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凛太朗君。
人の心には神のイメージが「自然発生」する~と前回話したよね。
この神イメージには共通の特徴があるんだ。
みな、目に見える「物質の中に染み込んでいる」と想像されることがそれだ。
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<物質の中にいる?>
たとえば、山に入って巨大な樹木に対面すると、人は神秘的な気持ちになる。
そのなかに霊的な存在が染み込んでいると思うからだ。
・・・・・・・・
ちなみに「霊」というのは「見えない意識体」の総称だ。
神もその一つだ。
・・・・・・・
巨大な岩に対面してもそうだね。
思わず後ずさりして拝んだりする。
動物もそうだよ。
人は白い蛇のなかに神が染み込んでいるとイメージする。
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<○○稲荷>
狐もそうだ。
狐は廃墟で見かけられることが多い。
廃墟というのは、何かそこに霊的なものがいそうな感じがする。
そこで狐をその化身のようにイメージするんだ。
そこで社を造って、そこに、食べ物などをおそなえしたりする。
食べ物も、油揚げが好物、などと勝手にイメージする。
また、狐は稲荷(五穀を司る神)の使いともイメージされた。
そのことから狐を祀った神社は「お稲荷さん」とも呼ばれた。
次いで油揚げもまた「お稲荷さん」と呼ばれるようになった。
ある程度風習が出来ると、人々は怖いのでそれに従う。
かくして、これが真理と思われるようになる。
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木材や石に彫った彫像もそうだよ。
人々は石の地蔵さんや木の仏像に手を合わせるでしょ。
墓石もそうだ。
人はその中に先祖の霊が入っていると思うから、花を捧げ手を合わせるよね。
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<在物神>
がこれらはともかく、「物質の中に染み込んでいる」と想像される神イメージだ。
そこでこれに名前を付けよう。
在物神(ざいぶつしん)だ。
「物」の中に「在」るとイメージされる「神」だからね。
リン君、今回はこれまでにしておこう。
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