金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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204:小川糸 『キラキラ共和国』

2019-11-16 18:36:59 | 19 本の感想
小川糸『キラキラ共和国』(幻冬舎)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

亡き夫からの詫び状、憧れの文豪からのラブレター、
大切な人への遺言……。
祖母の跡を 継ぎ、鎌倉で文具店を営む鳩子のもとに、
今日も代書の依頼が舞い込みます。
バーバラ婦人や男爵とのご近所付き合いも、
お裾分けをしたり、七福神巡りをしたりと心地よい距離感。
そんな穏やかで幸せな日々がずっと続くと思っていたけれど。
『ツバキ文具店』続編。

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『ツバキ文具店』の続編。

旦那さんの経営するカフェの状況に触れられていて、
「『稼ぎ』とか『経済』という概念があったのか!!」
と驚いた。

というのも、『食堂かたつむり』も『ツバキ文具店』も『喋々喃々』も、
どう考えても生計が立てられないであろう暮らしぶりなのに、
まったく経済苦に触れられていなくて、
この作家さんの描く世界は、お金の問題の存在しない
ファンタジーなのだと思って読んでたの……。
あえてリアリティをなくして、
「こんな生活っていいよね」
と夢を見せるお話なんだと。

前の奥さんに対するシンパシーはよく理解できた。
それも血のつながらない子を可愛いと思えるからこそなんだろうな。
レディー・ババは一波乱起こすと思っていたので、
そこは拍子抜け。
でも、さらに続編がありそうな感じ。

コメント
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