イエスの教えの背景にある霊界理論、今回は天使の姿を示そう。
天使は被造されたものだが霊だから様々に変容する。火にもなり風にもなる。
そういう霊だから、基本形というか、原型はないという解釈もある。
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けれども、変容はするが、通常帰着するところの原型はあると考えた方がいいと、筆者は思う。
そしてそれを人間と同じ姿と考えるのがいい。
その方が、天使をイメージしやすく、天使論を論じやすいのだ。
また、それによって、天使理解に大きな支障が生じることもなさそうだ。
<だが背中に羽根はダメ>
だが、姿形を似たようにイメージしても、他の面でも人間と同じに考えてしまってはいけない。
昔から天使を背中に羽根をつけた人間の姿に描いた絵画が多い(今もそうだが)。
これは天使が空中を移動するということからイメージしたものだろう。
人間の身体は肉体を持っているから重い。
だが天使は全身が霊だから羽根などなくても、空中を飛翔できる。
天使は、空間を超越している存在で、そのままで天国と宇宙の間をも往来できるのだ。
<エンゼルマークだって?!>
背中に羽根がついた、丸々太った赤ん坊として描く例もある。
けれどもこれはローマ神話のキューピットの絵だ。
日本のキャラメルメーカーがこれを商品パッケージに描いて、「エンゼル(天使)マーク」と称したものだからたまらない。
この誤ったイメージは、いまも全国に普及している。
天使論は、聖書にその理論が直裁的に記述されてない。
その結果、職業聖職者である神学者も牧師さんもほとんど把握していないのが実情だ。
だが、天使は福音理論のなかで、大きな役割を演じている存在だ。
正確にイメージしておこう。
(続きます)
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