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珠川こおり『檸檬先生』
【Amazonの内容紹介】
第15回小説現代長編新人賞受賞作。
世界が、色づいている。
小説現代長編新人賞、史上最年少受賞!
十八歳の作家が放つ、鮮烈なデビュー作。
<内容紹介>
私立小中一貫校に通う小学三年生の私は、
音や数字に色が見えたりする「共感覚」を持ち、
クラスメイトから蔑まれていた。
ある日、唯一心安らげる場所である音楽室で中学三年生の少女と出会う。
檸檬色に映る彼女もまた孤独な共感覚者であった。
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先輩に借りた本。
冒頭の1ページを読んだだけで
「ぎゃー! ティーンズの書いた青い文章!!」
と恥ずかしくなってしまった。
これは別に悪いことじゃなくて、今しか書けない文章だろうし、
きっとこうした感性に共感し、救われる若い読者もいるだろうから
どんどん書いてほしい。
(そう考えると、大人が書くYA文学って、「大人が読んでほしい物語」であって、
読者層が読みたいものとはあまり重なっていないのだろうな……)
わたし自身は、最初の「春」の章だけでギブアップ。
あとは流し読みになってしまった。
(よって好み度★はなし)
「これはエンタメじゃない、純文学」と言われれば仕方ないのだけども、
ままならない苦しい状況を描くにしても、
もっと「読ませる」方法はあるのでは……と思う。
でも、世間では「選ばれし者」みたいにポジティブな扱いを受けがちな
共感覚の苦しみを描いているところ、
主人公が先生のおかげで「普通」の世界と
それなりにうまく付き合っていけるようになったのに、
それによって孤独になった先生がわざと主人公の心に爪痕を残すような形を選んで
彼の世界から去ったところがよいと思った。
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