC会長のラトゥールに、
ムッソリーニへの交渉は自分の指示だったことを
話して、ちゃんと杉村をかばってるんだよね。
杉村に翻訳しろと言いながら、
翻訳スピードをまったく無視して
自分の好き勝手にしゃべりだすのが
マジ治五郎って感じで笑ったけども。

IOC委員を辞めるという杉村の功績を
まーちゃんが讃えるのもよかった。
ひとつの目標に向かってそれぞれが力を尽くす、
仕事人のチームという感じでとてもよい。

* * *

それに対して、熊本の四三ときたら!
家庭人としてはダメな男だと繰り返し描かれていたけど、
今回もひどかったね……。

二・二六事件で家出は取りやめたものの、
再び東京へ行くと言いだす。
幾重の了解を得たら軽口をたたき、
身重のスヤさんの気持ちをまったく考えない。

幾江さんが自分の寂しさを訴えたことで
四三も泣いてたけど、
「うぜえ……なに泣いてんだよ……」
という感想しか出てこなかったよ。

実際、子どもをつくることしかできていなくて
家業にはまったく役立っていないわけだから、
自分の能力を発揮できる環境に身を置きたいという
気持ちはわかるんだけどね……。

【その他いろいろ】

・ラトゥールを案内するための車夫に抜擢された清さん、
 まったく屈託なくラトゥールの肩抱いてるの、いいよね。
 小梅も落ちついた雰囲気の、いいおかみさんになった。

・菊枝が「まーちゃん」と呼んだり、
 まーちゃんが憤りながらも菊枝を「君」と呼ぶのに
 ときめいた。

・クーベルタンとのやり取りも、ここへつながっていたんだなあ。
 よくできたドラマであるよ。
コメント (2)
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140:益田ミリ 『美しいものを見に行くツアーひとり参加』

2019-09-08 10:59:35 | 19 本の感想
益田ミリ 『美しいものを見に行くツアーひとり参加』(幻冬舎)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

一回きりの人生。行きたいところに行って、
見たいものを見て、食べたいものを食べるのだ。
ツアーに申し込めば、どこにだって出かけられる!

41歳 北欧でオーロラを見た
42歳 ドイツのクリスマスマーケット
44歳 世界遺産モンサンミッシェル
45歳 ブラジル・リオのカーニバル
48歳 台湾で平渓天燈祭に参加

旅じたくからお土産、
団体旅行での身の処し方まで。
40代の旅は自分仕様。

エッセイとイラストと写真で構成。

*********************************************

そうだよな~。
学生のころならいざ知らず、働きはじめてから
一週間、だれかと合わせて休みを取るなんて
家族であっても至難の業。
「だれかといっしょじゃないと」と考えると
行動がかなり制限される。

海外にはあまり惹かれないんだけど
ドイツのクリスマスマーケットのパートがとても素敵。
ここは行ってみたくなった。

海外にひとりで行って「世界を知っている」気になり、
ツアーの旅行客を馬鹿にする人はよくいるけれど、
そういう人は、人それぞれに人生の優先順位があって、
何を目的にするかが異なっている……ということが
わからないんだと思う。
時間や体力に制限がある中で、
手軽に海外を体験したいという人はいるんだよ。

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