歴史を考えるヒント (新潮文庫) | |
新潮社 |
この本が出たことは知っていたが、最近文庫本で発売されていることに気付いた。
「お安く読む」精神の私にとっては、「待てば海路の日和」である。
はじめは杉島に 目をつけなはっ
たが摂津守の方とあってざんねんなが
らとりやめになんなはつたばい
おれはそのころあとからおともいたし
まわったがどどのさいごのばしょが
茶うす山だつた
お城かたつとすれば主はどうしてん
町もこれにでけんといかんけんさてさ
うなつてくっとお城のたてかたのぎん
みときた
かうなつてくるとまずお城のつくりかた
のみかたたい あづちと大坂などのお城
のくみあわせのみつもりをせにゃならん
お殿様からその申付がわつちにあったけ
んわるがへんとっつあんをつれてたひ
立した
高麗の御陣のときにゃずいぶんとくるし
目にあほたばつてんこのよそんお
城をいくつもみてまわったことも一とお
りのなんぎくろうしやなかったぞ
図引きや主がへのとっつあんがさし
たがさてもどってきてからいよ/\
茶うす山の図引となつたときや岩
野の御武家で宗久隆さんがこの役に
になんなはつたばい
町は下津さんが図引きの役お城の
図引のでけ上った后でそれを御
先々様がいひ田・もり本さん
達とちへを出しあはせて長んか間ギん
みをしなはつたこつをおぼへておる
おしろが茶うす山手にきまつてから山
の地ならしときたばいこるが大事で
あつてその次にや材木と石のせんぎ
こるがぎょうさんほねがおれた
このほかにかはらやきは江戸ヨリ下し
になつていひだ山の下でやかせ
になつた
ざいもくのぶんなあそきくち茶うす
山きんほごんげん山の方からも
きり出しになり石は六かう山
きおん山とおかみだけつのう
らあたりからもとりよせなはつ
たばい
きんま道から木と石を運んだが車
のあつたけんでけたつたい 男山と
女山のさかい目をたち切ってもとの
くにから茶うす山に引きなほしな
はった大しかけははじめのしろゟ
もことぎょう山な大ふしんであった