金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

71:深見填 『こどものためのドラッグ大全』

2010-05-05 10:01:54 | 10 本の感想
深見填『こどものためのドラッグ大全』(よりみちパン!セ)
★★★☆☆

ううう……
わたし、幼女暴行や中絶なんかの話が出てくると
精神的な拒否反応(?)なのか、
手がしびれたようになって力が入らず、
本のページをめくることができなくなっちゃうんだけど、
今回この本を読んでいて同じ症状に襲われた。
ドラッグに興味がないので、正直に言うと
あまりおもしろくなかったのだけど、
これはもともとおもしろいと思って読む類の本ではないね。

たとえドラッグが合法で安価になっても、
わたしは煙草をやらないのと同じ理由で
手は出さないだろう……と思っているのだけど、
この本によると、タバコ、アルコール、コーヒーも
ドラッグの一種。
お酒はほとんど飲まなくなったし、
コーヒーもなければないで済むけれど、
コーヒーやアルコールもドラッグに近いものだと考えると
ちょっと怖いなあ。

『正しい保健体育』で出てきた「2001年宇宙の旅」の
意味が、これを読んで初めてわかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

70:水野仁輔 『カレーになりたい! 』

2010-05-05 09:46:15 | 10 本の感想
水野仁輔『カレーになりたい! 』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

ほとばしるカレーへの愛!!

わたしはテレビも見ないしラジオも聞かないので
著者のことは全然知らなかったのだけど、
出張料理ユニット「東京カリ~番長」の調理主任とのこと。
著者がひたすらカレーとの思い出、カレーに関する考えを
述べているのだけど、飽きさせないのはやっぱり
とにかくカレーが好きで好きで、という愛が
こもっているからなのかなあ。
語り口も素直で好感が持てる。

14歳の仕事道』の内容とも関連するけれど、
ここまで好きなことを仕事にして楽しめたら幸せだろうし、
きっと社会的なリターンを求めて仕事を選ぶ人よりも
周りの人に与える印象は良いのではないかなあ。
好きなことを見つけられる人ばかりじゃないけど、
仕事をしていく中で「この仕事が好き!」と思えたり、
自分なりの動機づけができたらいいよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

69:みうらじゅん 『正しい保健体育』

2010-05-05 09:28:52 | 10 本の感想
みうらじゅん『正しい保健体育』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

著者がみうらじゅん、という時点で
ある程度予想はしていたのだけど……
なんという悪ふざけ!
「よりみちパン!セ」の中でもぶっちぎりで
異質な本だと思います。
編集部はいったい何を考えているのでしょうか。
笑いすぎておなかが痛い!

保健体育の教科書のパロディなんだけども、
書かれていることがウソだとわからないとおもしろくないので
これは大人むけの本です。
これを読んで怒り出す人とは友だちになれない気がする。
「下ネタは盛り上がる」と思って
つまらないことしか言わない男性は、
どうせならここまでのユーモアをお願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

68:玄田有史 『14歳からの仕事道』

2010-05-04 20:59:52 | 10 本の感想
玄田有史『14歳からの仕事道 』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

一部をどこかで読んだような気がするのだけど、
この本自体をパラ見したのか、模試か何かで見たのか
わからない。

著者は経済学者。
働くことの意味、働くために必要なこと、
社会で要求される力といったものが
わかりやすく書かれている。
といっても、中学生には腑に落ちないところが
あるだろうなあ。
それは体験がともなっていないのだから
仕方ないことではある。
働く大人こそが、目からうろこが落ちるような
発見のできる内容ではないかしら。
でも、学校でやっていることに意味づけをしたがる
子どもにとって、
「これは社会に出てからのこれとつながっている」
と示してくれる本書は、必要かもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

67:角野栄子『魔女の宅急便〈2〉キキと新しい魔法』

2010-05-04 11:24:40 | 10 本の感想
角野栄子『魔女の宅急便〈その2〉キキと新しい魔法』(福音館書店)
★★★★☆

宅急便屋も軌道に乗り、
仕事に楽しみを見出すようになったキキ。
しかしある事件をきっかけに、
自分の仕事に疑問をいだくようになる。
とんぼとの関係にも、もどかしさを感じるように
なるが……

***********************************

……!

