マグダラのマリアはイエスの宣教旅行についていったただ一人の女ではないようだ。
「ルカの福音書」にはこう記されている~。
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「その後、イエスは神の国を説き、その福音を宣べ伝えながら、町や村を次から次へと旅をしておられた。十二弟子もお供をした。
また悪霊や病気を治していただいた女たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれたマリア、ヘロデの執事クーザの妻ヨハンナ、そのほか自分の財産をもって彼らに仕えている大勢の女たちもいっしょであった。」・・・・
(ルカ 8:1-3)
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~ここで「悪霊や病気を治してもらった女たち」とはこういう意味だ。
イエスは「病気は病人のうちにいる悪霊による」と認識していた。なので、「悪霊を追い出す」のと「病気を治す」とは実質上同義なのだ。だからルカも「悪霊や病気を治してもらった・・・」と記述しているのである。
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また「自分の財産を持って一行に奉仕していた大勢の女(金持ちの)たち」もまた「悪霊や病気を治してもらった女たち」に入るかどうかは、文脈上は明確ではない。
だが、「パトロン感覚でイエス一行を経済的に支えた女性もいた」ことはまちがいない。「一行に奉仕していた」というのだから。イエスには、アリマタヤのヨセフやニコデモのような男性支援者だけでなく、そういう女性もいたのである。
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やたら細かく吟味しているようだが、真実はディテールに宿るという。マグダラのマリアの心情を追体験するにはそれも役立つと思われるのだ。
ともあれ、そういう大勢の女の中に混じって、マグダラのマリアも弟子たちに同行していたようである。
野宿も他の女性と一緒にしていたただろう。
(続きます)
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