~~正月三日になりました。
お正月ですから、心に保つべき聖書の大原則をもう一つ示しましょう。
先に「創り主は人間を、死後においても今の世の生活でも仕合わせにしようとして言動している」という原則を述べましたね。原則ですからこれに反する解読は、本筋からずれた解読だということになりますよね。そういう手引きにもなる便利なものが大原則。今日はもう一つ。
「いつも心が喜びに満ちた状態でいなさい」(テサロニケ人への第一の手紙、5章16節)
~~です。
これ、日本語の聖書ではほとんど「いつも喜んでいなさい」と訳しています。だけどもっと本質を突いた訳は、「喜んでいなさい」というよりむしろ「心が喜びに満ちた状態でいなさい(Be joyful)」ではないかと鹿嶋は思っています。
キリスト教といえば「愛」ですよね。イエスの言葉にも「(創り主を愛する次に)隣人を愛しなさい」という命令があります。だけどこの「愛」というのはとても広い概念です。色々な状況に当てはまる。
だが、その状況の中で「喜びに満ちた状態でいなさい」とバッティングすることがある。そんなときに「愛」よりも優先すべき大原則がこれです。
不幸な目にあって心がうちひしがれ、ねじけて暗くなってしまっている人に出会うことがあります。彼または彼女が話を聞いてくれ、と願ったとします。耳を傾け同情していると、相手の心は軽くなっていきます。
だけど、聞いてるこっちの心は重く暗くなっていきます。同情するというのは、自分の心を相手に寄り添わせて、相手の思いに自分の思いの共鳴箱が共鳴させるということです。ですから、自分の心の中にも重い、暗い、時にはねじけた思いも出来ていきます。
すると自分のなかの喜びが少なくなっていきます。すこし少なくなるだけならいいけど、それがどんどんすすんで暗さ、重さ、ねじけ、が優先するようになることもあります。その時どうするか?
そういうときには、その愛の行為は止めなさい~~~これが聖書の原則です。そして自分の中に喜びがある状態を保ちなさい。そうなります。
だって、「いつも」喜びに満ちた状態でいなさい、というんですから。こちらが優先すべき大原則になります。
そして、喜びに満ちた状態で相手に接し、それによって相手が自分の力で立ち直ってくるのを助け、待つのですね。聖書では、これが「真の愛」という思想といってもいいかもしれません。
とにかく、自分の心の中に喜びを充たしていることです。聖書も、その喜びを充電するように解読すべきです。では、本日の場所に行きましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
=聖句=
「諸君は下にあるこの世に属するものだが、私は上にある天から来たものなのだ」(8章23節)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回、「まだ時が来ていないので誰もイエスをとらえなかった」、と聖句にありました。そういうことになっておりますので、イエスは、自分が創主の子であるという前提で、どんどん語り続けます。「わたしは去っていく。諸君はわたしの行くところに来ることは出来ない」(21節)。
これは、「近々、この世を去って父なる創主の王国である天国に行く」といっているわけです。そういうことを、現代の我々は新約聖書という書物がありますので、推察することが出来ます。書物の他の箇所とつなげて、そういうことをいっているはずだ、と論理づけることが出来るのです。
ところが、当時そんな書物はありません。彼らの中にあるイエスの教えは、話を聞いた記憶の中に残っている部分だけです。だから、常識的にしか解釈できない。「彼は、自殺するといってるのか?」となる(22節)。当然ですよね。
イエスは、かまわず先に行きます。「諸君は下(地上、この世)から出たものだけれど、わたしは上(天国)から来たものなんだよ」つまり、「諸君はこの世の存在だけれども、わたしはこの世のものではないんだ(創主からでた創主の子なんだ)」と(23節)。
加えて「諸君がこの世だけのものであり続ける限り、つまり天のものとつながらなかったら罪のうちに死ぬことになるんだ」そして「天につながるとは、わたしが天から来た存在であることを肯定的に受け入れることなのだ」という意味の言葉をたたみかけます(24節)
イエスが天から来た存在だということすら理解しがたいのに、さらに、罪という概念まで加わってくる。もう、さっぱりわからな~い。そこでユダヤ人たちは、原点に戻ろうとします。「あなたはそもそも、どういう方なんですか?」(25節)。
「どういう方って? それはもう最初からいってるではないか」とイエスは答えます(35節)。「わたしは創主の子で、父なる創主と一つなんだ」と。
だが、イエスはここでは次のような側面からそれを言います。「わたしは父から聞いたままを世で語っているんだよ」と(26節)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます