お盆の最後の休みは家でゆっくりと過ごし、高校野球三昧という人も多かったのではないかと思います。私はお盆休みではなく、普通の休みですが、高校野球三昧でした。しかし、朝は走りに行っていたので、第一試合は最後の方しか見られませんでした。
東農大二(群馬) 2 対 1 青森山田(青森)
地元では「農二(のうに)」と言われる東農大二が延長戦を制しました。残念ながら私の母校ではありませんが、姉と妹の母校です。かつては甲子園によく出場し、プロ選手も輩出していましたが、今回は久しぶりの出場だったようです。
対する青森山田は投打に注目選手を擁する強豪チームですが、東農大二の軟投派左腕加藤投手が粘り強く、投げ切りました。私は終盤部分しか見ていませんが、9回のサヨナラのピンチも淡々と投げ切っていました。140キロ超の速球派が大勢いる今大会では無印かもしれませんが、今後に注目です。
帝京(東東京) 5 対 1 敦賀気比(福井)
第二試合は、帝京・平原、敦賀気比・山田と左右の注目投手の対決となりました。平原投手は決して美しいとは言えないフォームですが、軽い感じで投げても140キロ台の力のあるボールで危なげない投球でした。一方、左腕山田投手は、本当に上から投げろすオーバースローで(高橋一三みたいな?古)、力のあるストレートと切れのあるスライダーを投げます。しかし、帝京は平原投手だけでなく打撃も自慢で、序盤に山田投手を攻略し、5点をあげて試合を決めました。
打撃に自信があるチームはともすれば大ぶりになりがちですが、初回の攻撃でもしっかり粘り、落ちるスライダーをおっつけてライトやセンターに持っていくなど、しっかりミートするという基本が出来ているという印象でした。
もう一つ気になったのは、帝京の選手のトップの位置が高かった点です。監督の指導なのかどうかは分かりませんが、強打の秘密はこの辺にあるのかなと勝手に推測した次第です。
また、9回裏二死から一年生投手伊藤を登板させてきました。明らかに経験を積ませるための登板ですが、最初の2球こそとんでもないところに投げましたが、その後は、しなやかなフォームから147キロのストレートを投げていました。恐るべし…。
九州国際大付属(福岡) 3 対 1 樟南(鹿児島)
樟南までは初戦、九州国際大付属からは2戦目となる2回戦です。強打の九国付、守りの樟南と、九州の強豪チーム同士の対決となりましたが、九国付はエースではなく背番号7の吉岡が登板。しかし、両校とも制球のいい技巧派投手で、序盤は打たせて取る淡々としたゲーム展開で始まりました。
3回裏にバントでつなぐのが持ち味と自ら言う通り樟南がスクイズで先制、4回表には九国付がヒットと守備の乱れですかさず追い付き、その後はまた投手戦でこう着状態となりました。
8回表には、好投空地投手が死球・野選で自らピンチを招きましたが、きっちり投ゴロに打ち取り自らピンチを摘み取りました。裏には今度は九国付がエラーからピンチを招きましたが、6回から登板のエース納富が抑え、最終回へ。
この土壇場で、何とこれまで完璧に抑えられていた2年生4番榎本が右翼ポール際にホームランを放ちました!少し甘く入ったとはいえ、内角ギリギリの球をうまくさばいて90度の中に入れました。一方、柔よく剛を制すではありませんが、ピッチングの真価はコントロールだと再認識させてくれた空地投手は最後の最後にコントロールで泣きました。しかし、見事な投球でした。
明豊(大分) 4 対 0 西条(愛媛)
は、どうなるか?野球三昧でしたが、これからクロの散歩や買い物などで全部は見られません。初戦で強豪興南(沖縄)を破った明豊と48本塁打・150キロと投打に注目の秋山を擁する西条の対決だけに見ものです。
…で、用事を済ませて帰ると、8回表で2対0で明豊がリードしていました。倅に聞くとホームランとヒットを打たれての失点とのこと。何て言っていたら、この回にももの見事に2ランホームランを打たれてしまいました。確かにど真ん中ではありましたが、それにしても簡単にホームランを打たれすぎなような気がします。打撃技術の向上もあるのでしょうが、140キロ超の速球と言われるボールがそれほど速く見えないこともあるんじゃないかと思います(物理的なスピードと打者が体感するスピードの違い)。山本昌や和田毅のような投げ方に起因するものもあるでしょうし、今シーズン田中将大が開眼した指先の使い方による球の回転の問題などもあるではないでしょうか。
対する明豊・野口投手は8安打されながらも完封しました。野口投手は、130キロ台の制球派投手です。やはり、投手の生命線はコントロールですね。