Sightsong

自縄自縛日記

北京のチベット仏教寺院、雍和宮

2009-03-19 23:58:03 | 中国・台湾

北京では、そのうち行こうと思っていた雍和宮に足を運んだ。チベット仏教の寺院であり、清朝時代の17世紀末に建立されている。その時期の建造物も残されている。拝観料は25元(300円程度)と若干高い。

雍和宮の門前を守る獅子は青銅製で精巧なつくりだった。首に鈴が2つと飾り房3つがさがっている。


雍和門を守る獅子 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400

門や拝殿の前には火がくべてあり、大勢の拝観者が線香に火をつけていた。雍和門の中には四天王(持国天王、広目天王、増長天王、毘沙門天王)が左右に向かい合っている。他の仏教寺院と同様に、ひたすらコミカルなつくりである。


線香 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400


祈り Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400


雍和宮 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400

拝殿の中では、何十人もの臙脂色の袈裟をまとった僧侶が並んで座り、経を唱えていた。ぞっとさせられる光景だった。

チベット仏教において崇拝される神仏は極めて独特である。仏陀や菩薩はもとより、女神と交接している姿の大威徳金剛、観世音菩薩の女形である緑度母白度母(乳房がある)など、その拡がりに吃驚させられる。また、この寺院の最大の見物は、1本の白檀の木で彫刻された18mもの大仏であり、本当に1本の木だったのかと想像すると気が遠くなる。

私がこのようなチベット仏教に触れたのは、1995年にネパールを訪れたときがはじめてだ。しかし、実際の神仏の姿は、1997年に開催された展覧会『チベット密教美術展』(東武美術館)ではじめて目の当りにした(遅い?)。正直言って、交接する禍々しい姿にかなり驚いた。

カトマンドゥの寺院にも置かれているマニ車は、信者が手でぐるぐる回すことによって功徳があるのだというものであり、ここ雍和宮にもあった。


マニ車 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400


旗 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400

配殿2つの中で、彫刻や美術など文化財が展示されていた。何代も前のダライ・ラマパンチェン・ラマの像はあったが、当然ながら、説法を行う現在の写真などは、パンチェンのものしかなかった。


中、日、英の3ヶ国語で書いてあるパンフレット

●中国の仏教寺院
浄土教のルーツ・玄中寺(山西省)
道元が修行した天童寺(浙江省)
阿育王寺(アショーカ王寺)(浙江省)