病院勤務医の仕事量は20年前に比べるとかなり多くなっています。その増えている部分とは本来の医学的な部分ではなく、事務手続きに関する内容が激増してきました。例えば各種同意書や治療内容説明書です。昔は手術同意書くらいでしたが、最近では各種生体検査の同意書、HIV等感染症採血の同意書、病理検査同意書、検査内容を医学教育用に使用してもよいかの同意書、疾病説明書、治療内容説明書等など数限りなく増えてきました。これは説明していなかったり、あるいは説明したのに「説明聞いてない」とのトラブルがあるため、きちんと説明しましたよという証拠書類です。もちろん同意書とはいいますが法的拘束力や強制力になるものではありません。まあこれだけの書類を説明して納得していただくだけでも1日が終わります。理解してくれなかったり、あるいは全部説明した後で「あ~今、息子が来ましたのでもう一度最初から話ししてください」なんてことはいつもあります。そしてたいていこの同意書を「とらされる」のは医者です。あ そ~だ、お医者さんは他の付け足し仕事で「診療」もあるんだっけ。忘れてましたよ。