お家芸とは、古典芸能などでその家に伝わる得意の芸、演目のことで、最近では、「フィギュアスケートは日本のお家芸になりつつある」などという使われ方をします。いずれにしても、普通は名誉なこと、プラスなことを言いますが、今回の件はマイナスな意味でのお家芸です。
何かというと、民主党のお家芸である「内紛」です。副幹事長の生方氏が小沢幹事長批判を繰り返し、同じ副幹事長の高嶋氏辞任を迫り、更迭したことを巡って、反小沢派が言論封殺だ息巻いています。
小沢氏の問題の是非は別にして、今回の件で「言論封殺」という論理はおかしいということだけ指摘しておきたいと思います。今回の件は、政党内部で幹部の問題を直言したことに対する処分ではなく、マスコミなど外部に対して党幹部の批判を繰り返した反党行為に対して処分されたということです。
組織内で何も批判が言えないのは確かに言論封殺であり、現に民主党はそういう雰囲気が漂っていますが、だからと言って、外部に向かって組織批判を語り、敵対する政党に利する反党行為が許されるわけではありません。無理だと思いますが、正面から小沢氏に直言した上で更迭され、それを世に問うのは分かります。正義感ぶるのはその後にすべきでしょうね。
しかし、今の日本の状況を考えると、内紛なんでしている場合ではないんですけどね。小沢氏が辞めれば済む問題なのか、鳩山首相がリーダーシップを発揮すべきなのか、反小沢派は小沢氏を引きずり降ろしたあとの展望を持っているのか、こうした内紛を見ていると、これが本当の問題なのかと心配になってきます。民主党がこけても自民党が受け皿になりえないだけに、本当に深刻です。鳩山、小沢の政治と金の問題も褒められたことではありませんが、あの程度のことはみんな承知の上で民主党に一度やらせてみようということだったのではないのでしょうか。日本のマスコミの誘導の仕方は相変わらず問題があると思いますし、自分の考えを持たずそれに踊らされる国民の覚悟も問われると思います。
今日のジョグ
5.8km 36分11秒