万引き その３

　昔は、万引き犯が確保されたときの理由は「お金がなかったので・・・」とか「つい出来心で」とかの経済的理由や一時の気の迷いなどが理由にされた。最近の万引きと比べ罪は一緒だがまだ情状酌量の余地がある。まだ道徳的観念が見えるのでましであった。
しかし今回の万引き犯は２人とも、窃盗に対して罪の意識がなかった。常識や公序良俗が通用しないことが恐ろしい。この二人は高齢の方である。世の中で大事にされたり労わりの念を持たれたりするはずの高齢者に、まったくの道徳的観念がないことが残念である。
　この二人だけの個人的な事例ということならまだしも、　もしこの世代に道徳がなくなっているとしたら大変なことである。若い世代は高齢世代を見ている。これでは高齢世代を大事にしようとは思わないだろう。日本人の民度が次の世代に伝わらなくなることは怖い。この２人のなしたことは勿論であるが、それにもまして吐き捨てるように供述した万引きの理由には呆れた。