キキと年が近いはずなのに、イラストのとんぼは
「身なりにかまわず二次元の女の子にしか興味のない、
 おっさん大学院生」
みたいである(わたしの勝手なイメージです)。
彼の絵が出てくるたびに笑いが込み上げてきてしかたない。
おしゃれで可愛い女の子と話しているとんぼを見かけて
気後れしてしまうキキだが、わたしは
「あいつ、絶対モテないから大丈夫だよ……」
と思ってしまい、キキの気持ちの揺れにも
ちっとも同調できない。

年末、電話で呼び出され、ロマンチックなことを期待して
キキはとんぼのところに行く。
何の用かと思ったら、作りすぎたといって大量の芋を
プレゼントするとんぼ。
ダメすぎる!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

66:伏見憲明 『さびしさの授業』

2010-05-03 11:01:52 | 10 本の感想
伏見憲明『さびしさの授業』(よりみちパン!セ)
★★★★☆

自分がいなくなっても世界は変わらない。
自分と世界はイコールで結ばれず、
世界に自分の席は用意されていないかもしれない――。

そんな世界でどうしたら自分が「生きられる場所」を
探していくことができるのか。
「シックス・センス」や「赤毛のアン」などの映画や小説を
例に挙げながら、
身の回りの世界と折り合いをつけていく術が示されている。
同じ著者の『男子のための恋愛検定』はいまいちだったんだけど、
これはよかった。
「誰もかれもそこに存在するだけで
無条件に受け入れられるわけではないのだ」
と知るだけで、疎外感に悩む中高生にとっては
救いになるのではないかなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

65:伏見憲明 『男子のための恋愛検定』

2010-05-02 10:16:03 | 10 本の感想
伏見憲明『男子のための恋愛検定』(よりみちパン!セ)
★★☆☆☆

リストを見てると、「よりみちパン!セ」ってやけに
性的な話が多いな。思春期だからかね。

なにかこう、新しい発見だったり腑に落ちることがあったり、
そういうところが少しもなくて読むのが苦痛だったんだけど
(外見や学歴、経済力が相手を選ぶ基準のひとつであるのは
 当たり前だと思ってたよ……)、
Amazonでの評価はすごくいいのでびっくりした!

仕事が変わったので、男子中学生の恋バナを聞くことも
久しくなかったのだけど、確かに以前、中1の男の子が
「今好きな女の子と両想いになれたとしても、
 将来彼女と結婚できるわけではない」
というわたしの話にものすごいショックを受けていたのを思うと、
女の子だけじゃなくて男の子も恋愛に美しい夢を見ていて、
この本を読んで、顔や学歴、お金といった「恋愛資源」の話や、
「恋愛は終わる」という事実に衝撃を受けるのかなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

64:重松清 『みんなのなやみ2』

2010-05-02 10:01:57 | 10 本の感想
重松清 『みんなのなやみ〈2〉』(よりみちパン!セ)
★★★★★

いい本なのでぜひ紹介したいんだけど、ブックトークでは
すでに大先輩が取り上げてたなあ~。残念。

家族や同級生、友だちとの関係、自分自身に関する不安。
小学生から高校生、そして今度は大人まで。
メールで寄せられたさまざまな悩みに重松清が答える第2弾。

障害のある妹を持った女の子の相談なんて、
本当にもうそのメールだけで心を打たれちゃうんだけど
(高1の段階で一生妹の面倒を見る覚悟ができてるところとか)、
重松清の浅田次郎的「泣かせの技法」に
「その手にかかるものか!」と思いながら
じーんときてしまうのであった……。

今回も
「もうすごいショック!」
「マジか? こんな母親、へん!」
とか相談メールに書いちゃう幼さが笑える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする