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★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
序 章 太宰、西暦二〇一七年の東京に転生する
第一章 太宰、モテる
第二章 太宰、心中する
第三章 太宰、自殺する
第四章 太宰、家庭の幸福を語る
第五章 太宰、カプセルホテルを満喫する
第六章 太宰、自分の本を見つける
第七章 太宰、ライトノベルを読む
第八章 太宰、メイドカフェで踊る
第九章 太宰、芥川賞のパーティでつまみ出される
第十章 太宰、インターネットと出会う
第十一章 太宰、芥川賞を欲する
第十二章 太宰、才能を爆発させる
第十三章 太宰、講談社に行く
終 章 太宰、生きる
あの太宰治がよりによって現代日本に転生!
今を生きる太宰が現代社会と人間への
痛烈な皮肉と賛歌を謳い上げる傑作、ここに開幕!!
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出オチで終わるのかと思いきや、最後まで楽しかった。
文体模写や個々のエピソードは、太宰に詳しいほどに楽しめるし、
サブカルチャーに関する元ネタも、わかる人にはよりおもしろい。
転生していきなり心中を企てるし、
2017年に転生したことを理解した太宰が、
自分の本が現代でも書店に置かれているのに対して
志賀直哉の本が置かれていないことに優越感を抱いたり、
芥川賞のパーティーで爆発したり、
『文豪ストレイドッグス』を見て恐怖を感じたり、
アイドルマスターのエロ同人を読みふけったり。
話が動き出すのが遅いのだけど、
小ネタでにやにやできる。
「(芥川の名前を書き連ねたノートが)
世間の目に触れることでもあったら、生きてはいけません」
と言っているのに笑った。
発見されてさらされてるし。
2巻が出ていることをいま知った。さっそく読もう。