吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

男児がリンゴ詰まらせ重体の保育所、国の指針に反し非加熱で提供 その1

2023年07月07日 05時43分25秒 | 日記
6/26(月) 19:45 読売新聞 オンライン
 愛媛県新居浜市の認可保育所「新居浜上部のぞみ保育園」で5月、生後8か月の男児が給食のリンゴを喉に詰まらせて重体になった事故で、県と市は26日、リンゴの提供方法が国の指針に反していたとする指導監査結果を公表した。同園に食事提供体制の改善を求め、7月31日までに文書で報告するよう通知した。
 保育施設などでの事故防止に関する厚生労働省の指針では、離乳食期の乳幼児にはリンゴを「加熱して提供する」ことを求めている。しかし、監査結果によると、同園は男児に細かくきざんだ生のリンゴを与えていた。同園を運営する社会福祉法人は、同園で非加熱のリンゴを提供していたことを把握していなかったという。

胃潰瘍で死亡、労災認定された男性の遺族が勤務先を提訴 富山地裁 その2

2023年07月06日 06時05分48秒 | 日記
 まずは死亡されたかたのご冥福をお祈りいたします。
 特にこのような、完成納期が迫られる製造業では遅れないように1日の仕事量が増える場合が多々あるものと思われます。さてこのような場合の、超過勤務と死因との医学的因果関係の証明は極めて難しいでしょう。現在、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の発生原因はピロリ菌感染が多いと言われています。このような超過勤務ストレスで発症する場合もありますが、まずピロリ菌感染による原因の除外のため菌の有無の確認が必要でしょう。
 そして潰瘍出血で死亡されたとありますが、現在の医療水準では、胃潰瘍出血なら胃カメラで止血することはほぼ可能です。致死量の出血に至る前には、かなり何回も吐血するので、まずは医療機関を受診しているはずです。それにもかかわらず亡くなったということは、「何回も吐血したが医療機関へ行かなかった」「救急病院がどこも満床で病院収容ができなかった」またあるいは「そのほか何か慢性的な併存疾患を持っており、そのため少ない量の出血でも致命的になった」などが考えられます。
 なので潰瘍出血による死亡を労災によるものとするのは少し無理があると考えます。医学的根拠が不明であっても司法判断で時に医学的根拠認定することがあり、この結果が知りたいところです。

胃潰瘍で死亡、労災認定された男性の遺族が勤務先を提訴 富山地裁 その1

2023年07月04日 05時54分40秒 | 日記
6/6(火) 10:11配信 朝日新聞 DIGITAL
 過労による出血性胃潰瘍(かいよう)で死亡したとして、消化器系の病気では異例の労災認定を受けた富山市の男性(当時62)の遺族が6日、勤務先の市内の電気設備工事会社に対し、計約7300万円の損害賠償を求める訴えを富山地裁に起こした。  訴状などによると、男性は1986年に入社し、技術者として勤務。発症当時、放送局が発注した施設建設事業で電気設備工事の現場責任者として働いていた。2021年10月以降、長時間労働が特に目立つようになり、同年12月に自宅で倒れ、搬送先の病院で死亡した。富山労働基準監督署は今年5月、労災と認定した。  労基署の認定では、死亡前の直近1カ月の時間外労働は約122時間。労災認定の目安は消化器系の病気にはないが、脳や心臓では「月100時間」などとされる基準を超えていた。
 遺族側は「施主や元請けの担当者から工事変更を度々求められ、深夜までの長時間労働が生じた」と主張。「心身に強い負荷が生じることが明らかな過重労働だった」とし、男性の勤務先に注意義務違反があったと訴えている。

自己感染防御策の徹底 その2

2023年07月03日 05時39分18秒 | 日記
 感染された方に伺うと「いやぁ~きちんと感染防御して気を付けているんですけどね」「いつどこで感染したのだかわからない」というかたも多いです。そのような方によくお話を伺うと、感染防御においてその方法や手順などをきちんと理解されていないことがほとんどですね。形ばかり表面上のもので、例えばマスクしていても「鼻だしマスク」や、あるいは友人・同僚と会食時にはマスクを外していることもあります。あるいはマスク着用していても緊密な距離における長時間の会話も危険ですね。通勤ラッシュでの感染を心配される人もいますが、電車では換気もされているので、会話がまったくなくマスクさえきちんとしていれば感染の可能性はないとはいえないまでも低いと思います。
  もちろんマスク着用で100%阻止できるわけではありませんが、少なくとも着用しないで日常生活をおくるよりはるかに感染阻止効果、蔓延防止効果が高く社会の重要インフラを守るうえでも重要かと思われます。
 通勤ラッシュでは皆さん当然警戒します。ということはやはり気を抜いたときの自身の行動での感染に注意が必要と思います。今一度、ご自身の行動を見直すのも大事ですね。

自己感染防御策の徹底 その1

2023年07月01日 06時06分28秒 | 日記
 5/8から新型コロナウイルス感染症は5類に移行しました。それに伴い人流回復とマスク着用緩和がなされたのは既報の通りです。しかしウイルスの感染力はかわらないので感染はいずれ拡大すると述べたのも既報通りでした。それで現在、9波が押し寄せています。「人流回復」は社会経済回復のためやむを得ませんが、ぜひとも感染防御は徹底して行うようお願いいたします。
「今更マスク?」と思われるかもしれませんが、口や鼻から感染するという感染経路は変わりません。もちろんマスクで100%の予防は期待できませんが、個人の感染予防の観点のみならず、広く社会に感染を広げないという意味がこれからでは重要です。
 死亡率は高いものではないですが爆発的な感染者の拡大は社会ではなく医療が崩壊します。自身の具合が重篤でなくとも大量の患者さんが病院におしよせれば当然医療逼迫します。すでに沖縄では感染者拡大のため医療崩壊しています。
マスク着用を励行されることをおすすめします。一人でも感染しないようお気を付けください。