イエスの教えの背景にある霊界理論、今回は被造界が創造されはじめるところを述べよう。
まず最初の存在は、前回に述べた三位一体の創造神、すなわち父なる創造主と御子イエスと聖霊だけだ。
この三者だけが、無限の過去から存在してきている。
(これが「創造神アリ」の世界観の特徴だ)
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そして被造物の創造が始まる。
創造主はその懐の中に、被造界を創造し始めるのだ。
最初は、天国という被造空間である。
この空間は巨大な球体とイメージしておいていい。
そこに創造主はまず、将来御子が座するための王座を置く。
「神は愛」という聖句もあるように、創造主は全ての存在を愛される。
だが、最も愛するのは、一人子の御子である。
そう聞くとさみしいかもしれないが、聖書はその論理で全体系が矛盾なく解読されるようにできている。
創造主は、将来、最愛のひとり子が王として統治する霊的世界になることを主目的として天国空間をつくるのだ。
<天使を創る>
次にその超広大な空間のなかに創造主は無数の天使を創る。
無数と言ってもイメージしがたいなら、今の地球上の人口、60億の何倍か、と考えておこう。
とにかく天国の全ての場所に、あまねくいるように、天使を創るのだ。
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天使は肉体をもたず、霊だけでなっている被造霊だ。
この被造霊は「御使い(みつかい)」とも呼ばれ、創造主につかえ、賛美するのを本務とする。
<御子のために創る>
天国の正確な名称は「天の創造神(主)王国」(Kingdom of Heaven) で、そこは創造主が、全権を持った王として統治する霊界だ。
それは我々のすむ地上世界で理想とされることが多い民主制世界とはちがう。
民主制では国を構成する民に主権があるが、天国の主権は、王として頂点に立って統治する創造主にある。
その主権を、将来、御子に相続させるために、創造神は天国という巨大な被造空間をつくるのだ。
(続きます)
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