今日、菅が2週間ぶりだかに記者会見をしました。菅が記者会見を開くというのは、大概が自分に都合のいいことを言う時だけです。
そんな風に思っていたら、案の定、記者会見の質疑応答の冒頭で、記者クラブの幹事社から
「首相の都合のいい時だけ記者会見をするという現状に抗議する。」と要望を受けたそうです。
そりゃ、そうですね。
で、記者会見の内容も、やっぱり相変わらず、自分の都合です。
「私自身、事故の前は、原発は安全性を確認しながら活用するという立場でしたが、(今回の事故を)体験する中で、リスクの大きさを考えた時に、これまでの安全確保の考え方ではもはや律することが出来ない技術であると痛感しました」
⇒原子力がコントロール不能になったら怖いと言っているだけで、まるで素人のコメントです。原子力の詳しいと豪語していた人なら、そんなことは分かっていたはずです。原子力は、これまでの安全確保の考え方で律することが出来ない技術ではありません。制御棒で核反応を止め、冷やして、閉じ込める技術があれば、安全に律することができたはずで、問題は、この技術を使うための基礎中の基礎である電力を喪失したことです。それも海側に電源装置を置いていて津波にさらわれたからで、律することが出来なかったのは、技術ではなくて、人間の側の問題です。そんなことは原子力に詳しいはずの菅くんならわかっているはずです。分かっていないとしたら、本当にただのバカです。
で、従来の原子力行政というのは、このように安全性を確保できる技術だという前提で進められていたはずで、その立場に立っていた人間なら、今回の事故を引き起こした電源喪失の人災の問題に手を付けるか、その方針を変えるのであれば、「私の考えは間違っていました」と謝るべきです。
それをあたかも自分の責任ではないかのように見せかけるのは、菅お得意のすり替えであり、卑怯この上ないやり口です。
会見後の質疑応答でも、どこまでも自分勝手です。
「今回の原発事故を防げなかった原因は、行政的には、原発を推進する経産省の中に保安院があったのでチェックが不十分だったこと」
⇒そして、行政的には、その責任は最終的に内閣総理大臣にあるということになります。過去にいろんな党や人がその責にあったとしても、今、その立場にある人が責を負うのは当然です。
「私の指示が多少遅れた点はあったが、一番の問題は、保安院だけで物事を進めて、国民の納得が得られるかということ」
⇒というか、あんたが遅れただけでなく、あれこれ指図したのが一番の問題だったのでは。
脱原発が悪いことだとは思いません。私は素人ですから、やはり今後だって技術的には安全でも、ヒューマンエラーが起こらないとも限らないと思ってしまいます。それは、私たち素人、一国民だから言えることであって、首相の立場にある者が、同じようなレベルで「脱原発」を掲げるのは、これまでの責任もそっちのけで、人気取りに走っていると言われても仕方ありません。
菅はエネルギー政策が次の総選挙の争点になると言いました。だから、いの一番に「脱原発」を掲げて、人気取りをしようという魂胆が丸見えです。しかし、いの一番で「脱原発」を掲げようが、これまでの「責任」は消えてなくならないということを思い知るべきです。
こんな人をいつまでも放置する民主党執行部も最低ですが、それに対して業を煮やした若手11人が即時退陣を求めて、首相官邸に赴いたそうです。しかし、どこまでも自己都合な菅は、当然対応しなかったそうです。
執行部も早く辞表でも出して、こんなバカげた事態に終止符を打つべきです。
八王子の街角には、ついこの前まで菅と並んで写る阿久津幸彦内閣府政務官のポスターがあちこちに掲げられていました。そこには「日本の新軸」と書かれていました。最初から苦笑いものでしたが、今や新危軸です。
阿久津さんは、誰もが認める菅の側近です。他に、事業仕分けで有名になった寺田学、加藤公一が菅の側近だそうです。このほかにも、何人かのブレーンと言われる人が、日本のための提言ではなく、菅の延命のための提言をしているようです。何のためのブレーンだかです。
閑話休題。その側近の阿久津さんのポスターが最近、一人だけのものに変わっています。このままでは、菅と一緒に沈没するという危機感かもしれませんが、だったら、その前にこのバカ男を諌めて、男をあげるくらいやらないと失地回復はできないでしょうね。
選挙期間中だとこういうことを書いていると、公職選挙法に抵触する可能性があるかもしれませんが、どんなに菅があがいても解散なんてあり得ませんから(ここまで来たらあってもいいですけど)、あえて言えば、政権交代への期待から応援していましたが、金輪際応援するつもりはありません。
政治家は「脱自己都合!」すべきです。