津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

片喰

2006-05-02 14:14:22 | 徒然
 猫の額ほどの我が家の庭だが、この時期いろんな雑草が顔を出して、草むしりが一仕事になる。今年は片喰(かたばみ=酢獎草)が異常発生して頭を抱えている。「なぜこんなに・・・」とよくよく考えてみたら、もしそうなら大失敗だったことが頭に浮かんだ。去年草むしりをした際、抜いた雑草をビニール袋に詰め込んで、堆肥にしようと考えた。コーヒーや茶殻を入れたり、糠を入れたりして放っておいたら立派な堆肥が完成した。これを播いたり、鋤込んだりして「来年はいい花がつくぞ」などと悦に入っていたらこのざまだ。種子は死んでいなかった。
 片喰はいま、種子を一杯詰め込んだ袋を沢山つけて、異常繁殖中。移植コテをつかって袋がはじけぬように注意しながら、今度は捨てる為にビニール袋に一つ一つ丁寧に収めていく。手をやかせやがって・・・・

 そんな繁殖力が愛されたのだろう。片喰紋とか剣片喰紋などという家紋が、武家の間で使われた。徳川家も元々は片喰紋であったらしい。紋帳を見ると、そのバリエーションの多さにも驚かされるが、デザイン的にも大変優れていて素晴らしい。先人の豊かな表現力に敬意を表しながら小さな花や葉っぱを眺めていると、あんまりむきになって草むしりすることも無いかと思ったりもする。
コメント
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